話題:お買い物


家に引きこもっちゃう奴って、家が安全で尚且楽しい事があるんだよね?

安全の意味は、家の中に居れば外部の人間から誹謗中傷されることもなく、飯や風呂が当たり前に用意される

楽しい事は人それぞれであるけども、趣味的な行為を時間を気にせず延々とできる訳さ

だけど、最初は楽しくてもそのうち慣れちゃって、更なる刺激を求めたくなるものよのう

その更なる刺激を用意してやることにした

御曹司再生プロジェクト、ショッピング篇

ラーメンで家から誘い出すことには成功した

あとは金を使わせること

ネットでも金は使えるが、商品を手に取ることが大事だ

もし欲しい品が2つあればどちらがいいか見比べる

デザイン、材質、値段、その他諸々考える必要が出てくる

そういう買い方を思い出させなければいけないと思った

マザコンだと、自分の物を選べない決められない野郎が多いんだよね

御曹司も例外ではないため、まずは気心のしれた妹達用の品を選ばせることで次に繋げようと考えた

靴屋で、散歩用スニーカーを買わせた

御曹司妹とうちの妹には、仮に御曹司が自分達の好きな靴を選ばなくても「わあ、嬉しい」と言えと言ってあった

後日好きな靴を買ってやるから、とね

ところが女共は演技が苦手だった

好みではない靴には見向きもせず、自分達の好きな靴の前に御曹司を連れて行き、「これがいい」とか言っちゃってたよ(台無し)

だが色を選ぶ瞬間があって、そこは御曹司が決めた

最初は2つ買えばいいと言っていたようだが、女共が1つに絞りたいと強く主張したため、御曹司は決めなければならなくなった

買った後、やつは「かなり疲れた」と言って笑った

自分以外の誰かのために疲れることに意味がある

だが、そんな疲れは妹達のキャッキャ言う声を聞けば吹っ飛ぶ

一番吹っ飛ぶのは自分の好きな女が喜ぶのを見た時だけどね



そこで次は、ある女への土産を買わせることにした

これについては俺や妹達の意見は不必要と思い、この新所沢PARCOに慣れているC-HRに御曹司の案内を頼み、妹達と俺は喫茶店で待った

だいたいもう歩くの疲れちゃったのよね

どこにどういう店があるのか全然わからなかったし

案内がついたが御曹司も同じ思いだったようで、珈琲豆だけを買って戻ってきた

なかなか良い買い物だとホメてやった

まだそんなに深い関係になっていない女に何か買う時には残らない物がいいもんね

ただ、色々いっぱい買って戻ってきたので、半分はC-HRにやれと言うと、そこで貰う方の気持ちに気づいたのか、珈琲の袋のいくつかを運転手に渡していた



引きこもりはやっぱり外に連れ出さないといかんな

次は、いや次かどうかはわからないが、海に連れて行く

暑くても太陽の光を浴びさせて、自然と戯れることが大事だ

この男は資金力があるため、連れ出すことさえできれば、あとはこっちのもの

そこに水着の女が居れば最高だよね

それも用意するけど




その日の夜、御曹司パパから電話があった

息子が久しぶりに家族と一緒に食事をしたとね

そんな普通のことでも、それが普通でなかった期間があった家族には喜ばしいことなんだね

疲れたが、効果があって良かったと思う神田でした


次は女の話