話題:えっち。


俺の悩みや病的な部分について「楽しく過ごせば好転しますよ」と言ってくれた下っ端ちゃん

その言葉が嬉しかったので、冬物セールを目指してデパートに連れて行った

彼女は標準的なサイズでいいみたいで、それだからか割と容易に似合うものが手に入った

ニット系は普段も必要だし、見た目も重視したいと思い、俺が率先して店員さんと話しながら購入した

ホントにいつも思うけど、女の気分を良くするには買い物が一番だよね

試着した時に『似合う』とか『可愛い』とか言うと、効果抜群ですな

そして俺も久しぶりに充実した

商品を色々見ていると、連れている女に今何が必要かという直感力が研ぎ澄まされるような気がした


下っ端ちゃんは終始驚いていた

女嫌いという噂が立つくらい女には興味がないと思われていた男が、婦人服売り場では水を得た魚のように生き生きとしていたからかな

ただ下着屋さんでは、店員さんに「この人に合うのを選んで下さい。そしてつけて帰りたいのでよろしく」と言って下っ端ちゃんの背中を軽く押した時には、彼女は少し不安そうな顔をした

下着屋さんには俺は入らないから

そして暫くして、ベンチに座っていた俺を下っ端ちゃんが呼びに来た

上下1組決まった、と

それから一緒にお店に戻り、色違いがあればそれも包んで下さいと俺が発すると、下っ端ちゃんはここでも驚いていたようだったが、替えは必要だと思ったのだろう、一瞬明るい表情になったが、すぐに恥ずかしそうに下を向いた


体に合った下着をつけると、服は同じでも行きと帰りでは見た目が少し違っていた

ウインドーに映る自分の立ち姿を確認していた下っ端ちゃん

髪を持ち上げ、右を向いたり左を向いたりしていた時に、彼女にこれまであまり感じなかった色っぽさを感じた

この日、やることになりそうだと思った神田でした



つづく