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空虚の世界で。


NARUTOの映画を見て、衝動書き。

サブタイ「ナルトに愛を」(笑)




例えば、もし父ちゃんが生きてたら…とか、

もし、母ちゃんが生きてたら…とか、


どうしようもない事を考える事がある。


帰ったときに部屋が灯りがついて、おかえりって言葉が聞こえてくる。

あったかい家庭ってのに憧れて、求めて、でもソレは手に入ることがけしてない…


嘘で塗り固められたこの世界のあの人達は結局「メンマ」の父ちゃんと母ちゃんであって、

俺の親ではない。


同じ姿でも、俺を『俺自身』の名を呼んではくれない…

もどかしくて、突っぱねて、傷つけて…


ゴメン、受け入れるたけの度量、俺にはなくて…

まだまだ、自分の気持ちに整理がつかない。


嘘を真にできたら、どれだけ幸せなのだろう…



そんな、どうしようもないことを考えては、

ちらり、ちらりと見え隠れする脳裏に焼き付けられたら『俺』の父ちゃんと母ちゃんに申し訳なく思って…


そんな途方もないことを思っては、またこの嘘の世界で1日を過ごしていく。







銀新

「銀さん…」


眼鏡の奥から潤んだ瞳で見つめてくるコイツを、俺は心底愛しているのだと…
自覚した時にはすでにその小さな存在を抱きしめていた。


「新八…愛してる」

例えば、口うるさくするお説教だとか…
しっかりしているようでいて、少し抜けている所だとか…
ふわりと笑ったときの穏やかな笑顔だとか…

全部、全部ひっくるめて、愛おしいのだと…


「新八、新八…」

抱きしめたこの愛しい子を確かめるように何度も名を呼んで…

「…だいすき、です…」


応えるように抱きしめ返してくれる。

「もう一回言って…?」

何度も聞きたくて、耳元で囁く。

新八の顔が見たくて、俯く新八の頬を触れながら上に向かせると、顔を真っ赤にした新八がいた。

あぁ、可愛いなぁ。

「…銀さん?」

俺が笑ったのが分かったんだろう。不思議そうに見上げる新八。

「可愛いなぁって思ってな」

「…か、かわ?!可愛くないですよ!!」

いやいや、新ちゃんはかわいーの!
なぁんて、言いくるめてみたり。それでも新八は頑なに否定する。

「可愛くなんてないのに…」


男なんだから、どうせなら格好いいとか言われたいんですけど…

あらら、拗ねちゃったか?
でもそんな所も俺には可愛くてしょうがないんだけどなぁ。



「新八」

拗ねた新八をもう一度ぎゅっと抱き締める。


「もぅ離してやれねェよ」

力を込めて抱き締める俺に新八は顔を上げ俺に視線を合わせてきた。

「僕も、大好きです。銀さんから離れたりしません」

俺が不安を感じてるのを悟ったのか、さっきとは打って変わって真剣な表情で俺を見つめてくる新八。


「あんた、何が不安なのか知りませんが、絶対離れたりしません」


「…お前は急に男前になるな」

新八の癖になんて悪態をついてみる。

「!これでも、男ですから」

ふわりと笑ってみせるこの子にはホント、かなわないなぁなんて。


小さな背の癖に、広い、あたたかい心をもったコイツだからこそ…


俺は側にいて安心するのか。




忍者模造 佐鳴(切ない)


「好き」と言われるたび、
罪悪感を感じずにはいられなかった。
何度想いを、言葉で、態度で伝えてくれたのだろう。
そのたびに、泣きたくなったんです。
申し訳なくて、そんな価値…俺にはなくて…


こんなバケモノ付きの自分を、
いつ消えてしまうか分からない自分を…

ごめんなさい、ごめんなさい…

こんな形でしか貴方を解放する術を知らないんです。

恩を仇で返してしまう自分を…
許してくれとは言いません…

俺のことなんか、忘れて下さい。

全て、忘れて…

新しい幸せを見つけて下さい…


それが、俺の願い…






『ワスレナグサ』





星が瞬く夜空を見上げ、肩を並べる少年が2人。
うずまきナルトと、うちはサスケだ。
2人は里公認のカップルだった。
あの、うちはサスケがナルトの前だととても穏やかな空気を放つ。
付き合い出した頃は、同期の者たちやサスケを知っている者たちは驚愕した。
あんな穏やかに笑うサスケを見たことがあっただろうかと…

誰だったか、「お前、誰だよ…」と、思わず突っ込んでいたのが懐かしい。

ナルトもまた、笑顔が眩しいほど輝いていた。
とても幸せそうに笑うナルトを微笑ましく思った。


幸せそうだった。
ずっと、2人の仲が続くだろうと、誰もが 思っていた。

しかし、それはナルトのある一言で全て、崩れていった。




「…別れようってば」

ナルトは夜空に向けていた視線をサスケに移し、しっかりとした口調で告げた。

「…何、ふざけたこと言ってやがる…」

サスケは冗談だと思ったらしく、それでも、ナルトの口からそんなことを言われて不機嫌になった。

だが、ナルトの真っ直ぐな視線に、サスケは嫌な予感がよぎる。

「冗談じゃないってばよ」

ナルトが本気なのだと、悟ったサスケは、戸惑いからか、かすかに声が震える。

「…何故?」

ぶつかる視線に思わず、ナルトはそらした。サスケの視線に耐えられなかったのか、心なしか表情が曇る。
それを引き金にサスケは、ナルトの肩を掴み、自分に視線を向けさせた。

「何がっ、何が原因で…」


悲痛な表情のサスケにナルトは胸が締め付けられた。

「…サスケは悪くないってばよ」

俯きながら、小さい声で呟く。

(ゴメン、ゴメンってば…)

「俺が、冷めた…ただそれだけなんだ」

やっと顔を上げたナルトの瞳には迷いがなくなっていた。

「冷めたって…」


(ゴメン、サスケ…ゴメン…)

何度も何度も、心の中で謝った。



(分かってたはずだ…こんな日が来ることを)


俺ってば、馬鹿だ…
分かってたはずなのに…
サスケを、好きになっちまった…





数日前、綱手に呼び出されたナルトは、火影邸へと来ていた。


「ナルト、よく来たな」

部屋にはナルトと綱手の2人しかいない。
綱手はナルトを招き入れると、机を挟みナルトに座るよう言った。
ナルトも素直に従い、腰をかける。

「で、話しって何だってばよ?」

早速本題に入ろうと、ナルトは綱手に催促する。
綱手は少し間を置くと、閉ざしていた口を開いた。

「…お前の処分が決まった」

「そう…で、俺はどうなるってばよ?」

「3日後、お前は幽閉されることになった…」


綱手の言葉にナルトの表情がふと和らぐ。
「…そっか…幽閉ってことは、どんな形であれ、生きることを許された」

ナルトは綱手に笑いかけながら言葉を繋ぐ。

「ありがとう、綱手のばぁちゃん…よく、死刑だった判決を覆したってばね」


「止めてくれ、私は火影であるのにも関わらず、処分を取り消すことすら出来なかったっ…!」


自分の不甲斐なさに綱手の拳が微かにふるえる。
そんな綱手にナルトは首を振って否定した。

「しょうがないってば、俺は九尾付きなんだ…」

里の人間が恐れるのは当たり前、さっきも言ったけど、どんな形でさえ生きる事を許されたんだ…俺は幸せだってば。

綱手に言い聞かせるように、ナルトは微笑みながら告げる。
綱手をこれ以上苦しめない為にも、ナルトは言葉を、思いを惜しみなく伝えた。


「っ…」

…ナルトは既に諦めているのか…?自由である事すら、人として当たり前なずなのに…全て受け入れて、溜め込んで…こんな私ですら許そうと言うのか…?

本当に不甲斐ない…っ何が火影だ、何が元三忍だっ!…結局、一番幸せであって欲しいこの子を救う事すら出来ないじゃないか…っ!



苦渋の表情の綱手を見てナルトもまた悲しい表情をする。
俺はやっぱり、大切な人達ですら幸せに出来ないのかな…笑っていて欲しいのに、悲しませてばっかりだってば…


「ごめんっばよ、ばぁちゃん…」

「っお前が!…お前が、謝る事じゃないだろ?!」


力無く首を振る。悪いのは自分なんだと、態度で示す。これ以上この優しい大切な人を悲しませない為にも。


「ナルト…あたしはどうすればいい?お前にしてやれる事はないかい?」


せめてもの罪滅ぼしだと言わんばかりに、綱手は問いかける。
「ばぁちゃん…一つだけ、お願いしたい事があるってば」


「何だ?言ってみろ」







「 」





真剣な表示のナルトが口にした願いは、とても悲しい願いだった。





17話後妄想 兎虎



「俺、ヒーロー辞めるわ」


それは、既に決まっていたようで、迷いのない一言だった。

「な、に言ってるんです?…いくら虎徹さんでも、そんな笑えない冗談、」

戸惑いで言葉がうまく出てこない。何を言ってるんだろうこの人は。誰より、人のためにとこの街を守ってきたひとなのに。誰より、ヒーローであることに誇りを持っていたひとなのに…

「…すまねェな、バニー」

眉を下げ、何とも情けない表情だ。
「、何ですか、それ…っ」

聞きたい事はたくさんあるのに、言葉が詰まって音となさない。

どうして…何の相談なしに決めてしまったんですか、貴方の中で何が起きたんですか?

どうして、何も話してくれなかったんですか?


そんなに僕は頼りになりませんか…?

不安が膨れ上がっていく。
足元から崩れ落ちていくみたいだ。


「バニー、お前はもう一人でもヒーローとしてやっていける…だから、」

「っだから、辞めるんですか?!」

一人でやっていけるなんて、そんな悲しい事、どうして貴方が言うんだ。
違う、一人でなんかやっていけるワケないのに…
誰より、貴方の存在が必要なのに…

どうして…

問いただしたいのに問いただせないのは、目の前にいる虎徹さんが、一番苦しそうな表情をしているからなのか。


「っ…」

「ごめんな、バニー」

違う、そんな言葉が聞きたいんじゃないんだ!
そんな、悲しい表情をして欲しい訳じゃないのに…


上手い言葉が見つからない…
ここで何か言わなきゃ、虎徹さんがヒーローを辞めてしまうのに…


「…っ」

「バニー、そんな顔すんなよ」
「誰のせいだと思ってるんですかっ!」


未熟な僕は虎徹さんにあたることでしか、止める術を知らない。

依存に似たこの執着心をどうすれば抑える事が可能なのか…

繋ぎ止める事でしか自分自身を保って居られなくて…



結局、自分の事しか見えてないのだと、その時の僕には考えもしなかった。



虎徹さんがどんな経緯で苦渋の決断をしたのかなんて、思いもしなかったんだ。

神フェリ前提 伊→←独 (伊視点)


あの時のコトバを後悔したことはないよ…

でも、

それでも…神聖ローマの側にいなかった事を哀しく思うことはあって…

別れて以来君には一度も会うことはなかった。


時は流れて、WW1。

初めてルートに会った時、神聖ローマを思い出した。

とてもよく似ていて…神聖ローマが大きくなったら、こんな感じなんだろうなぁ…なんて。

自然とルートを好きになっていった…

最初は神聖ローマと似ているからだと思った。

でも、ルートの怒ると恐いケド、何だかんだ言って世話を焼くとことか、笑うと優しい表情になるとことか…知るたびに「あぁ、ルートが好きなんだ」って思って…

逆に怖くなったんだ…

俺の中で神聖ローマが消えてしまいそうな気がして…




“900年代からずっと、お前のことが好きだったんだぞ”



俺はルートに好きと言うたびに神聖ローマを想った。


「好きだよ、ルート…(好きだよ、神聖ローマ)」


ルートに神聖ローマを重ねて想いを告げた。

忘れないように…でもそれに反してルートへの罪悪感が大きくなっていくのも分かった。

分かっていて…気づかないフリをしてた。

“苦しい”なんて、言わない。

だって俺は他でもない、加害者なのだから。


「好きだよ」


それは壊れたラジオのように、何度も繰り返して…



弱い俺でゴメンナサイ…

過去を振り切ることも、目の前の人を受け入れることもできない俺を…

…貴方は、許してくれますか?


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