こころに残る恐れ


恐怖を覚えた動物は、象と牛だった。
象はおそらく3才の頃。怖くてとにかく離れたくなって泣いたというのをぼんやり覚えている。
次は牛で、瞳が怖かったのと、用意していたおにぎりやビーフジャーキーをもしゃもしゃと口に入れていったからだった。
恐怖は記憶によく残る。
この日もマンボウを見て、こわいこわいと泣きそうになっていた子供がいて、きっと大人になってもマンボウに恐怖した自分を記憶するんだろうなあとおもった。
でもマンボウが怖いのはすこし分かる。
今僕が怖いのはイカだ。特に大きなイカ。あの深淵を見てきたような瞳は、背筋が凍る。写真も撮っていない。
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2017 12/14(Thu)
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-エムブロ-