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必読

こんにちわ\(^o^)/
この度、戦争コンビにがっつり嵌って、居ても立ってもいられなくなり、ついに小説置き場を立ち上げました東條千(とうじょう せん)と申します。東條でもとーじょーでもTOJOでも千でも千円でもお好きなように呼んでいただければ幸いです。

ここには小説投稿だけだったりします。わたしのどうしようもない日常は24にありますので、感想とかそちらでも全然いいです!拍手でも24でも小説のコメントなど適当にどうぞというかお願いしますorz
お友達24時間募集中です!ぜひお話してやって下さい<●><●>
チキンですが妙に絡みたがりです、ウザイパターンですね臨也です\(^o^)/神様アターク

不甲斐ない管理人ですが宜しくお願い致します。

文化祭と野獣

リア友に言われてネタを貰ったので小一時間迷ったあげく書いた。穴掘って埋めたいぁぁあぁああ!!/////

シズイザ、来神、文化祭、18禁











学生にとって、苦しい授業から解放される登校日は限られてくる。
その中でも人気が上位にくるであろう文化祭が、来神高校にも訪れたのだった。

「おいこれ、ここにおいておくぞ」

巨大なダンボールを軽々と持ち上げている静雄が、調理係の女子に声をかけた。

「あ、うん、ありがとう平和島くん」
「おう」

女子の返事を聞いて下に下ろし、またダンボールを取りに向かう。
静雄のクラスの模擬店はいわゆる「がっつりご飯系」を提供する店なので、基本的に男子が裏方、女子が調理とウェイターと男子と女子で役回りがしっかり決まっていた。

「ねぇ静雄、僕の荷物も持ってよー」
「あ?自分で持てよ。第一お前のが軽いだろうが」
「えー、だって僕は重い荷物を持つ筋肉なんて持たなくていいもん。セルティへの深く重い愛は軽々と持ち続けているけどね!!」

隣にやってきてベラベラ喋り出した新羅の言葉を流しつつ、ダンボールを置きに行く。

「そういえばさー、静雄行くでしょ?臨也のクラスの店」

ひくりと肩を動かし、「まぁ」と紅い顔をして返す静雄に「分かりやすいなぁ」と小さく新羅は笑った。

「しかし、コスプレ喫茶とはまたねぇ。臨也もするんだろ?恋人がコスプレってそれ何てフラグ?でも、僕らが来るのを嫌がってなかったって事は、女装じゃないのかな?」
「海軍?みてーな服だって言ってたけど」
「海軍?じゃあ帽子かぶって、ってことかな?」
「多分」

ダンボールを持ち直し、歩を進めながら静雄は海軍の格好をした臨也を想像する。しっかりと着込まれた青いスーツ、ストライプのネクタイ、そして、あの帽子。紅い目がよく映えるだろう。ニヤリとあの妖しい笑みで、静雄を誘う海軍臨也。

「…悪くねぇな」
「今ヤらしい事考えた?」
「…っせぇ!!」

弛んだ頬をきっと引き締め、早足になりながら静雄は、早く午後になって仕事を終え、臨也を見に行きたいと思っていた。



「男子お疲れー、山越えたからあとはうちらやるよー」

待ち望んでいた自由を告げる言葉が女子から伝えられた瞬間、静雄は廊下に駆け出していた。

「ちょ、静雄、待って!!」

後ろからした新羅の止める声に、すごい勢いで走っていた静雄が足を止める。

「んだよ。別に臨也のとこにすぐ行きたいから走ってる訳じゃねぇぞ」
「今更何隠してるんだい?臨也からメール来てると思うんだけど」

口振りからして新羅にも来ているのだろう。ポケットから携帯を取り出すと、確かにメールが1件来ている。差出人はやはり臨也で、「やっぱり店には来るな」という旨が書かれていた。
文面に目を走らせる静雄に、新羅が問う。

「てことはさ…女装だよね、多分」
「…行ってくる」
「ちょ、ま、僕も行くってば」

新羅の言葉も臨也の忠告も無視して、静雄はマッハで臨也の店へと駆け出した。前には「コスプレ喫茶」と凝った文字で書かれていたおり、メイドを装った女子二人がメニューを配っている。

そんな二人に目もくれずにがらりとドアを開けると、「いらっしゃいませー」とチャイナ服に身を包んだ女子が出迎えた。きょろりと見渡し、臨也を探していると、後ろから聞き覚えのある声が静雄の名を呼んだ。

「門田」
「おぅ。…やっぱり来るよな」

門田が纏っていたのは、静雄が想像していたような海軍服だった。

「本当はこれ、臨也が着る予定だったんだけど…サイズ間違えちまったみたいで、急遽俺になったんだよ」

苦笑いして帽子を被り直す門田を見ながら、静雄はただ顔も知らぬサイズを間違えたドジっこに感謝をした。

「で、あいつは」
「…ほら、臨也」

という言葉に、門田のスーツの腰に、細い指がぎゅうとしがみついているのを発見する。すぐに臨也だと分かった静雄が後ろを見ようとすれば、門田を動かして盾にしてしまう。

「…蚤虫てめぇ」
「何で来ちゃうの!!くんなって言ったじゃん!!」
「てめぇが嫌がるなんて余計に行くにきまってんだろ」
「性格歪みまくりだね」
「そっくりそのままてめぇに返す」
「あっはー、何も言えないや」

二人の喧嘩は日常茶飯事なことではあるが、間に挟まれている門田にとっては冗談じゃなかった。

「おいお前ら、とりあえず、俺を解放しろ」
「ダメだよ!!ドタチンいたら俺、誰に縋って生きていけばいいの!?」
「てめぇは俺にくっついてりゃいいんだよ!!」
「男前だけど今はごめんね!!」
「臨也いい加減にしろ。どうせもう見られちまうんだから腹決めろよ」
「うー…シズちゃん、笑わないでね」

おず、と門田の背から現れたのは、所謂巫女服に身を包んだ臨也だった。
足には草履を履き、紅い袴に細い太ももを隠して、白く少し大きめの千早は臨也の指をギリギリまで包んでいた。

自分は無神論者だ、と主張する臨也だが、この巫女装束は臨也の紅い目を海軍服以上に際だたせ、また白い肌にも合っていた。

想像以上の破壊力に、思わず静雄は固まってしまう。が、そんな静雄を「バカにしている」と的外れなことを考えた臨也は、また門田の後ろに隠れてしまった。

「こら、臨也」
「あーもーだからやだったのに!!笑いたきゃ笑えばいいよ!!シズちゃんのばか!死ね!体中の毛細血管破裂しちゃえ!!」

よく分からない罵倒をして店内に入っていこうとした臨也の華奢な腕を、静雄の大きな手が掴む。
後ろにぐんっと引っ張られた臨也を胸で受け止めたと思えば、静雄はその手を掴んだまま店のドアを開ける。
呆然とこちらを見ている客やウェイター達に、一言。

「借りる」

有無を言わさない口調で言い切った静雄に、何も言い返せる人間などいなかった。状況の把握に時間がかかったのもある。が、一番はあの「平和島静雄」が自分たちに物を言っているのに、拒否をできる自殺願望者がいなかった為だろう。

方向転換をして、引きずるように臨也を連れて行った静雄の背に、残された新羅と門田は、ただ臨也に合掌をするばかりだった。







文化祭に青春をかける生徒には、主に2種類が存在する。一つは、模擬店に力をいれる者。そして、体育館などで行われるステージ発表で一花咲かせようという者だ。

静雄がつれてきたのは、その後者の人間達の声が響き渡る体育館の、暗い倉庫だった。
汚いとまではいかないものの、綺麗とも言えない倉庫でやっと、巫女装束を着た臨也の腕は解放された。

「っはぁ、何なのシズちゃん。意味わかんない死ねよ。しかも歩くの異常に早いし」
「うっせぇ」
「あのねぇ…まぁ、サボれるからいいけどさー。どうせなら学ラン持ってくる時間くらい欲しかったなぁ」

どうやら臨也は、静雄が臨也をクラスから解放させてやる為に、こちらに連れてきたと思っているらしい。

はー、と、敷かれているマットの上に胡座をかき、暑いのか手で顔を扇ぐ臨也の後ろに、静雄は回って、自分も腰を下ろす。と、ひょいと臨也を持ち上げ、自分の胡座の上に臨也を乗せた。

「ちょ、シズちゃん?」

恥ずかしいんだけど、と、臨也は困ったように、少し照れながら、振り向いて笑う。
が、いつもと違いしかめっ面のままの静雄に、臨也はおや、と首を傾げる。

「…何、どうしたの」
「…気にいらねぇ」
「主語は」
「…てめぇが」
「どうしてかな?」
「全部だ全部!てめぇが可愛いのも、門田のやつにべったりなのも、てめぇに見とれてた奴らも!」

いきなりの耳元での怒鳴り声に臨也は眉を顰めるが、途端に「ひっ」と情けない声を上げた。
静雄が耳たぶを舐めたのだ。

「ちょ、シズちゃん待って」
「はぁ?待つと思ってんのか」
「いやいやいやいや!!おかしいおかしい何なのこの空気!ヤんないよ?!」
「てめぇの意見なんか知らねーよ」
「そういう俺様なセリフやめたほうがいいよシズちゃん、本当にダメだって、外、人いるし、ちょ」

ぎゃんぎゃん喚く臨也の首をするりと撫で、その手は千早の上から、上半身を目一杯に愛撫する。と、若干反応しだした乳首に指が触れた。

「っん」

くぐもった声が漏れた瞬間、乳首は両方の手で、服の上から弄くり回される。片方はつまみ、片方はこね回すように。次第に我慢出来なくなった臨也の口からは声が溢れ出した。

「んんっ…あ、ん…はぁっ…」

すっかり力を無くした臨也に調子を得た静雄は、スカートタイプの袴の上から主張している臨也の中心に手を伸ばす。

「ふぁっ」

胸への愛撫よりも大きな快楽に大きな喘ぎを発してしまった臨也は、はっと口に手を当てる。

「んだよ、せっかく声出始めてたのに」
「っ最低だよね君…」
「まぁ、安心しろ。あとからそんな余裕無くなるんだし、今だけは抑えるの許してやるよ」

にやりと笑いながら静雄は、中心を袴ごと掴んで扱く。

「んっ、ぅひぃ、んぁぁあ…んぅ、うっ…も、はぁ、出るぅ」
「は、だから何だよ」
「うー…シズちゃ…お願い…脱がせて…服、汚れちゃぅう…」

半ば泣きながら頼み込む臨也に支配感を感じつつ、「しょうがねぇな」と静雄の手が、スカートの袂をめくり上げた。
長いその紅い袴を、臨也の下着に隠れた中心がしっかり見えるまでたくし上げ、下着を脱がす。窮屈だった下着から解放された中心は、フルフルと震え、先からは先走りが溢れていた。

「やーらしー」
「っさい…も、早くっ…」
「わーったよ、せかすな」

静雄の手のひらが中心を握り、また律動が始まった。時折先を抉るように弄ってやると、臨也の体は弓なりに反る。

「んひっ…も、もうだめっ…」
「ん、イけよ」
「あ、ぁぁあぁあっ!」

一際大きく体を反らしながら、中心から出た液が静雄の手に付着した。はぁはぁと息を切らす臨也の頭を撫でた後、静雄は臨也をもう一度持ち上げた。

「…何」
「こっち向いて座れ」
「え、いいじゃんこのまましようよ」
「てめぇの顔が見えねぇだろうが」

静雄は焦れったそうに臨也の腰をする、と撫でた。

「…いちいちセクハラしないでよね」

といいつつ素直に静雄に向き合う形で跨った臨也。素直な彼に気を良くした静雄はにやりと笑い、臨也の臀部に手を回した。

後ろから袴を捲り、臨也の双丘が露わになる。何度か揉みしだくと、そこを開いて後孔に、人差し指を挿入した。

「あ!」
「慣らすぞ」
「く、ぅん…」

最初は浅く、徐々に深く、臨也の直腸内を犯していく。後孔はどんどん拡けていき、時折ぐちゅ、と淫磨な音を立てた。

「は、はっ…やぁあぁっ」
「いざやくんはここが好きだもんなぁ」

くすりと、嬉しそうに笑う静雄の指が刺激したのは、奥の小さな凝り…所謂前立腺である。

「や、ん、そこ、しないでっ」
「嘘だな」
「ひゃぁぁあう!!あっ…あっ…!!」

指はどんどん増えて行き、そのたびに前立腺を刺激する力も大きくなった。3本入った頃には、臨也の口からは嬌声以外出ることは無い状態である。

「ん、んっ…あぅ…あ、ぁっ…」
「臨也、」
「ん、シズちゃんっ…」
「…いいか」
「いいからっ…も、我慢できなっ…」

臨也の言葉を合図に静雄は自分のスラックスの前をくつろがせ、自分の脈打つ中心を、後孔に当てる。
どくどくと鼓動が後孔から伝わり、臨也は生唾をごくりと飲んだ。

「っふ」
「ぁあぁあぁああぁっ!!!」

一気に後孔に突き入れた静雄は、そのまま休む事なく律動を開始した。

「ひ、早いっ」
「バカ、俺はまだ一回もイってねぇんだぞ」
「う、ぁっ、あ、」

少しずつ早くなるスピードと、先ほどより遥かに大きくなった前立腺の刺激に、臨也の中心からはまた先走りがでていた。

「もぅっ…シズちゃんっ…中、いっぱい出してっ…シズちゃんの…!!」

ワイシャツにしがみついて懇願する臨也に、静雄の中心はまた膨らんだ。

「っ、クソ、」
「うや、あ、あ、あ、っふぁぁあ!!」




完全に気を失った臨也を抱えながら、静雄はさらりと綺麗な髪を撫でた。

「…これどうすっか」

白濁塗れの巫女服を見ながら、静雄は苦笑いを零した。

念願のヤキモチ

シズイザ。くだらない。





















ああイラつく。ムカつくムカつくうぜぇうぜぇうぜぇ!!
俺がこんなにも苛立つような理由というのは、以前は99%あの蚤虫野郎の性だった。が、色々あって(色々、は長くなるから端折る)蚤虫と、なんだ、その、恋人という甘ったるい関係になってからは、あいつにそこまで殺意が芽生える事は無くなってた。

今回俺がキレている理由は、今日の仕事で起きた出来事が関係している。

トムさんと共に、いつもどおり借金の回収に回っていた。
1つ目は順調にいき、問題は2つ目で起きた。

古いアパートの寂れたインターフォンを押す。が、いつまで待っても出てこねえ。ガスのメーターは動いているし、中には100%いるはずだ。

その時点で俺の怒りのボルテージは上昇している。

イライラしながらドアノブを捻り壊し、中に入るとそこには、布団の中で裸で眠っている女と、腕枕をしているターゲットの男がいた。

「……っ何やってやがるぁああ!!!」

アパートに俺の怒声が響き、呆けながら俺たちを眺めていた男はひっと息を飲んだ。ごそり、と、女が目を覚ます。途端に、悲鳴。

「まぁ、静雄、落ち着けや。こいつらにだってそういう…なぁ」

面倒くさそうに、そして若干笑っているトムさんが、肩を叩く。

「お前だって、そういう間の悪い時あるべ?折原と付き合ってんだからよ」

折原、というワードに、ぴくり、と俺の肩が揺れた。
そういや、俺にもこんな事があった気がする。抱きついて眠っている臨也の髪を撫で、微睡んでいるときに、波江とかいうあいつの秘書の女が寝室に入ってきたっけなぁ。全く顔色変えずに「今日はどうせ休みだろうから来ないってそこの男にいっておいて」と言われ、さっさと帰ってしまった。

何となく落ち着き始めたところだったが、男はそんな俺に追い打ちをかけた。

「ど、どうかあと少しだけ待って下さい!!」

ここまではいい。借金抱えた奴らの常套句だからな。ま、殺すけど。

「あ、なら、お兄さん、この女、好きにしちゃっていいから!!」

「…はぁ?」

眉が盛大に歪んだ。隅でふるえている女がびくりと震えた。
しかし男はしゃべり続ける。

「溜まってない?この女ぁ胸は結構あるしいいと思うんだけどなぁ…お兄さんイケメンだし、こいつも喜んで足開くってよぉ!なぁ!!」

座り込んでいる女の細い腕を掴み、俺たちの前に放り投げる。ガタガタと、子犬みてぇに怯える女と、どうにかしてこの場を切り抜けてぇというのがわかる男を見て、

「…トムさん、女、よろしくお願いします」

ため息をついて「おー」と返事をされたのを確認して。そこからは、いつも以上に男をボコボコにしたのだった。

「俺ぁ恋人がいんだよぉおぉお!!可愛くねぇけど!うぜぇけど!ムカつくけど!あーなんか口にだしたらむかついてきた!!うぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇ!!だけどなぁ!他の奴とヤれる程の軽い恋愛してねぇんだよぉぉお!」





完全に伸びきった男の襟首を掴み、トムさんは池袋の街の奥に消えていった。
まだ苛立ちの収まりきらない俺を見かねて、トムさんは「静雄、もうあがっていいぞ。こいつを事務所に送る位何でもねぇしなぁ」といってくれた。

それにしても胸糞悪い。体を繋げたばかりの相手に、よくもまぁあんな風に冷たく自分の責任を押し付けられるもんだ。

思い返したらまたムカムカしてきたので、ポケットからタバコを出そうとした。

「シズちゃん!!」

どん、と、背中に何かがぶつかる。何かチクチクしやがるしイテェし何なんだ。

「…おい、ここ、街中だぞ」

といいつつ、俺は後ろから抱きついたままの臨也の髪をクシャリと撫でた。
あの犬猿の仲、火と油、そんな風に揶揄される俺たちが付き合っているだなんて流れたら、周りからなんと言われるか。
という理由から、俺と臨也は昼間会えば喧嘩をする、という、まぁカモフラージュをしていた訳だ。

「バレちまうぞ」
「いーの、もういいの!」
「あ?…しかもてめぇ、何ナイフ刺してんだ」
「だって、だって!!」

ぎゅ、抱きつく力が強くなる。それでも小さな力だな。ああ、こいつ、握力は無いもんなぁ。

「俺、今、怒りと喜びでどうにかなりそうなんだよ」
「はあぁ?何だそりゃ」

今こいつが言っている事も考える事も、俺には分からない。
頭にハテナマークを浮かべている俺の腰に巻き付いていた腕がほどけ、臨也が前に立ちはだかった。

「んだよ」
「シズちゃんさぁ、ショートケーキの苺、ラストに食べるタイプ?」
「意味わかんねぇ」
「いいから!」
「…まぁ、最後に」

何だ。何なんだこいつ。いきなり話飛びすぎじゃねぇか。今日は一段とこいつがわかんねぇ。

「じゃあ、最初は怒りについてね」

にっこりと笑ったと思えば、きゅうに瞳を鋭くさせる。
いきなりの変化に目を丸くしたら、ぱぁん、と、頬にチリリとした痛みが走った。

「…な、」
「はー、シズちゃん顔は柔らかいや。普通の平手打ちの感覚だ」
「てんめぇ何なんだよいきなり!!ぶっ殺すぞ!」
「ぶっ殺したいのはこっちの台詞だよ!」
俺の怒声よりも大きな声で叫んだ臨也に、また俺はきょとんとする。こいつがこんなに感情的になるなんて珍しいからだ。いや、感情的になっても、こんな往来で叫ぶなんて…。
同時にそんなこいつをそうさせているのが自分だと思うとちょっと嬉しくなった。

「今日見たんだから!!シズちゃんが借金取り立ての時に女の頭撫でたの!!」
「……………あぁ?」

今日。借金。取り立て。女。頭。4つの単語に、俺はこいつのいっている事を理解した。
そういや、男を事務所に連れて行こうと部屋を出た時に、トムさんが買ってきたと思われるTシャツと半ズボンを履いて「ありがとうございました」と深々と会釈されて、頭を撫でた覚えは、ある。

しかしそれは、完全に子供扱いとしての撫でだった。見るからに大学生か、下手したら高校生に見えたから、余計かもしれない。それに、ずっと震えてたし。だから、ついこう、手が伸びてしまって。

「そりゃあさ、俺だってこんなの気にしてらんないっつーか、気にするなんて女々しいし重いしウザいし言いたくないけどさ、でも、頭撫でるって何なのそれ、どこのタラシだよ、しかもシズちゃん無自覚だから質悪いし、まぁそこがいいんだけど、つまり何がいいたいかって女の頭とか撫でるのやめてほしいの。不安になるじゃんか。女のがいいのかな、とか!この素敵で無敵な情報屋さんも神じゃないからさ、不安になったり泣きたくなったりするの!!」

噛まないでよく言えるなと思いつつ、俺の頭はフルパワーでこいつの言いたい事を要約しようとしていた。
つまりなんだ、女の頭を撫でちゃダメなのか、何でダメかっつーとこいつが不安になるからで、こいつは神様じゃないから、だから素敵で無敵な情報屋で、あ?

パンクしそうになっていると、次は満面の笑みで俺の赤く腫れた頬を撫でる。

「じゃ、次はとっておきの喜びの方ね」

痛い?と聞いてくる臨也の言動に、俺はただ固まるしかない。(ほ、頬、撫でてやがる!)

「あのね、今日、初めて嫉妬したんだ」

「そんで、それをシズちゃん本人に言えるのが、凄い嬉しい」

「だってさ、付き合ってるから、言える事でしょ?」

「何か、恋人みたいでくすぐったいね」

「ヤキモチが原因の喧嘩ができるのって、恋人の特権じゃん?」

クスクス笑う臨也に、俺の頬は、ビンタの性でなく紅くなって。
余計に笑う臨也を、真正面から抱き締めてやった。





きっと臨也さんは嫉妬するのが初めてだ!シズちゃん裏山そこ代われ。

The rotten world

シズイザ。グロ注意。病み注意。














確か高校2年生の秋あたりだった気がする。
いつものように臨也を追いかけ回している俺の耳に入った、門田の一言。

『何やかんや仲いいよなぁ』

苦笑いが含まれた声音でそう言われた時、俺は柄にもなく真っ赤になっちまい、八つ当たりに臨也の奴を投げ飛ばしてやった。

門田に言われる前から、俺はどこかで分かってた。本気の本気を出しちまえば、あいつの頭蓋骨なんて簡単に粉砕できるのに、そうしないのは、あいつが好きだからだと。ただ認められないのだ。

そうして、今も。
割り切って、告白したいと何度だって思った事がある。
けど、最近はもう諦めてさえいるんだ。あいつは俺の事が大嫌いだし、俺もそうだと思っている。
それに、あいつの性格を考えれば、きっと俺が告白したという話は池袋に、いや 東京中に流されるだろう。

そうやって理由をつけて逃げてきた。
あいつが俺の事を好いていてくれるなんて、これっぽっちも考えてなかった。





仕事を終え、深夜の池袋のなか帰路につく。辺りはまだ人が蠢くが、昼とは違う静かな池袋。

近道をするために路地に入り込み、繁華街よりも遙かに音がなくなる。
しかし、その恐ろしい程の静寂を裂くように、うっすら聞こえた、ぐちゅり、という音。

(…何の音だ)

下手な事には巻き込まれたくない、が、この路地裏から鳴る水音というアンバランスさに引かれ、音のなる方へ、足を進める。

音は少し変化した。
ぐちゅり、ぐちゃ、ぴちゃり、

ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ

そして

「あははははは!!」

あいつの癪に触る、高笑い。
音の鳴る方へ走り出した。






「…何、して、やがる」

やっと出た声は、滑稽な程に震えていた。恐ろしさ、というよりは、このありえない光景の信じられなさに言葉を無くした、という方が合っている。

「あははは、はは、は?、シズちゃん?」

上を向いて俺と目を合わせた臨也の顔は、月光に照らされて酷く青白く、そこについた赤い血が余計に映えて見えた。
ぴちゃり、と、跨っている男の胸から溢れ出ている血に、手を這わす。

多分、今までの音は、こいつが男に傷を付ける音と、血に手を触れて遊ぶ音だったのだろう。

「何してんだよ、」
「何、って…人間を、殺してる」

にんまりと浮かべた笑顔は狂気に満ちていて、だがとても幸せそうだった。
どうして、何があった、誰かに見られたら、男が何かしたのか、聞きたい事が溢れすぎて声にならない。
軽く錯乱状態の俺に、臨也はケタケタと、壊れた玩具のように喋り出した。

「あはは、シズちゃん、俺ねぇ、こんなことしてるけど、人間が、好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きでたまらないんだよ。これは本当」

男の真っ赤に染まった顔を、愛おしげに撫でる臨也の手先は、本当に慈しんでいるようで、言葉に嘘は見えない。

「でもね、」

が、と、長い爪が、男の頬に食い込む。

「俺とした事がさぁ、人間より好きになっちゃったんだよねぇ」

たてられた爪が、また赤くなる。頬から流れた血の性だろう。
こいつの言動に驚くのに忙しく、こいつが人間より誰かを愛するという事に驚いたのは、少し遅れた。

「最初はねぇ、とっても否定したんだよ。認められないじゃない!俺はずっと人間に平等な愛を注ぎ続けてきたのに!!ひょっと現れたただ一人の人間に、その全ての愛を捨てさせられるなんて嫌だもの」

力がどんどん強くなっているのか、頬からはじわりじわりと血が噴出していた。

「いいから、とにかく、そいつから離れろ、」
「人間は愛さなきゃいけない、でもそいつも人間と認めれば愛さなきゃいけない。でもそいつを一度でも愛してしまえば、俺は人間より愛してしまいそうだった。だから俺は、そいつを人間と認めなくなった。簡単だ、そいつはただの化け物だと思えばいい。そうすれば、そいつは大好きな人間にカテゴリーされないし、俺も愛さなくていいでしょう?あくまで俺は、自分の恋愛よりも、人間への愛が大事だと思った」

頬から手を放したら、今度は胸に溜まった血の水たまりに手を浸す。

「…だけどね、シズちゃん」

ゆっくりと顔を上げた臨也の赤い目から、水滴があふれ、頬についた血を洗う。
初めてみる泣き顔に、不謹慎ながら、俺の心臓は跳ねる。

「諦められなかったんだよ。相当、俺はそいつに溺れた。化け物でも愛おしかったんだねぇ。…だからさ」


俺も化け物になれば愛してくれるかな、って


ふわりと涙を流しながら笑った臨也を抱きしめる。血で濡れた体はやはり血生臭いが、気にしない。
きゅ、と、俺のワイシャツを掴み抱きつき返される。




「ねぇ、愛してくれた?化け物」




「…あぁ、愛してる、化け物」




深夜の路地裏、思いが通じ合った化け物同士が、死体の上でキスをする。






*

アッー\(^o^)/
とうとうやってしまった…!!衝動的に書きなぐった!!楽しかった!反省はしてるつもり!!←
一応すごく分かりにくいので簡単に補足すると、
臨也さんはシズちゃんが好きになるんだけど、今まで人間を平等に全員愛してきた。シズちゃんも人間にカウントして愛すと、やっぱり恋愛感情で好きなシズちゃんと人間は平等に愛せない(シズちゃんにベクトルが向いちゃう)のがわかってた。
だからシズちゃんを化け物に思い込んで、自分の気持ちに嘘をつこうとした。化け物だったら恋愛感情なんかなくなっちゃうし、人間にカテゴリーされないから愛さなくていい→いつもどおり人間を愛したままでいれる!つまり人間を愛することが幸せだと考えた訳です。
でも結局、シズちゃんを化け物としても好きなまま→どうしよう→もういいや!→壊れる(人間より愛してしまえ!!)→愛されたい→化け物だから自分も化け物にならなきゃ!!→人殺し
という病みルートでした。分かりづらい…!!

正反対

今まで更新できなくて吐くほど辛かったです\(^o^)/テスト爆発しれ!!

支部に感化されて
シズイザ+つがさい

津軽→シズちゃんに優しさとデレを200足した感じ。つまりサイケにデレデレ。臨也さんも好き。

サイケ→つがる好き好き!!アホの子。シズちゃんと臨也を君づけで呼ぶ。サイケたんマジ天使。

つまり別人設定です苦手な方逃げて超逃げて。




















「つがるー!!久しぶり!!」
「サイケ…会いたかった」

ぎゅーっ

「いい子にしてたか」
「してた!!」
「サイケ偉いな、…大好きだ」
「俺も津軽が好きー」

「…」
「…何かいいなよシズちゃん」
「…いや、やっぱり慣れねぇな、おたがい似てる分…あんなにイチャコラしてんの見んの」
「まぁサイケは可愛いけどね!サイケ可愛い俺に似てマジ天使」
「…何でおれの蚤虫はこうなんだ」
「そんな寂しげな顔で見られても」
「あー畜生死ね」
「お前がな」

「臨也さん落ち着いて下さい」
「シズくん、イザくんに手ぇ出しちゃダメー!!」

「ちっ…サイケが言うなら仕方ねぇな」
「うーわ、シズちゃんサイケには甘いし。どうせ俺は可愛くないですよー」
「はぁ?顔可愛いだろお前」
「…シズちゃんのそいうとこ嫌い」
「臨也さんは、可愛いっすよ」
「!!?」
「…つ、津軽…」
「サイケからいつも聞いてます。臨也さんにとっても可愛がってもらってるって」
「自分の顔の人間をよく可愛がれるな」
「はぁ?だって俺可愛いじゃん」
「くたばれ」
「だから、臨也さんは、可愛いっす」

「津軽…結婚して」
「!!??」
「すいません、俺にはサイケという心に決めたヤツが…」
「確かにサイケたん可愛いもんね!!じゃあ一夫多妻制にしようよ!!何も不倫しろだなんて言わないからさ、ね?」
「てんめ、なに色目使ってやがる!!」
「イザくん、つがる取っちゃダメー!」
「違うよサイケ、二人て津軽を愛そうって。ね?そしたら俺とも一緒にいれるよ?」
「本当?!やったー!あとシズくんも一緒だよね!!」
「いや、シズくんはさよならね」
「えーシズくんも一緒がいいよー」
「サイケ、大人には色々事情があるんだよ、今まで愛し合っていた人間があっさりと離れてしまうのは少なくないんだ。人間て希薄だよねぇ。だから俺は人ラブ!」
「うるせぇえぇえぇ!!」
「ひっ」
「ちょっとー、シズちゃんサイケ怖がってるじゃん。あ、何気に津軽も」
「…やっぱり慣れないっすね」
「あーもう寧ろ二人とも俺の嫁!!可愛いなぁ可愛いなぁ可愛いなぁ!!」
「調子に乗ってんじゃねぇぞ臨也…」
「はいはいぼっち乙」
「てめぇに言われたくねぇよ死ね!!」
「プンプン!」
「ウゼェェエ!!」
「もー、何そんなキレてんの?」

「…てめぇが二人を嫁にするってことはよぉ、」
「は?」
「俺の嫁にお前がされても文句は言えねぇよなぁ?臨也くんよぉ」
「…」
「…何か言えよ」
「いや…今すごいキた。シズちゃん可愛い!大好き!男前!イケメン!!」

「また4人一緒?」
「ああ、4人一緒だよ」
「よかったぁ」
「サイケは可愛いな」
「え?えへへ、津軽に言われると嬉しい」「サイケ…」


O☆WA☆RE\(^q^)/
つがさいのDO人誌が欲しいです先生…。といいつつ日曜日にシズイザ買った俺プライスレス
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