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夏だ!夜だ!調査兵団で肝試しだ!!(依瑠)


エレ「やっぱり止めましょうよ」

エル「怖いのかい?エレン」

エレ「だって、こんな事をやる意味わかりませんし!」

ハン「そうだなぁ。実験だと思えば良いんじゃないかなぁ」

エレ「絶対、今、適当に考えましたよね!?」

ハン「え〜、そんな事ないよ?」

リヴァ「ごちゃごちゃうるせぇな。エルヴィンが行くったら行くしかねぇだろ」

エレ「俺、怖がりなんですよ!」

ハン「大丈夫だって、エレン。こんなのお遊びだって。怖くない、怖くない。さぁ、行こうか」





アル「わぁ・・・雰囲気がある場所だねぇ」

エレ「そっそういう事、言うなよ!アルミン!」

ジャ「ぷっ。何だ、怖ぇのかよ。情けねぇ奴だな」

エレ「はぁ!?お前は怖くないのかよ!ジャン!」

ジャ「怖くねぇし」

ミカ「ジャン、足が震えてる」

ジャ「な、何言ってんだよ!ミカサ!!へ、平気だからな」

ミカ「そう」

ジャ「本当だからな!」

ミカ「そう」

サシャ「ここに肉でもあったら喜んで行くんですけどねぇ。じゅる!」

エレ「お前は、いつも食い物ばっかだな!」

リヴァ「騒がしいクソガキ共だ・・・」

エル「おや?お前も怖いのかい?リヴァイ」

リヴァ「馬鹿言え」

ハン「さぁさぁ!行きますよ。皆さん!!・・・で、誰から行く?」

リヴァ「おい、クソガキ。お前が先頭に行け」

エレ「えぇ!?俺ですか!?怖がりって言ったじゃないですか!」

リヴァ「だからだろうが」

エレ「意味がわかりませんよ!」

リヴァ「平気な奴が先頭きったって面白くも何ともねぇ」

ミカ「エレンが先頭なら私が隣を歩く」

ジャ「だったら、俺が先頭に行ってやる!」

ミカ「じゃあ、アルミンとジャンが先頭に行けば良い」

アル「何で僕まで・・・」

エル「待て。ならば私が決めようじゃないか。リヴァイとエレンが先頭、二番手はミカサとジャン、三番手はアルミンとサシャ、最後がハンジと私だ。一組、行った3分後に次が行く事。異論は受け付けない。以上」

リヴァ「ちっ」

エレ「えぇ!俺、結局、先頭ですか!?しかも兵長となんて・・・」

リヴァ「こっちの台詞だ」

ジャ「よ、宜しくな!ミカサ!」

ミカ「私はエレンの隣が良かった」

サシャ「珍しくアルミンとですね」

アル「うん。宜しくね」

ハン「えぇ〜、エルヴィンとなんて、面白味が無いなぁ」

エル「ある意味、面白い組み合わせだと思わないか?」

ハン「まぁねぇ」


*兵長&エレン*

リヴァ「さっさと、この茶番を終わらせるぞ。早く行け、クソガキ」

エレ「えぇ!兵長、隣を歩いてくれるんじゃないんですか!?」

リヴァ「さっさと行け」

エレ「・・・はい」

*ミカサ&ジャン*

ジャ「さぁ、俺達も行こうぜ」

ミカ「早く行かないとエレンと離れてしまう」

ジャ「お、おい。ミカサ!置いてくなって!」

*アルミン&サシャ*

アル「僕達も行こうか」

サシャ「あっ!あれって、パンですかね!?」

アル「多分、違うと思うよ、サシャ」

*団長&ハンジ*

ハン「みんな、行っちゃったねぇ」

エル「作戦を実行する」

ハン「そうこっなくっちゃ!」




*兵長&エレン*


てくてくてく。

エレ「へ、兵長。何か喋って下さいよ」

リヴァ「『何か』」

エレ「そういう意味じゃありません!」

リヴァ「・・・・・・」

エレ「・・・・・・」

リヴァ「・・・・・・」

エレ「・・・・・・」

リヴァ「・・・おい」

エレ「は、はい」

リヴァ「今、音がしなかったか?」

エレ「や、止めて下さいよ!」

リヴァ「聞こえるだろうが」

エレ「・・・確かに聞こえるような、聞こえないような」

リヴァ「見てくる」

エレ「ちょっ、待って下さいよ!兵長ってば〜!?」





リヴァ「・・・気のせいか?」

エレ「はあはあ。兵長、急に行かないで下さいよ」

リヴァ「こんな事で、息、荒げてんじゃねぇ」

エレ「だって兵長が急に走るからですよ!」

リヴァ「そんな事より、一つ問題があるだろうが」

エレ「な、なんですか?怖い事なら嫌ですよ!?」

リヴァ「ここはどこだ」

エレ「!!?」





*ミカサ&ジャン*


ジャ「暗いな。ミカサ、大丈夫か?」

ミカ「平気。私はエレンが心配」

ジャ「ミカサはいつもエレンばっかだな」

ミカ「私はエレンが大切だから」

ジャ「お前らの固い絆はわかるけどよ、たまには、他を見るのも良いんじゃねぇか」

ミカ「他とは?」

ジャ「例えばだぞ!?たっ、例えば、俺とか!」

ミカ「ふっ」

ジャ「何で笑うんだよ!?」

ミカ「別に」

ジャ(今、良い感じだよな?手ぇ握りてぇ。この手を後少し動かせば・・・)

ジャ「ミ、ミカサ」

ミカ「ジャン」

ジャ「なっ、何だよ!?」

ミカ「震えている。怖いの?それともトイレ?」

ジャ「・・・違ぇよ」

ミカ「後、少し行けば終わり。それまで我慢して」

ジャ「だから違ぇって・・・」

2人の肩を何かがトントン。

ジャ「うわあああ!」

ミカ「・・・ハンジさん」

ハン「あはは。やっぱり、ミカサは引っ掛からなかったかぁ」


エル「お帰り。どうだったかい?」

ジャ「驚かせないで下さいよ・・・」

エル「ははっ。面白かっただろう?」

ジャ(結局、ミカサと手ぇ繋げなかった・・・)

ミカ「エレンはどこ?」





*アルミン&サシャ*


アル「サシャ、そっちは違うって」

サシャ「さっきから、どこからか甘い香りがするんです」

アル「あ、それ多分、僕だよ」

サシャ「くんくん」

アル「くすぐったいよ、サシャ。さっき、ミカサに飴をもらったんだ」

サシャ「そっ、それを、私に頂く事って・・・」

アル「ちゃんと真っ直ぐ着く事が出来たら、あげるね」

サシャ「!?早く!早く行きましょう!!」

アル「わわっ。引っ張らないでよ、サシャ」

サシャ「飴が・・・飴が私を待っている・・・」

アル(ミカサの作戦、大成功だなぁ)

2人の背後から、何かが耳に息を吹きかける。

サシャ「に、肉!?」

アル「わぁ。驚きました」

ハン「反応が薄いなぁ。つまんない2人だねぇ。サシャ、私は食べないでよ?もし食べようとしたら・・・逆に食べるからね」

サシャ「!?はい!」

アル「・・・えっ?」


エル「お帰り。どうだったかい?」

アル「道が暗い事以外は、特に何もありませんでした」

エル「そうか。ハンジ、驚かせ方が足りなかったのでは無いか?」

ハン「そうかなぁ?サシャは違う意味で怖がってるみたいだけどね」

サシャ「ハンジさんが・・・ハンジさんが・・・」

アル「ほら、サシャ。飴あげる」

サシャ「!?ありがとうございます!!ミカサ〜!!あ、飴もらいました!」

ミカ「よしよし」

サシャ「ありがとうございます!!」


エル「残りは、リヴァイとエレンか」

ハン「一番に行ったのにねぇ。迷子になってたりして・・・あ、来たみたいだよ」

エレ「だから言ったじゃないですか!こっちですって!」

リヴァ「歩いてりゃいつか着く」

エレ「いつかって、いつですか!?」

ハン「エレンがリヴァイに噛み付いてるよ」

エル「遅かったようだが、何があった?」

リヴァ「何でもねぇ」

エレ「団長!聞いて下さいよ!兵長が、どんどんと違う方向に進んじゃって、本当に辿り着かないかと思いました!」

エル「成る程な」

ハン「リヴァイは相変わらずだねぇ。エレンも落ち着きなよ」

エレ「ハンジさん、相変わらずって、どういう事ですか?」

ハン「ん〜?私は教えてあげても良いんだけどね」

ミカ「エレン、無事で良かった」

アル「そうだよ、怪我でもしてるんじゃないかと思ったよ」

ジャ「そうだ。お前のせいで俺は・・・」

エレ「俺は子供じゃねぇ!ジャン、意味わかんねぇよ!」

サシャ「まぁまぁ、皆さん。無事に着いたので良かったじゃないですか」

エレ「本当だよな。一時は、どうなる事かと・・・あれ?兵長、どうしたんですか?ずっと、そこ見つめますけど」

リヴァ「・・・あれは何だ?」

ハン「何、言ってるの?リヴァイ。何があるって言うの、さ・・・!?」

エレ「ハンジさんまで、何して・・・?」

ジャ「また俺達を驚かそうなんて、今度は騙されませんから・・・!?」

アル「ジャンまで、何してるん・・・!?」

サシャ「あ、あれって・・・!?」

エレ「お、おい!?みんな、どうしたんだよ!?何があるって言うんだよ!?」

ミカ「・・・人」

エル「あぁ。透けているね」

エレ「はあ!?えっ!?ちょっ!?どこだよ!」

ミカ「安心して。エレンは私が守る」

エレ「お前、冷静過ぎだろ!?」

リヴァ「・・・消えやがった」

エル「ハンジ。あれは、お前が仕込んだものか?」

ハン「ち、ち、違うよ?何だろうねぇ、あれ・・・ははっ」

エル「そうか。なら、あれは本物だな」

ジャ&アル&サシャ
「「「!?ぎゃあああ!!」」」

バタバタバタ

エレ「ミカサまで!?おい、待てよ!!俺を置いてくなって!」

ガシッ

リヴァ「おい、クソガキ。何、先に行こうとしてんだ」

エレ「や、兵長は良いじゃないですか!あんまり怖くないみたいだしっ!」

リヴァ「うるせぇ、喚くな。お前は俺と行け」

ハン「ははっ。素直じゃないね、リヴァイ。顔が青ざめてるよ」

リヴァ「黙れ、クソ眼鏡。お前も人の事、言えねぇだろうが。手が震えてんぞ」

エレ「そんな事より早く行きましょうよ!!」

エル「エレンの言う通りだな。早く行った方が良い。今度は、あちら側で手招きしてるものが居るからな」

ハン「!?」

リヴァ「っ!?走るぞ」

エレ「兵長!!そっちじゃないですってば!!」





その後、エルヴィン団長は、しっかり採点帳に点数記入。

お砂糖とミルクティー†1†<オリジナル小説>(依瑠)


『不器用だけど。

それでも僕らは
精一杯
生きていたんだ。

肺にいっぱいの空気を
吸い込んで』






††お砂糖とミルクティー††





カッシャ―ン!

「........」

素敵な音を立てて、今、私が通り過ぎた机からiPodが落下した。

因みに。

先に重要な事を伝えておくと、このiPodは私の物では無い。

むしろ私にはiPodが何なのかすら良くわかってない。

音楽聴けるらしいよ!

わぉ!凄い!

くらいの知識しか無い。

取り敢えず、そんな事は、どうでも良い。

ヤバいヤバいヤバい!

これは非常にマズイ事になった。

う〜ん...。

あ!そうだ!

いっそ知らない事にしとく?

キョロキョロと周りを見渡せば、幸いにも私に注目してる人は居ない。

ラッキー!

素知らぬ顔で、事を片付けようとした私の背後から...声がした。

「「うわぁ...」」

「杏ちゃん、悠ちゃん...」

私は篠崎杏ちゃんと堀田悠ちゃんの2つ同時に声がした方へ、くるりと振り向く。

「こりゃ、ヤベーな」

「うん、やっちゃったね」

完全に私だってバレてた。

「わ...ワタシジャナイ」

「.......」

「っうか、もうバレてるし。諦めろよ」

「わ、悪気があったわけじゃ!」

「うん。知ってるよ?」

「っうか、俺らに言ってもさ...。アイツのだし」

「あ、杏ちゃぁ〜ん!」

「よしよし」

杏ちゃんは優しい。

泣きついた私を抱きしめて、頭を撫でてくれた。

それに比べ、悠ちゃんは冷たい。

こんなに、こんなに、こんなに!友達が危機的状況を感じているのに、フォローの一つもしてくれない。

悠ちゃんなんて呼び捨てにしてやる!!

悠のバ「あれ?」

ひやり。

私の背筋に悪寒が走る。

私を撫でてくれていた杏ちゃんの体も、ぴしりと固まった。

ここの温度が、今、急激に下がったよね。

10度どころか、マイナスだよ、マイナス。

何か急に寒くなったなぁ。

「これ落としたの、だ〜れだ?」

怖い、怖い、怖い。

「「「.......」」」

誰も何も答えない。

むしろ答えられない、が、正しい。

「ねぇ、だぁれ?」

かちり、小さく音を立てながらiPodを拾った、奴の声が優しく、何故だか嬉しそうに聞こえるのは、決して奴がMだとか、穏やかな性格だからでは無い。

奴はドSだし、これは確実に怒っていて、尚且つ、これから、どう仕返してやろうか考えるのが楽しいだからだ。

もちろん仕返し方法は人によって変わる。

大体は私か悠ちゃんのどちらかになるし、いつもは八つ当たりも多いから言い返せるけど、これはヤバい。

わざとじゃないにしても全面的に私が悪い。

あぁ、馬鹿な掛け合いしてないで、さっさと拾って元通りにしとけば良かった。

っても、奴は物の位置とか、がっつり記憶してるから、結局バレたかもしれない。

「ふぅん。答え無い気?」

だらだらだら。

冷や汗が背中を伝う。

頭の中で警戒音が鳴っている。

「...ところでさ、何で女2人で抱き合ってんの?」

びくっ!

大袈裟かと思う程に体が震えた。

「あ、え〜と...」

杏ちゃんは、そう言いながら、抱きしめてくれてた体を離す。

いぃ〜やあ〜〜〜!!

杏ちゃん、見捨てないでぇぇ!

...という、本心は言えないまま、杏ちゃんに伝わる様に必死にテレパシーを送る。

杏ちゃんはわかっている。

その証拠に困った顔で、私を見返してくれる。

ちくしょう。

困った顔も、なんて可愛いんだ、杏ちゃん。

「いつまで背中、向けてる気?」

ねぇ?と、奴が、わざとらしく笑った気配を背中に感じた。

ヤバ過ぎる。

奴は、もう気付いている。

私がiPodを落とした犯人だという事を。

あははははは。

どうしよう?

コワクテ、ウシロ、フリムケナイヨ。

「ふぅん...無理矢理、向けても良いんだけど?」

ぎぃやぁぁ!

その言葉に、このままだと確実にヤバい事になる事を瞬時に察した私は、ギギギギギと壊れた機械の様な音を立てながら、奴の方へ体を向けた。

振り向いたそこには、無言で、にっこりと笑って、仁王立ちしている奴の姿があった。

もちろん、目は完全に笑っていず、鋭く私を射抜いている。

やべべべべべん。

こ、怖すぎるぅ!!

「...どうしたの?そんな面白い顔して」

恐ろし過ぎて何も言えずに青ざめている私に向かって、微笑みながら奴は問い掛ける。

その微笑みに騙されちゃいけない。

奴の事を何も知らない人から見たら、優しさと勘違いして惚れちゃうかもしれないけど、素を知ってる私は、更に引き攣る顔しか出来ない。

ちょいと、そこのお嬢さん方。

奴の微笑みを見て、頬を赤らめてる場合じゃないからね!

奴は今、物凄い危険人物なんだからね!

私が生きるか死ぬか、こいつによって決まるんだからぁぁ!!

なんて、言えない。

小動物の様な、か弱い私には、口がさけても、そんな事、言える訳が無い。

だから。

「ワタシジャナイヨ?」

一か八か、逃げてみようと思う。

「...ふぅん?」

あ、失敗した。

「違うの、これは、その、妖精さんが」

「ほぅ」

「...間違った、小さいおじさんが」

「へぇ」

「...いえ、その」

「で?」

「...ごめんなさい」

「うん?」

「わざとじゃないんです。ごめんなさい」

「何が?」

「えっ?」

何がって、何が!?

「だから、何が?」

い、意味が、わからないよ!

奴は一体、何を求めてるんだ?

私、一応、謝ったよね?

うん、謝った。

私の背後で、私と奴の会話を心配そうに見守る、杏ちゃんと悠ちゃんの気配が伝わる様だ。

何についてか言えば良いのかな?

「だから、iPod...」

「は?」

違ったらしいよ〜!!

むしろ、地雷、踏んだかもしれない。

絶対零度くらいの低い声での「は?」戴きましたぁ!

私が何も言えずに、びくびくしながら様子を窺ってると、奴は、わざとらしく、はぁ、と溜息をついた。

むしろ私が溜息をつきたいよ。

嫌だもう。

逃げたい、泣きたい。

「何に対しての謝りなの?」

「へ?」

そりゃ、もちろん、iPodを落とした事への...

「嘘ついた事?誤魔化そうとした事?それとも...



この僕を欺こうとした事かな?



ねぇ?どれ?



風月チャン?」

激しく卒倒したくなった。

だって、奴は普段、私を呼び捨てにする。

名前を、ちゃん付けで呼ぶなんて、相当、怒ってる証拠だ。

ヤバいヤバいヤバい。

私、殺られるかもしれない。

「あ、欺くなんて、そんな滅相もない!」

「ほぅ」

頭をぶんぶん振って、全力で否定をする。

「ごめんなさい!許して!」

顔の前で両手を合わせて、とにかく必死で謝った。

必死で謝れば、その必死さが伝わって、もしかしたら許してくれるかもしれない。

すると、にやり、奴が意地悪い笑みを口端に浮かべる。

...嫌な予感がする。

「へぇ?許して欲しいの?」

「う、うん」

「何でもする?」

「...何でも?」

「そう。何でも。どんな事でもする?」

「...出来る範囲までなら」

「ふぅん、じゃあ






脱いで、土下座」

はいぃ?!

ちょ、まっ、えぇ!?

顔面蒼白で口をパクパクする私に、奴はしれっとした顔で続ける。

「出来ないの?」

で、出来るわけないだろぉ!

どんな拷問なの!?

「それは、ちょっとやり過ぎじゃねぇ?風月だって、わざとじゃねえんだし謝ってるしさ」

ナイス!悠ちゃん!

半ベソかいてる私を見兼ねてか、悠ちゃんが反論してくれて、奴が頷いてくれる事を期待して、ちらり、悠ちゃんを見る。

さっきは呼び捨てにして、ごめんね、悠ちゃん!!

応援してるから、もっと攻めて!

いけっ!悠ちゃぁ〜...

「うるさいよ。脇役のくせに」

「.......」

奴は、そんな悠ちゃんを、一瞥すると、そう吐き捨てた。

途端に黙る悠ちゃん。

弱い、弱すぎるよ、悠ちゃん!

「で?するの?しないの?」

さっさとしろよ、という声が聞こえてきそうだ。

その前に、私は確認したい事がある。

「あの...つかぬ事をお伺いしますが」

「何?」

「私、彼女だよね?」

「そうだね」

「勘違いじゃないよね?」

「は?勘違いであって欲しいの?」

途端に、奴の声が一段と低くなる。

違う、違う、そうじゃない、そうじゃないよ〜♪(古っ)

なんて、そんな歌、思い出してる場合じゃない!!

奴は確実に勘違いしてる!

必死に、手を、ぶんぶん振って否定する。

「ち、違う!違います!」

奴は、依然、鋭い瞳のままだ。

こ、怖いよぉ!

「じゃ、何?」

「あ、あのね、今時のカップルって、みんな、こんな感じなのかなぁ?って思って」

「こんな感じ、とは?」

「許してもらうのに、土下座とか、ぬ、脱ぐとか...」

口に出すのも恥ずかしくって、自然と声が、もごもごとこもる。

「斬新でしょ?」

へ?

今、何と?

ぽかん、と、奴を見上げる私に、涼しげな顔で、さらっと、何でも無い事の様に告げられる。

「みんなと同じなんて、つまらないでしょ?新しいスタイルだと思えば?」

はぁぁぁぁぁ!?

成る程ね!

新しいスタイルなんだぁ。

はい、そうですかぁ!

.........。






なんて、思えるか!!

敢えて言わない様に、いや、むしろ思わない様にしてたけど、これってさぁ...






下僕の扱いと一緒だよね?

絶対、私の事、彼女じゃなくて下僕だと思ってるよね。

うん、間違いない。

私だって、たまには優しく甘く扱われたい。

良い機会だから勇気を出して言ってみようと思う。

「わ、私は、みんなと同じでもいいなぁ?」

少しでも味方を増やそうと、杏ちゃんと悠ちゃんに、ねぇ?と問い掛けてみるものの、2人は曖昧に笑うだけだった。

杏ちゃんはいい。

許せるし仕方ないと思う。

おい、こら、悠ちゃん。

この、役立たずめ!!

「ほぅ。みんなと同じが良いと?」

「う、うん!」

「風月は僕に、何を期待してるの?」

何を期待?

う〜ん...?

は!

良い機会だから、今まで言えなかった、して欲しい事を伝えればいいんじゃない!?

私ってば、天才!

「例えば、帰り道は一緒に手を繋ぎながら、ラブラブな会話をしたり」

「ほぉ」

「ドジな事しても、口では馬鹿だなぁ、とか言いながら、優しい顔で頭を撫でてくれたりとか」

「へぇ」

「あとは、甘い言葉を言いながら、ぎゅっと抱きしめてくれたりとか!」

「ふぅん」

「あとは、あとはねぇ、と「もういいよ」

良いところで遮られて、つい、不満が顔に出る。

まだまだあったのに!

「で、僕にそれをしろと?」

冷ややかな目線を向けて、奴は私を見てくるけど、そんな事お構い無しに、大まじめな顔で、うんうん、と、大きく頷いてみせた。

「ほぉ」

若干、態度に威圧感が増した気がする。

これは、ヤバい感じかも?

色々、願望は延べてみたものの、ぶっちゃけ、奴のそんな姿は想像できない。

てか、実際されたら、裏がありそうとか疑いそうな気がする。

だけど負けるもんか!

私だって、たまには、幸せ甘々ライフを楽しみたいんだ〜!!

「風月は、本当、馬鹿だね」

こ、これは!!

さっき、私が言った事を実行してくれるんじゃ!?

だって、優しそうな微笑みをしている気がする。

「そんなの...」

なに、なに?

まさか、本当に、よしよし、頭を撫でてくれるとか!?

期待の眼差しで見つめる私に、奴は口端だけを微妙にあげて、言った。

「吐き気がする」

「.......」

唖然。

ぽかん、と、口を半開きにして、奴を見つめる私の背後では。

「...ぷっ」

「...ふふっ」

小さな笑い声が2つ、私の耳に届いた。

「なっ!悠ちゃん、杏ちゃん!笑うなんて酷い!!」

「だって、お前、そりゃねぇよ!無理に決まってるだろ!てか、想像すら出来ねぇよ!ふぅ、考えてもみろよ。耐え切れねぇよ!」

「ふふ...。ふぅちゃん、ごめんね。私も我慢出来なくて...」

「なっ!酷いよ!2人とも!私の切実な願いなのに!!」

真剣な顔で、杏ちゃんと悠ちゃんに文句を言うと、もう堪え切れないと言う様に、悠ちゃんは、ぶはっと吹き出した。

「うんうん。ごめんね。でも、そこが、ふぅちゃんの可愛いところだよ」

「そんなの、ちっとも嬉しくないよ!」

2人は私の味方をしてくれると思ったのに!

私の真剣な願いを笑うだなんて、ショックで寝込んでしまいそうだ...。

私がむすっと膨れている間、2人は、顔を緩ませて笑っていたけれど、そろそろ鬱陶しく感じたんだろうと思う、今まで無表情と無言を貫いていた、奴が、睨みを効かせている事に気付くと、2人は急に大人しくなった。

ザマーミロ!

私を笑うからだ。

2人が大人しくなった事を、ふふん、と笑ってやった。

「風月」

「はい?」

「煩い」

「え、今、私、喋ってないよね?」

「顔が煩い」

えぇ!?

何か理不尽な理由で怒られたんですけど〜!

顔が煩いって、どうしろと。

大体、この顔は元からだ。

生れつきのものは変えようが無い。

まぁ、変えようと思えば、整形って手段もあるとは思うけど、そこまで酷くは無い!...と思う。

どうせ、私は杏ちゃんと違って可愛くありませんよ〜だ!

そもそも、私達、これで付き合ってるって言えるんだろうか?

あ、何か、急に不安になってきた。

大体さ、付き合ってるって言っても、それらしい事は、ほとんどしてない。

付き合って、もう2ヶ月は過ぎたのに、かかわらず。

お昼は一緒に食べてるけど、杏ちゃんと悠ちゃんと一緒だし。

帰りも一緒に帰ってるけど、それだって、ほぼ4人一緒だし。

電話やメールだって、数えるほどしかない。

以前、メールした時は、それなりに考えて、色々、送ったのに、奴からの返事は『そう』の、たった2文字だけだった。

ましてデートなんて、した事も無い。

しかも、あの態度。

私を好きな感情が一切、伝わってこない。

一体、私のどこが良くて付き合ってるのか、わからない。

そんな事を、ぐるぐる考えていた私の耳に溜息が聞こえて、びくり、体が震えた。

「どうせまた下らない事でも考えて、落ち込んでんだろ?」

俯く私に冷めた声が聞こえて、思わず顔を上げる。

下らないって!

私にしたら大きな事なのに!

ヒドすぎると思って、反論しようと口を開きかけた時。

「僕にも不満がある」

さらり、独り言を呟く様な声で、その言葉は向けられた。

「不満?」

何故か聞き返したのは、私じゃなくて、悠ちゃんだったけど。

「...そうだよ」

奴は、それを邪険にする事なく、溜息混じりに返事をした。

心臓が、どくどくと嫌な音を立てる。

だって、知らなかった。

いつも一人だけ冷めてて、話し掛けても一言で終わらされたり、必要な事だけ言うって感じだし、2人で居る事を誘われた事もない。

たまに暴言はあるけれど、邪魔とかは言われた事はない。

好きな様に、思うままに接してるんだと思ってた。

なのに、不満だなんて。

私、鬱陶しかったのかな?

そういえば、最近どことなく、機嫌が悪かった気がするけど、それも私のせいで、気が付かなかっただけで、ずっとイラついてたのかもしれない。

「...気が付かなくて、ごめんなさい」

「本当だよ」

「...」

その返事に俯くしか出来ない。

でも鬱陶しいなら鬱陶しいって、嫌いなら嫌いになったって、言ってくれたら良かったのに。

こんな杏ちゃんも悠ちゃんもいる前で言わなくても良いのに。

そんなに2人きりになりたくないの?

それとも傷つけさせたいのかな?

だったら何で、私と付き合ってるの?

わかんないよ。

「ふぅちゃん?」

杏ちゃんが私を呼ぶけど、答えられない。

今、口を開くと泣きそうだ。

「あのさ」

面倒そうな声に、びくっと体が反応する。

「風月は誰のモノのわけ?」

「え?」

急に何を言い出すんだろう?

思いがけない言葉に、俯いていた顔をあげる。

「いつも篠崎と堀田と一緒にいて、楽しそうだし」

「へ?」

「今日なんて、篠崎に抱き着いて、僕が来ても離れないし」

「そ、それは」

「しかも、篠崎と堀田の名前は当然の様に呼ぶのに、僕は、今日一日、一回も名前、呼ばれてないんだよね」

「あ、あの...?」

「ねぇ、どういう事?」

お砂糖とミルクティー†1続き†<オリジナル小説>(依瑠)


じっと、逸らされる事なく、探る様に目を見つめてくるから、私も、目を逸らせず、無言で見つめ合う。

「風月は誰のモノなの?」

再度、向けられた質問に紅くなる顔を隠せない。

「...怜稀」

声が小さくなるのは、仕方が無い。

だって、名前を呼ぶなんて恥ずかしいし、照れる。

でも、聞こえないかもしれない程の声でも、ちゃんと聞いてくれていたらしくて、名前を呼んだ後、目が少し優しく柔らかくなった気がした。

「じゃあ、他にフラフラしてないで、僕だけ見てなよ」

「えっ?」

そんな言葉、聞き間違いじゃないかと思った。

「返事は?」

「は、はい!」

違ったらしい。

怜稀は満足そうに軽く頷くと、鞄を手に取る。

「帰る」

「ちょ、ちょっと待って!」

慌てて鞄を持ちながら、杏ちゃんと悠ちゃんを見ると、2人は手を振りながら「バイバイ」と言うだけだった。

「え?何で?」

「そういえばさ」

何かを思い出した怜稀は黒い笑みを浮かべていた。

...嫌な予感がする。

「まだお詫びしてもらってなかったね」

「あっ!」

忘れてた、それは、もう、完全に。

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。

「後で、しっかり償ってもらうからね。さ、行こうか」

頭が真っ白になって意識が途切れそうになったけど、それを許さない怜稀は、がっちり、私の腕を掴んだまま、ずるずる引きずっていく。

「助けてぇぇ〜!!!」

怯えて助けを求めても、誰も手を差し延べてくれず、ただ廊下に、私の悲鳴だけが虚しくコダマするのだった。

『兵長が生きていてくれる限り、オレが願い続けていく想い』(依瑠)


***この小説は18禁です。
閲覧は自己責任にて、お願いします***








強い人だと思っていた。

信念が強く、揺らぐ事も無く、独りで生きている様な人だと。

演出と云えど、徹底して俺に痛みを与え、恐怖を教えた人。

常に自信に満ちていて、人を上から見ている人だと。

俺の中でリヴァイ兵長は、そんなイメージだった。

そのイメージは今も変わらずにある。

だけど、リヴァイ兵長は痛みを抱えて、常に傷だらけの人だった。

俺が、それに気付いたのは、たまたまで。

それが無ければ、俺は多分、ずっと気付かずにいたんじゃないかと思う。



兵長に聞きたい事があって、兵長の部屋を訪れ、ノックしようとした時、微かに呻き声が聞こえた気がした。

後で怒られるのを覚悟の上で、そっと扉を開けると、そこにはベッドに片膝を立てて、顔を腕で覆う兵長の姿があった。

静かな呼吸音に混じる呻き声に、体調でも悪いのかと近寄った。

「・・・兵長?」

俺が呼び掛けると、小さく肩を震わせた後、ゆっくりと兵長は顔を上げた。

「・・・勝手に入るんじゃねぇ」

「・・・っ、すみません」

いつもみたいに突き放す様な言葉に覇気は感じられず、俺を見上げた顔に言葉が詰まった。

いつもの様に鋭い眼差しが無く、潤んでいる訳でも無いのに、まるで、泣いているかの様に、弱々しい表情を浮かべていた。

兵長のこんな姿を見るのは初めてで、明らかに動揺している俺に兵長は。

「何の用だ」

まるで、今の自分がわかってない様に問い掛けてきた。

「あの、聞きたい事があって」

「ノックぐらいしろ」

被せる様に冷たい声色で答えた後、立ち上がろうとした兵長の腕を突発的に掴んだ。

この行動に深い意味なんて無い。

俺を否定したわけでも無い。

だけど、拒絶するかの様に、兵長が離れようとしたのに、俺には何故か助けを求めている様に感じて。

「離せ」

そう言葉を発した兵長を無視して、口付けた。

一瞬だけ触れた唇は冷たくて、少しカサついていた。

兵長が息を吐くのも待てずに、直ぐに、もう一度、今度は深く兵長に口付けた。

噛み付く様に荒々しいキス。

兵長の湿った舌の感触。

口内までもが少し冷たくて。

俺は無我夢中で舌を絡めた。

慣れないキスに、ガチリ、歯が当たって、兵長に傷を付けてしまう気がして唇を離した。

「下手くそが」

皮肉に笑う兵長の目は、弱々しい光のまま変わっていない事が、もどかしくて、そのまま兵長を押し倒した。

「・・・・・・」

無言のまま、俺を見据える兵長の体には力が篭っていて。

かといって、俺をはねつける事もしず、ただ真っ直ぐに俺だけを映している瞳。

俺は、そんな兵長の腕をベッドに縫い付けたまま、じっと兵長を見ていて。

俺の方が背が少しだけ高いはずなのに、いつも、何故か見下ろされている様に感じる兵長を、今、見下ろしているなんて、不思議な感覚だった。

ベッドに広がった兵長の黒髪。

押さえ付けた先にある、細くしなやかな指。

骨張った手首の感触。

何故だか、この時だけは、兵長が小さく感じた。

兵長は徐に口を開いて。

「エレン。後悔はねぇのか」

聞き取れるか取れないかくらいな小さな声で言葉を発した後、ふ、と体の力を抜いた。

俺は、それに答えずに、押さえ付けていた手を離し、兵長の服の釦を外しながら、軽く口付けをして、その白い首筋にキスを落とした。

兵長は、ぴくりと小さく反応を見せただけで、腕を動かす事も無く、俺のなすがままで。

そのまま、首筋への口付けを繰り返しながら、兵長の釦が全て外れて、服を脱がせて、肌が露わになった時。

「っ!」

俺は、息を飲んだ。

どこに、あんなに強い力が隠されているんだろうと思う程に細く、まるで陶器の様に白い肌。

程よく付いた筋肉に、無駄が無い身体のライン。

くびれているウエスト。

兵長の身体は綺麗で、見惚れてしまう。

恐る恐る、兵長の肌に指を滑らすと、兵長は腰を震わせて。

「・・・ん、」

微かに吐息を漏らした。

はっと我に返って、破ってしまうくらいの勢いで、自分の服を脱ぎ捨てた。

早く兵長に触れたくて。

兵長を素肌で感じたくて 。

服一枚、隔ているのすら、もどかしかった。

兵長のズボンも下着も脱ぎとって、裸になった兵長に抱き着いた。

兵長は俺が、どんなに強く抱きしめても、されるがまま、自分の意思で指すら動かしてはくれない。

兵長の素肌は冷えていて、それでも力を込めれば、体温と生きている鼓動が伝わってきて、俺を安心させた。

あぁ、兵長は生きているんだ。

その想いが俺を満たして、しばらく、そのまま兵長を抱き締めていると。

「怖じけづいたか」

兵長は静かに呟いて、俺を軽く押して、上半身を起こそうとした。

その動きを止める様に、兵長を抱きしめている腕に力を込めると。

「何だ」

さらり、兵長が俺の髪に触れた。

その瞬間、何故だか泣きそうになった。

兵長が自ら、自分の意思で、俺に触れてくれた。

俺は抱き締めていた腕を解くと、兵長の身体に顔を近付けた。

腕や、胸や、背中や、脚や、至るところに触れて、口付けて、舌で舐めた。

「っ、んっ、・・・は、」

兵長は普段、聞ける事の無い甘さを含んだ吐息で、俺の行為を受け止めてくれて。

俺が兵長の脚を持ち上げて、お尻を舐めようとした時。

「そこはいい」

兵長は、ぱしり、俺の手首を掴んだかと思うと、そのまま口に持っていき、人差し指と薬指を口に含んだ。

指に舌が絡まって、下から上へ、丹念に解すかの様な刺激に、指だけなのに、まるで全身を愛撫されている感覚がする。

「兵、ちょ・・・っ」

唾液に塗れた指がなまめかしくて、自分の指だけが意識を持っているみたいで。

兵長は手首を掴んだまま、俺の手を兵長のお尻の蕾に誘導して。

「入れてみろ」

自ら指を押し当てた。

俺は兵長の言葉に従って、指を蕾に入れてみた。

兵長が濡らしてくれたお陰か、思いの他、すんなり入って行く指。

根元まで入れたものの、どうして良いか、わからずに止まってしまった俺に兵長は

「動かせて慣らせ」

そう告げた。

言われた通りに、指を中で曲げてみたり、抜き差しするように動かしていたら。

「もっ、いい。指抜いて入れろっ」

兵長の言葉が合図になって、兵長から指を抜き、俺自身のモノを兵長の蕾へ押し当てた。

恐る恐る先から埋めていく俺に

「っ、その方が辛ぇ。一気に入れろ」

兵長は少し腰を浮かせた。

俺は腰を掴んで、一気に兵長の中にモノを埋めた。

「く、ぅ・・・っは、ぁ」

少しきつかったのか、声を漏らす兵長は淫靡で。

兵長の中は、ヒクヒクと痙攣して絡まり、凄く熱くて蕩けてしまいそうだった。

そのままで居たいと思った。

ずっと、このままで。

だけど。

「エ、レンっ」

俺の腕を掴み、切なく甘く求めてくれる兵長に、無我夢中で腰を動かした。

「兵、ちょ、っ!」

今、兵長の中を満たして居るのは俺だけで。

兵長が求めてくれているのも俺だけで。

兵長の指に俺の指を絡めながら、ただ必死に兵長を求めた。

「兵、長!俺っ」

「っく、イケっ」

頭の中が白く染まって、兵長の中に欲を吐き出した。

と同時に、下半身に温かいものを感じて、兵長も達してくれた喜びを味わいながら。

「エレン」

最後に優しく囁く兵長の声を聞きながら、俺は意識を手放した。




朝、目覚めると、俺は自分の部屋のベッドに居た。

準備をして食堂に向かうと。

「遅ぇ。さっさとしろ」

まるで、昨夜の事が無かったかの様に、いつもと変わらない兵長の姿があった。

でも、あれを夢なんかで終わらせたくなんて無くて、それからも兵長を何度も求める俺を、兵長は拒否する事も無く、受け入れてくれた。

それでも、そんな関係を続けていくうちに、極たまに兵長からも、俺を求めてくれる様になった。

そんな時は決まって泣きそうな声で。

「エレンっ」

俺の名前を呼ぶ。

兵長が俺だけを見ていなくても。

兵長が求める人が俺じゃなくても。

兵長を護るなんて、烏滸がましいかも知れないけど。

兵長が最期の時、想うのが俺じゃないとしても。

兵長が悲しい時や、辛い時、眠れる存在である様に。

兵長を癒してあげられる存在で居たいと願い続けていく。

『ごめんね』よりも たくさんの『ありがとう』を あなたに(依瑠)


兄弟と待ちに待った、お出掛けをしてきました!!

もう、気分はデートです。

兄弟は私の癒しです。

プライベートでは久しぶりだったので嬉しかったし楽しかったし、言葉では言い表せない程の感情が溢れました。

ようやく呼吸が出来た感覚がします。

兄弟、本当にありがとう。

お互い忙しいし大変だけど、一緒に乗り越えて行こうね。

兄弟との時間は、あっという間に過ぎていって足らないです。

兄弟に沢山、救われてるよ。

本当に、本当に、ありがとう。

また行こうね!!

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