「お父さん、お願ーい」



「嫌だよ。自分でやるんだね」



「私、出来ないもん」



「お父さんもしたことないもん」



「簡単だから分かるよ」



「お母さんが夜勤から帰って来たら起こしてやるからさ」



「お母さん、するなって言うもん」



「そんなのお父さんも嫌だよ。それに一つは開いてるじゃん」



「だから、ねっ、お願い。お父さんは引き金を引くだけでいいんだよ」



(結局、引き金は私が引きました。娘の耳に二個目のピアス穴。一個よりお洒落らしい)