『あなた』という、やすらぎに包まれて

入院中の母の入浴を手伝って、
洗濯物を預かり、
母が昼食を食べるのを見届けてから、

Ｎさんとの待ち合わせ場所に向かう。


看護師さんとも話をしてたから、
ずいぶん約束の時間を過ぎてしまった。



それでもＮさんは
ニコニコしながら私を迎えてくれる。

『お母さん、調子どう？』




散々待たせたのに、

どこそこのケーキ屋さんに行きたいと言うと、
遠回りをして行ってくれる。


二人なのに３つケーキを買って
いつものホテルに向かった。


今日はいつもより一緒に過ごす時間が短くて、
物足りなさが残る。


Ｎさんと一緒にいると、
食べるのと喋るのと、
笑うことやビックリすること、
感動することがたくさんあり過ぎて、

とっても忙しい。




楽しくて嬉しくて、
幸せでホッとして優しい気持ちになれる。




愛情がギュッと詰まった
濃厚な時間を過ごしているから、
あっという間に過ぎちゃうわ。




何かで、
薄めることは出来ないものかしら…？