スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

          流跡

話題:読書

こんにちは
前回もコメントや拍手ありがとうございました

今回は読書感想です

しばらく色々あって読書する余裕が無かったのですが、やっと調子を取り戻してまた読み出しました



ヒト、密書、スーツケース。夜な夜な「よからぬもの」を運ぶ舟頭。雨上がりの水たまりに煙突を視る会社員。漂着した島で船に乗り遅れる女。私はどうしてここにいるのか。女房を殺したような、子どもの発話が遅れているような、金魚が街に溢れている、ような――。流転する言葉をありのままに描き、読み手へと差し出した鮮烈のデビュー作。芥川賞受賞前夜の短篇「家路」を同時収録。(amazonより引用)



芥川賞受賞作家の処女作

1番初めの印象としては、「何これ意味わからん面白くない…」でした

主人公の名前も性別もわからないし、場面や情景もどんどん変わっていく

文章の前後関係がわかりにくくて、読み慣れてないと読書というよりは文字をただ追う作業になってしまう感じ 出てくる言葉も難しいですし

だけど他の小説には無い(読書量がものすごくあるわけでもないから偉そうには言えないけど)、不思議な読後感がありました

その不可解な感触を引きずりつつも、巻末にある著者との対談と解説を読んでやっと腑に落ちました つまりは自力で理解するにはなかなか難しい作品でした

出てくる言葉が難しいと言うのは、所々で古語が使われているというのもあるのですが、そういった独特な言葉選びが美しいから、ああいった不思議な魅力が出るのかもしれない

読み終わった後の印象としては、「あぁ、こんな小説の書き方もあるんだなぁ」といった感じです

物語の展開を楽しむのが好きな方にはあまり好まれない作品かもしれませんが、不思議な魅力を持った作品です

まだまだ読書量が足りないなぁと改めて痛感

  太腿にジャックナイフ

こんばんは、お久しぶりです
前回もコメント、拍手、新規購読ありがとうございました

話題:人間関係

最近人間関係がすごく煩わしい

とはいえ、煩わしいのは1人だけなんですけどね 1人の友人(とも呼びたくないくらい嫌いなんですが)と色々あってもう本当めんどくさい

相手のやり口もすごく幼稚だし相手にするまでもないくらいなんですが、とはいえ気になるものは気になるし、ムカつくものはムカつく

でも、そんな馬鹿な人間の為に自分の気力も時間も無駄にしたくないなぁ、と思うと少しは吹っ切れました

全ての人から好かれる必要は無いし、嫌いな人間は嫌いなままでいいし、無理に好きになる必要も無い

どうしても好きになれない人とも付き合わないといけないこともありますが、そこはもう少し背伸びして大人な対応をするしかない

選べる限りなら面倒くさい人間と付き合う必要も無い 友人を選ぶ権利は誰にでもありますから

私にも人並みに人から好かれたい欲はありますが、最近はもうそれにも疲れてきました

嫌いなら嫌いでいいですよねもう

人に好かれようと努力したところで寄って来る人ってそんなにいないし、寄って来たとしても大した人じゃないでしょう

それに、案外思っているよりも人って偽善者に敏感だなって今回思いました

たまには自分本位に生きてみるのもいい

          学問

こんばんは
前回も拍手、コメントくださった方、ありがとうございました コメントへの返信は追記にて

読書の秋、というわけでもないのですが、最近読むスピードに拍車がかかってきたのでまたも読書記録です

話題:読書



東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づく彼らの毎日を彩る生と性の輝き。そして訪れる、それぞれの人生の終わり。高度成長期の海辺の街を舞台に4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぐ、渾身の長編。(amazonより引用)

山田詠美さんは私の好きな作家の一人でもあるのですが、今まで読んだ山田詠美の小説の中で1番好きかもしれない

情景の描写の手法、繊細な心理描写、言葉選びの美しさ どれも素晴らしかったのですが、中でもとくに、主人公の仁美の言う「儀式」の考え方が面白かった

「儀式」とはつまり、平たくかつ乱暴に言えば自慰のことを指すのですが、作中では「儀式」と「自慰」は大きく異なるものです 仁美にとって、「儀式」は高尚で特別なものなんです

セックスの描写も、やらしさが無いというか、すごく清らかで神秘的なものに思えてくるようでした

いやらしくて、背徳的で、滑稽なもので、ある意味では汚らしい印象を持ってしまいがちだけど、それを感じさせないというか

私が文章で説明するよりも、これはぜひ読んで感じていただきたいです

小説の中にも、単に話の展開を楽しむものと、言葉の美しさ表現の巧妙さを楽しむもの、二つのタイプがあるように思いますが、この「学問」はどちらのタイプにも当てはまるものでした

山田詠美さんの小説は恋愛小説がほとんどですが、彼女の書く恋愛はただの夢物語や稚拙な虚構じゃないところが好きです

前々回の白いしるしでも言いましたが、恋愛は決して甘く切ないものなんかじゃないんです もっと泥臭くて、必死で、エゴイスティックなものだと思うんです

このことに関してはまだまだ言いたいことはありますが、これ以上書くと長くなり過ぎるのでまたの機会に

とにかく、これはぜひ1度読んでいただきたいですね まさに「学問」というタイトルがぴったりな小説でした
続きを読む
前の記事へ 次の記事へ