「今日は早く帰るぞぉおおお!!」
「「おー。」」


って、後輩が盛り上がってたので昨日は早めに帰ってきました。とはいっても21:00でしたけど。もうすぐ退職予定の料理側の年下の子はなんだかんだで乗りがよく、トクメーが今の店に中途で採用されてから一番お世話になっておる。非常にノリがいいのでよくしゃべりもする。
二年ちょっとの少し早いスパンでの店替えですけど皆から惜しまれて退職していくのである意味理想の形ともいえるんだが、さておき。

この後輩。トクメーが言うのはちょっとなんですが、ちょっと変わってる。


「せんぱーい。先輩は『パートナーが居る場合は恋愛対象外。』って言ってたけど、ホントっすかー。」
「…そうだけど、一般的じゃない?」
「不倫すればいいのに。」
「…おまえなぁ。」
「不倫。いいじゃないですか浮気。楽しいですよ。」


こいつ。浮気を積極的に勧めてきよる。それも妙にうれしそうな顔で。


本人曰く「浮気ってのは双方に問題があるんです! もっと刺激が欲しいから浮気するんであって、安定とはちょっと違うし、浮気するから今の彼女のことがいいなぁって思うんですゥ!」とのこと。そもそも相手がいないトクメーにはわからん理論だ。感覚で言うと、投資を一か所に絞るといざって時に危ないから、リスクを避けて分散投資するのと似た感覚らしい。
そんなシステマチックな話なんだろうか、人間関係なのに、とは思うんだけどざっくり話をまとめるとそうらしい。理解できなくはない、けどなぁ。なので、彼とうちの後輩の会話は
「先輩、私と浮気しましょ!」
「よっしゃこい!!」
ってなる。もはや一個のギャグセンス。様式美。君ら両方ともパートナーいるのにいいのかって聞くと別腹だからいいらしい。どこまで本気か分かりはしないけど二人でキャッキャしてる姿は小動物を思わせるのでちょっとした癒し。

「先輩最近私にかまってくれないんです…。飽きちゃったのかなぁ。」
「聞こえてんで。」
「だって最近一緒に浮気もしてくれないしーー。」
「構ってるやん、ほんとお前かまってちゃんやなぁ!! よっしゃこい!」
「え、急に膝の上とかちょっと…。そういうのは家でやりましょうね!」
「君らお互いのパートナーと同居してなかったっけ。どっちかの家に行くの?」
「「してますけど。」」
「のりですよぅ。家には行きません。」
「ノリっす。さぁこい!」
「えっ。それはちょっといや。」
「何でやねんこのかまってちゃんめ!!」
「あー。イチャイチャするのは構わんから、うん。あと五分で切り上げような。」
「「はーい。」」

…もはや浮気ではなくそういう遊びなんじゃ、とか思う。多分それで正解。二人が楽しそうで何よりっす。
そんな二人は今日も一緒に出勤して遊ぶはずー。斜め後ろぐらいからじっと見てるつもりです。基本キャッキャとしかしてないので話のネタに上げる分にはいいとしても文章として起こしてもあんまりおもしろくないのがちょっと残念…。