14/10/27 23:56 (:本)
  『古今著聞集』サラサラ読めた


古今著聞集 - Wikipedia

ja.m.wikipedia.org
2、3日で読めました。
子供向けに書いてあるシリーズとはいえ、この講談社の『少年少女古典文学館』はクォリティー高い。
頁丈夫に文中の用語が解説されて、時には写真やイラストつきなのが嬉しい。
日本史の勉強になるし。
古典って、中国の逸話や有名な本を文中で話されてる事があってピンとこないこともあるんです。
が、このシリーズは、『白氏文集』の何とかって話や、ここは楊貴妃の美しさを梨の花に例えた話をもじってる…などと親切に書かれてるからありがたい。
中国の古典も興味が出てきますね。

何よりこの全集、読んで面白い。
著者がいいんですよね。
直木賞とった方や、ジュニア小説の売れっ子作家なもんだから。

『落窪物語』や『雨月物語』もこの全集読んで好きになったんです。


今回読んだ巻は、鎌倉時代に書かれた逸話や、作者のお坊さんが面白く書いた教訓話で、怖いのもあるし、くだんねぇのもあるしで、面白い。

怖かったのは、義理の娘を毎夜沼に連れていき、主の蛇に娘を嫁にするから財宝をくれと言ってた継母が、最後蛇に連れていかれる話や、

義理の父親が雉に生まれ変わって殺されかけたのを嫁さんが助けたのに、息子が雉をくびり殺して鍋にして食ったら、地獄の畜生道に堕ちたって話。

あとは歯一本抜くのが高いから、二本抜いて、一本一本は半額にしてってワガママ言って、歯医者さんに健康な歯を抜かれても得したー!と喜んだ患者とか。

仏の道をとくのに、庶民も分かりやすく楽しめるように、よく考えて『沙石抄』やら『徒然草』は作られたんだなぁ…と思いました。

あと宇治拾遺も今昔もそうですが、逸話は面白いですね。
アレ系は外れがない。

次は同シリーズの『能 狂言』を読む予定です。



話題:今日読んだ本

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