話題:トラウマ

心療内科の帰り道で原付のエンジンがかからなくなりました。病院から家までは片道２０キロ程あります。流石に押して帰るのは厳しく、家族ぐるみでお世話になっているバイク屋さんに電話をかけて車で原付を取りにきてもらいました。ただ、ここのお店のおじさんが個人的に苦手なのです。仕事、恋愛、家庭の事、お金の事、なんでも根掘り葉掘り聞いてきます。

車の助手席に乗って地元へ帰る途中、例に漏れず今日もいろんな事を聞いてきました。特に嫌だったのは母子家庭である我が家の事への質問です。「あんたのとこは親父さんとは生き別れ？死に別れ？」との質問に一瞬頭が真っ白になったのは、離婚して離れた父親の事を普段極力考えないようにしているためかもしれません。「……生き別れです」と答えると「じゃああんたのお母さんは実家に戻っとるんか。離婚したのはいつ？何歳頃や！」とまだ質問は続きます。「おじさん、また原付が止まったらどうしたらいいんですか？」みたいに無理やりバイクの話へ持って行ったけれど、その後も家の事やら就職の事やらおじさんの問い掛けは止まりませんでした。しんどいのは、どんな話題でも漏れなくおじさんのお説教が始まるという事です。このあんぽんたん！馬鹿野郎！と怒鳴る声が耳に入る度、自分を否定されているように感じて、わたしのこころはどんどん暗くなっていきました。わたしの事のみならず兄弟の学歴やら職歴にまで口を挟んでくるので、なんだかなあという感じ。

結局原付はオイルの交換とエアクリーナーの清掃が必要との事で、今日は同じ型の代車で家まで帰ってきました。明日またお店へ行かなければなりません。誰にも迷惑をかけず、そして何も失うものがなければ、お店の中でうおおおおおおって叫びながら高速でんぐり返しをして自転車やバイクを倒して回りたい。なんて物騒な事を考えている今夜です。

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