話題:介護


ケアマネが決まったので一気に動いた神田です

爺を早くデイサービスに行かせてくれと頼んだ

多少遠くたって構わないから、食事の質が良い施設を早く紹介してくれ、とね

年寄りは美味い物しか食わないからね

残り少ない人生、食べ物にしか興味がないような感じだな

運良く優秀なケアマネが当たったんだろうな、パパッとすぐ行けるように手配してくれた

施設からは1回目はお試しでと言われたんだけど、俺としては他の施設と比べる余裕もなけりゃ、爺のためにそこまでやってやる気持ちもなかったので、そこと契約するつもりで口座番号と銀行印を用意した

爺がココは嫌だと言ったら困るなとは思ったけど、施設側も商売だから、お試しで来た客を逃すような事はしないだろうと思ってね

まあ施設の責任者と会った時に、これはイケると思ったしね

商売人の勘ってやつかな

この勘だけで今まで来てるから、俺にとっては勘が重要なんだよね

最初に別室で施設の説明を聞いたんだけど、途中で、そんなの省略して契約させてくれと頼んだ

すると気が合わないタイプの人は、「今日はお試しですから…」だとか「もう少し後で…」とか言って、段取りを重視するわけよ

ところがこの施設の責任者は「わかりました、今契約書を持ってきます」と言ってくれたんでホッとしたよね

後で聞いたら、その責任者も、俺に会った瞬間に契約間違いないと思ったらしい

こういう双方の気持ちが合った時は、その後も絶対上手くいくんだよ

爺も大変気に入ったみたいで、俺に「どうやってあんな居心地の良い施設を見つけてきたんだ?」と嬉しそうに聞いてきた

そして「明日も行く」と言ってきかなかったよね

明日はない、あさって行けるから明日1日我慢しろよ、と言っても「明日行けるようにしてくれよ」とワガママ言いたい放題

うっせえな、明日はねーんだよ!向こうも色々と準備もあるんだからガキみたいな事言うなよ!と言ったら、やっと諦めた

疲れる…(>_<)




デイサービスってのは前にも書いたけど、その専門施設が様々なプランを用意して朝から夕方まで年寄りを預かってくれるサービスなんだけど、保育園や幼稚園とあまり変わらない気がした

付添いの方も席について参加してみませんか?と言われたけど俺は断った

さすがにお遊戯みたいなものはないけど、この日はボランティアが劇をやって見せてたんだけど、あんなものに手を叩いて喜ぶなんてこと俺には出来ないと思ったもんね

それに基本的にわけのわからん奴らと同じ空間には居たくないという気持ちがあるから、一瞬でも同じ空気を吸うなんてとんでもないという気分だった

だが年寄りはどうして楽しいか…、やっぱり年寄りは、特に配偶者と死に別れたり、爺のように配偶者と一緒に暮らせなくなった人は寂しいんだろね

その寂しさを紛らわしてくれるんだよデイサービスは

職員は優しく話し掛けてくれるし、隣に座った人とも喋れるし

風呂は裸を見せたくないから嫌だと言ってたんだよ爺は

それに対して、男らしくねーな、金玉ついてんのかコラ!と言ったりして、なんとか風呂に入らせようとしたんだけどさ、お試しから帰ってきたら「次に行った時は風呂に入りたい」と爺は平然と言ったよ

職員はどんなマジックを使ったのか今度聞いてみようと思うが、やっぱり年寄り相手のプロなんだなと思った

俺も塾の体験学習に来るガキの気持ちは掴めるんだけど(♂限定)、女の子と年寄りは上手くコントロールできないんだよな

最初の頃よりはできるようにはなったけど、成果をあげたとしても物凄く疲れちゃったりするのよ

爺の場合は報酬無しってのもあるかも知れないけどね


まあとにかく、久しぶりにプロの仕事を感じられたのは俺にとっても良かった

そう言った意味では気分もいいし、毎日が多少は楽にもなるしで、とても嬉しい神田でした