毎晩オセロゲームをするのが両親の日課だ
最近は手指もあまり動かなくなり目もほとんど見えない父が、それでも母と対戦出来ているのは奇跡に近い
ただ、母はそんな父でも容赦なく攻める
「そこは置けないよ!。こっちが空いてるのに。重ねるなんてダメッ。あ、ほらまたヨダレ、赤ちゃんじゃあ無いんだから。台がベトベトになって、もう。ハイ終わったらさっさと片付ける!。そんなにゆっくりしてたらあと1回出来ないよッ!」
父はそれでもニコニコしながら
「はいはぁい」と返事をするが動作は変わらない
「はい、白(母)の勝ちぃ!(笑)」
「はいはぁい(笑)」
テーブルで毎晩向かい合う母は「ここはちょうどいいね」と父の車椅子の足のせの上で二人仲良く足を重ねている