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Amist... (銀新)

mist... (銀新)

雫に恋して (銀新)

*長くなっててごめんなさい*
@ないものねだり
Aなんでもねだり
B恋の寿命
CBoo!
D悲しくなる前に




前記事から唐突に続いていきますね。晋助に思いがけず強い視線で見られて、何故なのかドキッと鼓動が乱れてしまう新八くんです。不意を突かれるような事も言われたしね。でも新八くんは視線を外して、おたおたと誤魔化しにかかる。

「え?だ……誰って?何のことです?」

でも晋助は誤魔化してくれない。新八くんの逃げ道を作ってあげない。

「俺と居ても、てめえはよく何か別の事に気を捕らわれてる。気持ちは別のところにある。……俺が気付かねえとでも思ったか?」

その薄い唇にふっと笑みを浮かべて、皮肉げに言う。そしたら新八くんも一瞬だけ泣きそうになって、でも無理やりに笑顔を作り、脳裏に銀さんのことを思い浮かべながらこんな話をするのです。

「……高杉さんって好きな人とか居るんですか?」
「あ?……抜かせ。俺に惚れてる女は江戸には数多だろうがなァ(真顔)」
「そうですか、それは良かったです(←もうツッコまない)。……じゃあ、もしも、ですよ?もしも高杉さんに好きな人が居たと仮定して、」
「仮定?お伽話でも始めようってのか、てめェは(くっくっ)」
「最後まで僕の話聞いてください。あと茶化さないでください。えっと、あくまでも例えばですけど……その、高杉さんに好きな人がいたとします。でも好きな人は、高杉さんの事を好きじゃないんです。高杉さんの想いとは裏腹に、高杉さんの事を好いてはくれないんです。むしろ他の人が好きかもしれない。他の人と仲が良いのかもしれない……どうしますか?諦めますか?(ドキドキ)」

「フン。愚問だな。俺は本気で欲しいものは確実に手に入れる」
「それが、手に入らないものでも?たとえば、手が届かない人でも……」
「俺の手に入らねェもんはねえ」
「す……すっごい自信ですね。いっつも思うんですけど、高杉さんのその自信てどこから来てるんですか?」
「あ?俺ァ無駄なホラは一切吹かねえ。分かってんだろうが」
「うん。いえ、あの、ハイ。高杉さんいっつも本気ですもんね、限りなく本気。でもいいな。その自信家っぷりが羨ましいです。僕に、高杉さんの十分の一でもその自信があったなら……(はあ)」
「だからできもしねェ事を願うな。それは無駄だ(すっぱり)」
「ひどっ!!いいじゃないですか、例えばなんですから!」

晋助こんなんですね、てかいつも本気。ふう、と煙管をふかしながら恬然と語ります。限りなく本気なので新八くんも迂闊にはツッコめまない。
けど新八くんは自信家な高杉さんにちょっぴり戸惑いつつ、どこかで羨ましくもあって。自分には絶対ないその自信を、眩しく思うような、清々しいような気持ちもあるんです。そんな新八くん(可愛い)を改めて見やり、晋助は一言。


「……オイ」
「え?はい。何でしょうか、高杉さん」
「てめえは無駄に男の自尊心をくすぐるタイプだな(ニヤリ)」
「は、はあ!?どういう意味ですか!?僕のことまたバカにしてますか、てかしてるでしょ!(プンプン)」(赤面)

くつくつと喉を鳴らしつつ言ってますけど、つーか思った以上に晋助の好みのタイプ=新八くんんんん?!(だってすげー機嫌いいよ!?)
私は思いますけど、新八くんのような、凄くカワイイんだけどどこか自分に自信がなくて、己の中に譲れない強いものは勿論あるんだけど、あくまでも控えめで凄く優しくて、そしていつだって一生懸命だし真面目だからからかい甲斐もあり、いじめ甲斐もあり、しかもいじめるたびにムキになって反論してくるから延々と愉しめて、しかも顔カワイイ(二回目だよ)(だって晋助面食いなんだよ)、
そんな子は晋助の好みのタイプでしかないんですよ。しかも晋助は自尊心の塊のような男ですよ。そのたっかい自尊心を、超高層プライドを心から満足させてくれる相手じゃないとダメなんだろう。晋助みたいな男ってさー、実は神楽ちゃんとかお妙ちゃんみたいなのが本当の天敵なんでしょうね(賢しくて口がたつようなタイプの女子ですね)。
晋助のような男は新八くんみたいな子とくっつくと、とても本領発揮します。水を得た魚のようになります。ある意味、嫁命みたいな(愛妻家)。
新八くんみたいな子は別に晋助タイプを好きではないけど、全く好きではないんだけど(新八くん)、押されて押されて押されているうちにだんだんと落ちていく。すげー絆されやすいし、強く迫られると途端に弱くなる新八くん。


そんなんで高杉さんと少し心を通わせている新八くんですから、銀さんとのことは置いておいても、近頃はだんだんと笑顔も増えてきました。今ではひとりでお洗濯物などを畳みながら、高杉さんが先日かましたボケを思い出し(注・晋助はボケたつもりはないです)、

「(高杉さんって何であんなに自信満々なのかなあ。ふふ。あそこまで突き抜けてたら逆に面白いけど)」

などと、ふっと笑みを浮かべるくらいにはなってたんです。以前のような元気を取り戻しつつある。でも銀さんはあんまり面白くないわな。
だって自分とギクシャクし始めた頃は新八くんもぼんやりしてる事が多かったし、何より酷く悲しげだったのに、今では新八くんの笑顔も結構戻ってきた訳ですよ。銀さんにも自然に振る舞えるようになってきてる。でもでも、銀さんはそれが面白くないの〜!!

だって分かんないんだもん。新八くんが時折くすくすと思い出し笑いをする理由も分かんないし、徐々に立ち直りつつある理由も全く分かんないし、何より新八くんの好きな男(と、銀さんが思い込んでる男)の事がちっとも分かんないんだもん。見えてこないんだもん。だから、誰なんだよと。


(お前の好きな男って誰だよ、てか俺じゃねーの?)
(お前のいちばん近くに居んのは俺なのに)


……って、こう書くと銀さんも大概傲慢!!晋助のこと言えねえっつの!新八くんが離れていこうとした途端に勿体無くなってくるとか!くっついてた時はめっちゃぞんざいに扱ってたのに!めっちゃ自分勝手に抱くだけ抱いて、勝手に満足して、そのくせ新八くんを手放してあげない、つかうちの攻め達ってどんだけ!(独占欲強いのですね)

まあ良いとしまして、良くないけどいいとしましてね、前まで新八くんのことを適当な発散対象にして盛ってたバチが当たったのか、近頃の銀さんは無性にイライライライラしておりますよ。一向に晴れないモヤモヤが胸を覆っております。


「(最近何か新八の奴おかしくね?何か……俺とこうなる前みたいに戻ってるっつーか。ちょっと前までは凄えぼんやりしてたくせに、他に好きな男ができただけで……俺のことは吹っ切れんのかよ)」


すっげえイラついてる。今も二人で居間に居て、新八くんは銀さんにお茶運んだりしてくれるけど、もうあまり近くも寄って来なくて、だから銀さんも前みたいにふざけてチューとかしないし(できないし)、もちろん手ェ出すとかできるはずもなく、イライライライラしております。
でも新八くんは敢えてあんまり銀さんの側にはいかないようにしてるんじゃないかな。やっぱり好きだから。たまに迂闊に近くに寄った時にですね、銀さんの目線がギラッて鋭くなる一瞬があるので、それが怖くてあんまり近くにいけないの。でもそのギラッてのはアレですよ、単に銀さんが新八くんによろめいてるだけなんですけどね。単に一瞬ムラっとしてるからなんですけど、獣の鋭さを放ってるだけなんですけど、そんなん新八くんは分からないんで。

銀さんが男っぽくてかっこいいとはもちろん思ってるけど、それ通り越して怖い時が最近ある。思い違いかもしれないけど、たまに絡み付くほど執拗な視線で見られているような、そんな気もする(そして思い違いではない)。


「(何か最近の銀さん……たまに怖い)」

って思ってる新八くん萌える〜。怖がられてる銀さんも萌えます。すごく。
だからお買い物も今は一緒に行かないかもな。ギクシャクする前はよく一緒に行ってたけど、新八くんから見た最近の銀さんはイラついてる事が多いし、そういう時の銀さんてやっぱり怖いし、ひとりでお出かけしてると高杉さんにばったり会ったりもして気がまぎれるので、最近の新八くんはめっきりと一人行動が多くなってんの。


だからね、今し方お洗濯物をたたみ終わった新八くんが、

「あの、お夕飯前に買い物に行ってきますね」

などと、おずおず銀さんに申した時にですね、

「あ、俺も行くわ」

なんてサラッと銀さんに返された時の、新八くんの驚きようといったら。思わず大きな目をさらに大きく見開き、えっ、みたいな。

「えっ?……いえ、いいですよ。だいたい今、雨降ってますし。僕、歩きで行くんで。バイクに乗る必要もないですし(あせあせ)」
「歩きでもいーよ。俺が行きたいから行くだけ」
「え?……え?でもやっぱりいいですよ、あの、銀さんに悪いですから(引き続きあせあせ)」
「悪くねえよ。それとも何、ひとりで行きてェ理由でもあんの?」(←意地悪で言ってます)
「はっ!?な、ないですけど。理由とか……そんな」

モヤモヤしてる銀さんなんで、今だけ一緒に買い物に出る理由は言わず、でもね、新八くんひとりで行かせない理由なんてアレよ!?
新八くんが外で男と会うんじゃないか、最近ひとりで出掛けてんのはそれが理由なんじゃないかと疑ってるだけです。まあ晋助に時々は会ってるから、銀さんの疑いは合ってるっちゃ合ってます。しかし女房に浮気されてる旦那みたくなってる。猜疑心の塊のようになってる銀さん。

そして二人で出たら、外は雨。しとしとと降り続く雨もけぶる、薄暗い夕方。夜も迫る雨の街。
まず銀さんが傘をさして、続けて新八くんもさそうとしたら、

「別に一本でいいだろ。荷物になるし」

って銀さんが言うの。でも、って言い淀む新八くんに別になんてことも無いように笑いかけて、

「いらなくね?前みたいに二人で傘入ればいいじゃん」

と。そしたら新八くんも銀さんに強くは出れないので、戸惑いつつも「……ハイ」って頷く。
僕が意識し過ぎなんだろうな、って。銀さんは多分何も気にしてないんだな、って新八くんは思います。

「(別にこんなの……前からよくあったし。銀さんは気にしてないみたいだし)」

結論付けて、銀さんがさしてくれた傘に入って、二人で相合傘で道路に出る。
そしたらまあ雨の路傍ですから、道行く車だって水溜りの水をバシャッと跳ねますよ。自然の摂理。でもそれを咄嗟に新八くんは避けられないでしょ。新八くんなので、「わわっ」とか言って感知はできてても反応は一瞬遅れます。

けど危うくずぶ濡れになろうかと思えた寸前、傍らの銀さんからぐいって腰を引き寄せられて。



「危ねー。お前もう少しでずぶ濡れになるとこだったな。相変わらず鈍くせえの」

銀さんは平然としてますけど、新八くんはドキドキ。口から心臓飛び出そう。だって仕方ないとは言え、図らずも銀さんから抱き寄せられている格好です。物凄い久々に銀さんに密着したわけです。
久しぶりに感じた銀さんの体温。間近で嗅いだ銀さんの匂い。自分の目線よりずいぶん高いところにある銀さんの端整な横顔。これらに乙女新八くんがときめかない筈はなかった。

「……あ、あ、えっと、あの、ごめ、ごめんなさいっ(ドッキドキ)」

って新八くん、めっちゃテンパってんな。目なんかぐるぐる回ってますし赤面ですし、もう呂律すら回ってねえ。でも銀さんはそんな新八くんを間近で見てんのに、何も言ってくれない。

もう車も通り過ぎたのに、もう水跳ねの心配もないのに、まだ新八くんを離してくれない。それどころか、さらに腰を抱き寄せられて。
新八くんは戸惑って上を向くんだけど、銀さんはまだ何も言ってくれない。でもどこか辛そうなその顔は常にない表情で、新八くんの鼓動はドキッと大きく乱れるんです。

「あ、えっと、その。ぎ……銀さん?なに?」
「……このままキスしたら怒る?」

──って、今更ながらだけど新八くんの身の回りって攻めだらけじゃね??!!(本当に今更だよ)ほんと怖いわ。何これ、晋助だの銀さんだの、ほんと好き勝手に新八くんを攻めてくるなこれ。お前たち秩序とかねえな〜。新八くんが一歩歩けば攻めに当たる、そんな世界じゃねーか銀魂の世界観。いや怖いわ(お前の妄想力もどうかと)

でも銀さん本気の目ね。新八くんの事を茶化して言った訳でもからかった訳でもなくて、少し切羽詰まったように、余裕なさげに言われたものだから、新八くんだってときめきましたよ。だってそんな風に聞かれたことないもの。
以前は銀さんがしたい時に簡単にチューできたし、新八くんもさせてたけど、もうずっと、新八くんが拒否ってからはキスだってないんですよ。

しかも今は間近で銀さんを感じている。自分を抱き締めてくれる逞しい腕と、銀さんの熱い眼差し。しかも今は目と眉が近いからね?これをさっちゃんモードで見ると、「………っ!」って、もはや声も出せずにゴロゴロ転がっていくレベルの銀さんですからコレ。


だからもちろん新八くんだってときめいたし、何ならキスして欲しかった。でもここで流されてキスしてしまえば、きっと二人の関係はまた元のように戻ってしまう。
銀さんが欲しい時だけ慌ただしくセックスして、新八くんは抱かれるたびに傷付いて、でもどうしても銀さんを拒めなくて、新八くんはいつだって真心を差し出すけど、銀さんからは心を差し出してもらえなくて……そんな簡単にまた逆戻りしてしまう。それだけは嫌だったんです。だから、もちろん流されてキスする方が簡単にはちがいなかったんだけど、むしろそうされたかったんだけど、久しぶりのキスに期待する気持ちも、もちろん下心だってあったけども、新八くんは震える声で言った。

「……い、嫌……」

弱々しくも、銀さんの胸板を押し返した。震える指でね。本当は抱き締めてて欲しかったけど、キスして欲しかったけど、勇気を出して、勇気を振り絞って拒否したの。これは恋する乙女としてどんだけ勇気のいる行為でしょうか。理性を総動員した新八くんですよ。

でも銀さんはそんな新八くんの内心を知らないのでね、そして銀さんは多分にキスくらいはまだイケると思ってたから(銀さん)、やっぱりカチンとくるわな。カチンときて、新八のくせにまだ俺のこと拒否んのかよって。何でもう俺とキスもしねーんだよ、俺にはもう何一つさせねーのかよと。

他の野郎にさせてて、何で俺だけと。他の男は良くて何で俺が駄目だよ。何で?おかしいだろ、って。


銀さん「は?…………なんで?」(凄い低い声)
新八くん「だって、こ、こんなの……間違ってます。嫌です(びくびく)」
銀さん「ああ?何でだよ。キスくらい、こんなん別になんてこともねーだろ。抱かせろっつってる訳じゃねーじゃん。それとも何かよ、てめえの好きな男に操でも立ててんのかよ(イライラ)」

うわうわうわわわ〜。銀さん凄い勝手ね〜。でもイラついてる銀さんは好きですね。ゲスくても銀さんかっこいい(お前の主観過ぎるだろうと)
新八くんはイライラしてる銀さんにすげー怯えてるんだけど、でも強い心を持ってる子なんで言いますよ。


「銀さんは……そうだろうけど」
「あ?何がだよ」
「銀さんは、その、キスくらいなら誰とでも遊びでできるかもしれません。でも、僕にとっては『キスくらい』じゃない。もう僕はしません。僕は、僕のことを好きな人としか、もうこんな事はしたくないんです。僕にだって……違う、“僕も”、自分なりのプライドはあります!!」

ちょっと涙を浮かべてるけど、強い瞳でね。高杉さんほどの強さもプライドもないけど、せめて僕にだって自分を守る矜持くらいはあるって。自分を大切にする気持ちだってあるってことです。自然と高杉さんの事を思い出して、勇気を振り絞った新八くんですよ。

そしたら銀さんもやっぱりムカッとして、無理やりキスしてやろうかって気持ちにはなるんですけど、なんとか押し止まって、スッと新八くんから身体を離してくれるんじゃないですかね。むしろそのまま、無言で傘から出ちゃう。

新八くんは目の前で銀さんのこの変化を見てるので、

イラァッ→憤怒→沈静化→別離

の流れを見てるので、銀さんのことを怖く思いながらも気になってね。やっぱり心配だから。

「ぎ、銀さん!?どこ行くんですか!」

呼びかけますけど、銀さんはもう返事もせず、もちろん傘は新八くんに押しやってますから雨にもずぶ濡れで、新八くんに行き先も告げずにどこかに行っちゃうんです。ふふ。新八くんに強く拒否られた事が内心は物凄く物凄くショックだったんでしょうね。

だって銀さんだってもちろんキスしたかったんですよ。久々に新八くんを腕に抱いて、くらっときましたよ。己の腕の中にすっぽり収まったその身体。不安と緊張に固まってる、小動物のような姿。何回も抱き合った仲なのに、いつまでも物慣れない初々しいその様子。
上目がちに見てくる大きな瞳。白目がとても澄んでいて綺麗だから、黒目の大きさを際立たせるような、新八くんのその瞳。小さく可憐なその唇。いかにも柔らかそうに膨れているその唇が本当に柔らかいことを、もう既に自分は知っている。
目を射る黒髪の艶やかさ。久々に間近で嗅いだ、うっとりするような新八くんの甘い香り。そして鼻腔を濡らすのは、それとは反対にどこか生々しいような蠱惑的な雨の匂い。くらくらするほど生を立ち昇らせる、その匂い。

しとしとと降り続く雨。雨。それに少し着物の肩先を濡らしながら、怯えたような目で自分を見上げている新八くん。僅かに震えているその細い手首。
痩せてるんだけど決して骨ばっている訳でなく、触ると指先が沈み込むような、指にしっとりと吸い付いてくるような、不思議な弾力があるその柔肌──……


ってもう、銀さんは衝動的にキスしたくなったさ。むしゃぶりつきたくならなきゃ男じゃない、てか何なら抱きたいとすら思った。お前は俺のもんなんだよって、誰にもやりたくないって、何回も何回も思ったセリフをかろうじて飲み込んだ。

てか無理やりキスしても良かった。それを敢えて聞いたのに、理性を総動員して初めて許可取ったのに、銀さん的に考えれば、
新八がいつになくずーっと怒ってっから初めてお伺いを立てたのに(銀さん)、
それなのに結果はNO!!でしょ。怒ったし傷付きましたよね。勝手ながらも新八くんにフラれたことに傷ついたんだ。だからもう居ても立っても居られなくなって、新八くんを残して傘を飛び出して行ったの。


んでね、雨に濡れながらね、

「(新八……俺のこと、マジで吹っ切ったんだな)」

分かっちゃいましたよ。


「(もう俺とはキスもしたくねーのかよ。好きな男とだけしたいって事か。……てか、何で俺はここまであいつの事が気になってんの?)」


ここで初めて、本当に初めてね、新八くんのことを考えて、新八くんのことを考えるだけで、胸がひりつくような、生傷がズキズキと疼くような、狂おしいほどの焦燥と渇望を覚えたんですよ。やっと。
冷たい雨に打たれながらも、不思議と己の身体はひどく熱くてね。鼓動はドクドクと鳴り響き、血潮は奔流している。


手放したくない。
ずっと俺だけ見ていて欲しい。
どこにも行くな。誰のもんにもなるなよ。
俺の側に居ろ。俺だけの側に居てくれよ、


って、初めて強く強く思った。あんな風に拒絶するんじゃなく、また俺に笑顔を向けて欲しいって、そう強く願った。お前の笑顔が俺に向けられていないと嫌なんだよって。
今まで当たり前のように側にいて、だから気軽な気持ちで手を出せたし、好きなようにして自由に扱っていた。でも新八くんが離れて初めて、新八くんの大切さ、自分の中での存在の大きさに気付いた。気付かされた。もう新八くんが心を決めていようとも、他の誰かに決して渡したくないことにも。


「(ああ……何か今、分かったかも。すげー遅かったけど)」

そうやって雨に打たれながらね、銀さんはぼんやりと己の遅すぎる初恋を噛み締めているんですね。

てかほんと遅いってば、もはや手遅れ寸前!!思考回路はショート寸前!




悲しくなる前に(銀新)(+ようやく高杉さん)

*@ないものねだり
Aなんでもねだり
B恋の寿命
CBoo!

に続く、あくまでも銀新前提で成り立ってるお話。てかネタ書いてるだけなのにいい加減長くなってきたから、そろそろタイトルをまとめた方がいいとは思ってきたんだけど、しばらくは好きなバンドの曲名で回します(紛らわしくて申し訳ない)*






そうやって銀さんがめったやたらと血の気多めに奔走してる一方で、やっぱり新八くんは新八くんなので、前を向いてちゃんと生活してるとは思うんですよ。銀さんとはギクシャクとしてるままだけど、その切なさに蓋をして過ごしているんです。
んで、あくまでも普通に生活してるから、いつものようにお使いを頼まれて桂さんのとこにも行ったりして。

新八くん桂さんと仲良いよね。つか新八くんが仲良くできない男もあまり居ないけれども(隙間家具のように誰の懐にもぴったり寄り添う新八くんです)。
けどそうやって桂さんの現在の住まい(革命家だから日々転々としております)に行ったら、ある日晋助と出会ったんです。

普通に居たんですよね、ええ。過激派攘夷志士が。何か前の晩に日本酒と焼酎呑みすぎて、桂さんのところに泊まってたようですね(晋助)。だからこの時は完全に二日酔いですね、良くないちゃんぽんしてた訳ですから相当グロッキー、つまり凄え不機嫌そうにのっそりと新八くんの前に現れてきた訳です(待って晋助)。
いつもよりはだけ気味な着流しの腹をチラ見せです。お腹の傷もうっすら見えてます。目付きも悪いし、態度なんてもっと悪い。イメージ的には不機嫌な黒豹。あくまでも獣。でも二日酔いでも晋助だからかっこいいです。
二回言います、かっこいい(お前の主観を入れるなと)


そしたら新八くんは当然の如く驚く。

「?!……え?!た、たか、高杉さんんんんんんん!!」

です。お口をあんぐり開けて、アワアワしてます。晋助はチラッとそんな新八くんに目をやって顔をしかめて、

「黙れ。うるせえ。……斬られてェのか(凄い目)」

って、ちょう怖えじゃないっすか。すんごい目でガン睨みじゃないですか。いや頭痛がすんのは分かるし、二日酔いの朝は誰しもがグロッキーにはなるけど、いきなり会った新八くんにまでその不機嫌をぶつけることを辞さない。てか全く傲然としてますね。何でてめえがここに、とも言わない。
しかしいきなり斬るはないでしょうよ、アンタは何様ですか。晋助様ですかね全く、かっこいい(だから着地点)

そしたらさ、桂さんもそんなだるっだるな晋助に目を留めて、

桂さん「ああ、やっと起きたのか高杉。もう陽は高いぞ?新八くんなんてとっくに仕事に精を出しているぞ、なあ新八くん」

凄い爽やかな笑顔でね、怯えはててる新八くんに肩ポンですよ。ちょう笑顔ですよ。そしたら新八くんガクブルしつつ、桂さんの背中に隠れつつ、

「(いや僕に話振るんじゃねーよォォォォォ!!空気読んで桂さん!無理だろうけど桂さんんんんんんん!!)」

と、心の中で桂さんに全力でツッコミしつつ、一応は高杉さんにも挨拶するという。新八くんはとても礼儀正しい子。

新八くん「あ……お、おはようございます、高杉さん。お久しぶりです。朝から騒々しくてすみませんでした(ぺこり)」
晋助「……。……(プイッ)」

……って、シカトかよ晋助!!どんだけ?!どんだけ高慢ちき野郎ですかお前!どんだけ居丈高なんですかお前、そんなとこが以下略!
まあ晋助ですからね。お辞儀する新八くんを眇めた目で見やり、フン、と鼻鳴らしたくらいで気怠そうに去っていっちゃうのさ。新八くんはその後ろ姿を見て、

「(うわわ、ちょう怖えェェェェェ!!てか意味分かんないあの人!)」

とても素直に思ってるんですけど、桂さんはそんな晋助に慣れてるからね。はっはっは、と闊達に笑ってるくらいですよ。


「まったく、高杉も困った奴だな」
「いや困った人って言うか、怖い人って言うか、不審者とも言いますけど、何であの人が桂さんのところに居るんですか。泊まってたんですか?」
「ん?ああ、あれは単なる二日酔いだ。あいつは全く、あの歳になっても己の酒量が分かってないからな。日本酒と焼酎のちゃんぽんは翌日に地獄を見ると毎回言うのに(やれやれ)」
「ええええ?!単なる二日酔いなのアレぇ!?お、おかしくないっスか!?何で単なる二日酔いで、あんなダークなオーラ全力で垂れ流しにできんの!?いかにも悪役的なオーラを日本酒と焼酎で自在に操れるの!?僕なんて斬るとまで言われてたんですけどォ!?」
「気にすることはない、新八くん。高杉の言う『斬る』は朝の挨拶程度に受け取っておくといい。うん。おはよう、的なアレとして」
「いやどんだけ怖い挨拶ぅぅぅ!?あんたおかしいでしょ、てかあんたらの距離感がそもそもおかしい!全力でおかしい!」
「昔から奴はそうだからな。朝起きれば斬る、昼に会えば斬る、しまいには俺の顔を見れば斬る……まったく、子供の時分からあいつは少しも変わらない。竹馬の友、とは俺たちのような仲を指すのだろう(しみじみ)」
「いや絶対おかしいからァァァァァァ!!(ガタタッ)竹馬の友の概念ぶっ壊れてますってば桂さん!それは単に桂さんが嫌われてるだけじゃないんですか!?」
「なに、心配はいらない。高杉は銀時にも同じ態度だぞ?むしろあっちには手も出るし、足も出る。場合によったら即座に真剣が出てくる。銀時は刃物を避けるのがやたら上手いだろう?あれは高杉のおかげと言っても過言じゃない(はっはっは)」(←笑っている場合じゃない)
「えええ、ちょ、もう怖えェェェェェ!!この人たちの喧嘩の概念が根底からぶっ壊れてて怖えェェェェェ!!」

新八くん正論しか言ってないです、もちろんガクブルです。でもここで出てきた銀さんの名前に、あ、と思う新八くん。

「あ……そっか。あの、えっと、銀さんも高杉さんとは幼馴染ですもんね(おずおず)」
「ああ。銀時と高杉は俗に言う腐れ縁……まあ、似た者同士だ」
「えっ!?に、似た者同士ですか!?銀さんと高杉さんが!?全然そうは見えませんけど……」
「いやいや、よく似ているぞ。むしろ俺はほぼ似たようなものとして扱っている。それでいい。それくらいがいい」
「いえ、それは桂さんが雑過ぎなんでしょ?」(冷静)
「(聞いていない)まあ、あの銀時も新八くんにはつくづく心を許しているからな。高杉もあるいは……」


こんな話をしている桂さんと新八くんなのですけど、何故か思わせぶりにチラッと桂さんに見られて戸惑う新八くんなのですけど、やっぱり具合悪そうだった高杉さんの事は気にかかってるんです。何かあんだけ不機嫌そうでいたから怖いことは怖いけど、その原因も単なる二日酔いでしょ?しまいに怖がるだけ無駄に思えてくるわ(新八くんのメンタルはタフネス)(つか基本はオカン)。
そしたら桂さんに御勝手を借りて、二日酔いによく効く薬草でも煎じて、湯飲みと共にお盆に乗せ、しばらくしてから晋助の引っ込んでいったお部屋に現れるのですよ。
スーッと襖を開けて、だるっだるな様子で布団の上にひっくり返ってる鬼兵隊総督(アラサー)の枕元にちょこんと腰を下ろし、

「……何だてめえ。何見てやがる」

などと晋助にガンつけられようと、今の晋助はひっくり返ってるもんだから別に迫力もないんで(晋助)、湯飲みとお盆をコトンと側に置いて、

「あんまりお酒を飲み過ぎたらダメですよ。あの、二日酔いによく効くお薬煎じました。銀さんもよく二日酔いの時に飲んでます」
「(イラァッ)……要らねえ。誰も頼んでねえ。今すぐ出てけ」
「(うっ)………ぼ、僕が出て行ったら絶対に飲まないじゃないですか。銀さんもそうです」(負けない)
「ああ?銀時だと?何で朝っぱらから銀時の名前なんざ…………てめえ、あいつんとこのガキか」(ちょっとだけ右目開眼)
「ええええ、やっと気付いたのォ!?(ガタッ)何回か顔合わせてる間柄ですよ、てかアンタの中での僕の存在感って何ですか!?薄ッッ!」
「だからギャーギャーとうるせえっつってんだろう。フン。存在感もクソもねえツラしやがって(ケッ)」
「存在感がないって何ですかね、てかモブ顏って事かよォォォォォ!!??言っちゃダメなこと言ってるよこの人、ものの数分で僕の心を的確に抉ってくるよ!(涙目)」

晋助がようやく己に気づいた事実に憤然とするも、モブ顏言われたことに大いに慄然とはするものの、ツッコミ果ててはいるけれども、そこはやっぱり新八くんですからね。何だかんだ言いつつも晋助の面倒見てしまうんです。
ブツブツ文句言う晋助にお薬飲ませたりして、逆に小言を言って、枕元に置いてある晋助の刀をさり気なく部屋の隅に押しやったりして、でもまた戻されたりして(すぐ気付かれた)、

そうこうしてるうちに、

「(何か桂さんの言うことも一理あるかもな。この人……銀さんに少し似てる)」

って、少しだけ親しみを抱いている。晋助もまあ、うるせえのが来たな、くらいで別に心底新八くんのことを邪険にするでもなく。銀時はこんなん飼ってんのか、っていう好奇心も手伝うし、文句言うも新八くんの好きにさせとくのですよ。
そして、そんなお二人の様子を襖の陰から見守り、うんうんと頷く桂さん。

「良かったな高杉。ありがとう、新八くん。……先生、今日は高杉に久方ぶりに新しい友人ができました。何年ぶりになるでしょう。むしろ高杉に俺たち以外の友人が、(以下略)」

亡き松陽先生へのご報告も決して忘れない桂さん(桂さん)。そしてそれを一言一句違わずハッキリ口に出しているので、石田声(美声)ではっきりと口にしているので、それは当然晋助の耳に入り、

晋助は即座に枕元の刀をガチャリと引っ掴みます(あ、対桂さん用の刀だったんだ)



そんなこんながありまして、何か新八くんもちょこちょこと晋助と会ったりするんじゃないでしょうかね。最初は桂さんを通して会ってたんだけど、そのうち町中でバッタリ会ったりして(てか半ば拉致られてる)、だんだん普通に二人でも会うようになっていく。

銀さんへの切ない気持ちも晋助と話したりすると紛れているので、晋助も性格アレだし、とにかく新八くんをからかったり意地悪言ったりとしますけど、新八くんもだんだんそれに慣れていきますから(慣らされていく)、別段激しくは晋助を拒まないのであった。むしろ新八くんは何だか晋助を放っておけない。


だって晋助に会うと平然と腰に瓢箪型の酒瓶をぶら下げてたりするし(注・昼間)、それを注意すると、

「うるせえ。てめェは俺の嫁か何かか」

とか言って不貞腐れてるし、不貞腐れつつも新八くんに小言を言わせておくし、てかそもそも待って下さい高杉さん、その発想おかしくね?
『嫁』ってなんですかね、絶対にその発想おかしいですよね?だって新八くんは男の子ですよ?それなのに何で嫁ときた。どうした晋助、何故その単語を選んだ。

……え?恋?それは恋だって?(誰も何も言ってないです)
ああ。恋してんのかよ晋助、やっぱり銀さんとお前は好みが同じなの?(寸分違わず同じです)



そしたらね、そんなん言われた新八くんもちょっと頬を染めて、

「はっ!?……ち、違いますけど。だって桂さんもあれはあれで心配してるんですよ。高杉さんは煙管も吸うし」
「あ?ヅラなんざどうだっていいんだよ、逐一うるせえガキが」
「もー……またそういう悪態吐く。好き勝手ばっかりして。本当銀さんみたいですよ」
「(カチン)……俺の前であいつの名前を出すんじゃねえよ」(突然機嫌が急下降)
「えっ?え?そこ怒るところですか?高杉さん?てかどこに高杉さんの地雷があんのか分かんないんですけど、恐ろしいほどに気分屋なんですけど!!アンタと喋るのは地雷原を裸足でスキップすんのと同じですよ!……でも……あの、不快にさせたのならごめんなさい」
「フン。分かればいい」
「はい(ホッ)」

……って待って、何で新八くんは晋助に合わせられんの!?!?何でこんな俺様男にここまで合わせてあげられんの!?文句言いつつ謝っちゃうの!?女神かよ!(ある意味万事屋での経験がモノを言っております)

アイデンティティの確立に常日頃から悩む新八くんはこんな会話もしてそうですもの↓

「高杉さんて何か……着物の着こなしとか、いつでも自分なりの個性があっていいですよね。そんな蝶々の飛んでる着流しとか、普通の成人男性は選ばないですよ。しかも冬になるとあの唐草模様の羽織と柄オン柄でしょ?凄いっすね、僕なんてオールシーズンこの二本ラインの着物ですよ」(注:褒めています)
「ほう。まあ……俺のは個性とは言わねえな。ただ着たいものを着てるだけだ」
「え、そうなんですか。じゃあ僕もそろそろこの二本ラインの着物から脱却して、前回は失敗したけど自分なりの着こなしを模索して、」
「生憎だが、俺はてめえと違って何着ても似合うからなァ。着こなしもクソもねえな、着物の方を俺に合わせるんだよ(ドヤァ)」
「いや限りなく本気の目で語るの止めて欲しいんですけど。てか何だよアンタ、僕の話全く聞いてないよ?!僕みたいな没個性の人間の気持ちなんて高杉さんには一生分かんないんだ!てか何だってこんなんが僕より人気あんだよチキショオォォォォォ!!」(←あ、本音や)
「(チラッ)……たまにはお前もめかしてみたらどうだ?もののついでだ。この俺が見立ててやってもいい」
「え。ほんとですか!僕もいよいよ没個性からの脱却を図れるんですか!?ありがとうございます、高杉さん!(いい笑顔)」


そして、晋助が選んだお着物(完全に女子用のお振袖)を着て、何故かつけ毛(三つ編みおさげ)までさせられて、チーンってなっている新八くんが目に浮かぶようですよ(新八くん)。チーンってなった後に猛然と怒る新八くん。


「いやアンタの見立ておかしいだろォォォォォ!!何で女装ですか!こんなん仕事で嫌という程着てるわ!(ぐわっ)」
「だからてめえに似合う格好を考えてやる、っつっただろう。ありがたく思いやがれ(フン)」
「ありがたくねーよ、これっぽっちもありがたくねーんだよォォォォォ!!てか何ですかね、アンタの趣味かよこれ!こういう桜色?みたいな、小花柄みたいな着物を女の子に着せてみたいんですね!そんないかにも遊び慣れた風体してるのに!」
「………。……(ふう)」(横向いて煙管の煙を吐く)
「……。……え?……えええ、ちょっ、えええ?!地雷だったんですけどォォォォォ!!な、何か言ってくださいよ高杉さん!いつもの皮肉はどうしたの高杉さん!すみませんでしたから、僕が言い過ぎましたからァァァ!」

何かあの、新八くん、あのですね、晋助の着流しの合わせを掴みしめる勢いでぐわんぐわん揺さ振ってるのは別にいいんですけど、何も言わなくなってそっぽ向いてる晋助を揺さぶってんのは全く構わないんですけど、
要はその、晋助が自然に女子の着物を選んできたってところにまずは戦々恐々とすべきなんだけど、自然に自分をそっち側に置こうとしてることにまず着目して欲しいんだけど、

そして晋助は別に女の子全般にそういった着物を着せたい訳ではなくて、新八くんに似合いそうな色柄のものをただ選んできただけで、
その桜色をした友禅のお着物、実は凄い高いのだけど(新八くんが聞いたら目ん玉飛び出ますけど)、その可憐でいて可愛らしい色柄のお着物をただ新八くんに着て欲しいから選んだだけで、

だから晋助も極限まで顔を背けてますけど、
凄えムスッとした顔なんですけど、

新八くん「何なんですか一体。訳分かんない。こんな僕に似合わない格好……(赤面)」
晋助「あ?俺の見立てが間違う筈があるか。似合わねえなら最初から着せてねェ」
新八くん「……はっ!?」

って慌ててる新八くんの頬なんて、物凄い真っ赤ですけどね。一瞬だけ女の子になったような気分でね、キュンとしてます。それで、

「(……はっ!や、やば、何だよ今の効果音!『キュン』っておかしいだろ!きっと高杉さんってこうやって女の人口説くんだ!)」

我に返った新八くんなんて、かああってなっております。つかちょうBLなんですけど。高新てBLの王道いけます。むしろBLでもNLでもいいです。
要はね、もうこのまま二人はデートしますよ。ええ。これって晋助が策士なの?(あれ?)


「……もう!今日はもういいです、これ着てます!」
「フン。最初からそう言えねェのか。つくづく可愛気のねえガキだ(ペッ)」
「アンタこそ可愛げも何もねーよ?!だいたい何で僕に女の子みたいな格好させるんですか、全く……何が楽しいんだか(ブツブツ)」
「うるせえ。たまには口閉じて大人しくしてやがれ。だいたいてめえは俺を誰だと思ってやがる」(凄い偉そう)
「いや、今更そんな事言われても……高杉さんは高杉さんとしか。て言うか、そんなに僕をうるさく思ってるなら、何で敢えて僕に構うんですか(ブツブツ)」
「……。……(ふう)」(←都合悪くなると煙管をふかします)

あれれ。これはいい感じじゃないか?(銀さん早く!)(早く早く!)
いい感じなんですよ、川沿いの桜並木の下とか歩いてみたりして。新八くんなんてたまぁに晋助のことをチラッと見上げて。
この人何だろう、何考えてるんだろう、って。

「(高杉さんって不思議な人だよなあ。凄い傲慢だけど何かこの人のペースには乗っちゃうし。人が集まってくる魅力のある人って、こういう人を言うんだろうな。桂さんとか……銀さんとか)」

って。高杉さんに重ねて銀さんの事を思い出して、胸をずきりとさせております。

「(銀さん……やっぱり銀さんが好き。もう諦めなきゃいけないのに……)」

そうやって痛むお胸にそうっと手を当て、いつもは無防備に幼いカワイイお顔を今だけは少しせつなげにさせて、風に吹かれている新八くんの横顔……を、見ている晋助(晋助!)
そして煙管の吸い口に下唇を寄せたまま、そうやって切ない顔をしている新八くんに向けてね、野郎はぽつり呟く。

晋助「……誰だ?」
新八くん「……え?あ、すみません。少しぼんやりしてました。あの、」
晋助「お前にそんな顔させてんのは誰だ」

↑この時の晋助は目線だけを新八くんに向けて!流し目で!けどどこか射るような目つきで!
そしたら新八くんも、

「あ……(ドキッ)」

ってなるから!ならない筈ないから!晋助だから、カッコいいから!!大丈夫だから確実ときめくってば!!(いやだからどんだけお前の主観だよ)


しっかし似合う〜。晋助って間男似合う。まあいいんです、本篇でもパラレルでも銀さんが間男だったり晋助が間男だったり、高新銀だったり銀新高だったり、要はこのサイトは弱肉強食なんです。強い方が勝つ、強い雄が遺伝子を残せる、どこまでもここはそうなんです(土方さんだけはシード権です)。
いや遺伝子っつーか新八くんだって男の子だよ?とか、そんな事言わない(誰も言えない)

でも何かいい感じですよね。晋助と順調に仲良くなれてますね、新八くん。新八くんには他意はないですけどね。しかし銀さんと晋助か。銀さんと晋助ね。

新八くんもほんと男運がない。つーか似たような男にやっぱり惹かれていくよなあ、と(萌え)

Boo! (銀新)

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