話題:人間関係

最年少の生徒さんの事は前に書きました。今日その子が「ハウさんって海外旅行行った事ありますか？」と話しかけてくれました。挨拶や声掛けはいつもやっているのですが、向こうから話題を振ってくるのはほとんど初めてです。これは……！と期待しながら、あるよ、どうして？と返すと「わたし今度○○のライブで海外ツアー行くんですよね」って。あるアイドルグループの追っかけをしていたのです。

瞬間、この子のこころを開く鍵はこれだ！と思いました。わたしはそのアイドルには詳しくないけれど、若かりし頃にヴィジュアル系バンドやロックバンドのライブ巡りをしていたので、ライブハウスには詳しいのです。どこどこの箱(ライブハウスのこと)はああだよね、こうだよね、と話すと、「分かる分かる！」とはじめて爆笑してくれました。それがどんなに嬉しかったか。

休み時間が終わる時に「一気に親近感がわいたよ。また○○の話聞かせてね！」と言うと、次の休み時間も、その次の休み時間もたくさん話してくれました。いつも休み時間に携帯をいじって他の生徒さん達と話そうとしないので、溝ができていた彼女ですが、話したくないわけじゃなさそうです。そのうちに恋愛の話なども打ち明けてくれました。

ところがまたしてもその子は小さな地雷を踏んでしまいます。知り合いのことを「42歳のババアが〜」と発言してしまったんです。クラスの中には40代の方がたくさん居るのですが、気付いているのかいないのか、「マジ40過ぎたババアが何々なんですよ、痛すぎてほんとウザくてーみたいなー」とか言っちゃうんですね。まわりの人達は会話に入ってきこそしないものの、不自然なほどシーンと静まって「んんっ」と咳払いの声が聞こえたりする。

授業終了後ある生徒さんから言われました。「あの子のことハウさんに任せるからね。ババアとは話したくないでしょうからっ」……。もう少ししたらグループワークが始まります。なんとか、もうちょっと、みんな円満に行きたいなあ。