大阪の看護学校に通っていた彼女は、冬休みの終わりに飛行機の切符が取れず、やむなく列車にしたとの事だった



彼女と別れ、そのまま神奈川に帰った私は彼女の事を忘れることは無かったが、列車で同席だった他の男子乗客も同じ大阪だったなぁ、などと思って彼女からもらった住所を書いた紙切れを眺めている内に一週間が過ぎ、二週間が過ぎていった



ようやく手紙を出したのは一ヶ月も経った頃だったが、彼女からの返事は翌日に届いた



いや、返事ではない



実は彼女も同じ日に手紙を出していたのである