話題:読書




初代にひかれ簑浦は婚約を決意するが、簑浦の先輩で同性愛者の諸戸が突然初代に求婚した。諸戸はかつて簑浦に恋していた男。簑浦は、諸戸が嫉妬心からわざと初代に求婚したのではないかと疑う。そんなある日自宅で初代が殺された。これは恐ろしく壮大な物語の幕開けに過ぎなかった―。


早速の読書報告

江戸川乱歩の本は
何作か読んだことは
あったんですがこの話は
1番引き込まれました
あらすじにある通り
壮大な物語でした

この作品の主題は
あくまでも推理小説で
同性愛に関しては物語の
要素でしかないんですが
かなり考えさせられる
所がありました

美少年で同性愛者の諸戸の
主人公への恋心は
すごい一途で純粋で
それゆえに怖い部分もある

主人公はことごとく
諸戸を拒むんですが
最後の2行が
かなりぐさっときました

諸戸が自分を好きなことを
知っておきながら
心細くなると諸戸に
甘える主人公の心情も
ずるくてリアルだった

昔は同性愛者とわかれば
会社をクビにされる程
同性愛に対しては
かなり風当たりが
きつかったそうで

江戸川乱歩が
そんな時代にこの小説を
書いたのは何かそれだけの
主張があったんでしょう
実際江戸川乱歩も
同性愛者だったってゆう
説もあるらしいし

同性愛に関して色々
書こうかと思ったけど
確実に長くなるから
またの機会に


今回印象的だった言葉

「簑浦君、地上の世界の習慣を忘れ、地上の羞恥を棄てて、今こそ、僕の願いを容れて、僕の愛を受けて」

要するに
「やらせてください」
って言ってるわけですが
願いを容れて愛を受ける
って表現が遠回しだけど
なんかステキだと思った


推理小説としても
かなり面白いので
ぜひ読んでみてください