・黒バス夢
・男主注意
・夢主コラボ遊廓パロシリーズ43
・こんな感じの設定に基づく
・番外編
・弥雅くん過去編11
・12345678910の続き
■「緋賀千早(ひがちはや)」
:自由奔放気まぐれにゃんにゃんお。
ゐ子ちゃん宅夢主ちゃん達お借りしました
■「橙乃葉佑(とうのようすけ)」
:儚げな雰囲気漂う穏やかな美少年。
■「群青弥雅(ぐんじょうやえ)」
:女王様気質な魅力色気溢れる艶男。
・木弥
・しかし木吉さん出ない
・キャラ崩壊注意
・よそのお子様に勝手してます
・ゐ子ちゃんに全力でごめんなさい!
・久々すぎてだらけきってる
・短い
以上を了承してくださる方はどぞ。
そもそも身体を動かすこと自体があまり得意ではない弥雅にとって、赤司の籠に走って追いつこうなど到底無理な話だ。
だがそんなことは理解している。
ただ弥雅の頭はいっぱいだった。
(鉄平さん…!鉄平さん鉄平さんっ…)
身が裂ける思いで決別したはずの、たった一度愛したかの男。
(嫌だ…嫌なんだ。あの人を、傷つけることだけは)
初めて見る景色を走り抜ける。
木吉屋の場所など、地図に穴が空くほど眺めてきた。
何度、逢いに行けたらと願ったか知れない。
「はっ……はあ…っ」
弥雅は息を切らしながら見上げた。
(ここが…ここが、鉄平さんの)
籠が止まっている。
従者の姿は見当たらなかった。だが人の気配はある。
籠には、確かに人が乗っている。
「………」
全身が脈打っている。
走ったからか、それともこの一歩一歩が赤司に近づいているためか。
手が震えそうになる。
廓を抜け出し、一人の男のためにこんな所まで走って、砂埃まみれになって…裏吉原一美しいとされる、あの弥雅が。
「赤司…!」
声を上げた。もう後には引けない。
(もとより、そのつもりだ…!)
戻ることなどできないのだ。
木吉鉄平という男に出逢った、あの日から。
「そこにいるんだろう赤司…!俺がわかるか」
籠からの返事はない。だが聞こえてはいるはずだ。
中の気配が少しばかり動いたのがわかった。
「…赤司。お前も知っているとおり、俺は生きることも死ぬことも…全てが全て、何もかもどうでもよかった。だからこそお前のものになった。お前の命令にも従った」
うまく声が出ない気がした。きっと言葉も、いつもと違って支離滅裂だ。
それでも弥雅は止まらなかった。止まる術など、知らなかった。
「だがそれも、ここで終わりにしてもらう」
拳をさらに握り締める。自身を奮い立たせるように。
「お前の所有物なんか御免こうむるぞ!赤司!」
……世界が、色づいたのだ。
初めて本当の恋をして、初めて誰かを愛して、愛されることを知って……初めて、涙を流した。
「きっともう、以前の俺には戻れない。…だが、それでいい」
初めて自分に心があるのだと知った。
「俺は人だ…。群青弥雅という弱くてちっぽけな人間だ…!」
声を絞り出すように唸った。
ずっと恐れてきた赤司との決別を、今ここで果たさなければ。
何よりも大切な、あの人を守るために。
「だから…だから、鉄平さんにだけは手出しさせない。今ここで、お前と刺し違えても!」
…言い切ったか、言い切る前であったか。それとも同時か。
一瞬にして目の前の籠が弾けた。
それを視認するや否や、全身のいたるところに痛みが走る。
「っ…!?」
頭が追いつかなかった。膝をつくと頬からつうと血が流れ出る。
「…な、に……?」
籠を突き破るようにして飛び出たのは、無数の小刀や小さく鋭利な刃物達。
そしてもはや原型をとどめていない籠から、ゆっくりと男が立ち上がった。
まるでさなぎから羽化するように…優美に、そして艶やかに。
続
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まさかの一年ぶり。
そしてここまで出来が酷いとは思わなかった…
もはやこれくらいは終わらせねば、という思いが先行しきっているためものすごい端的。
しかしスピード感はない。
だって全然進んでないもの。
弥雅くんががんばってます。
赤司は怖いですね(笑)
お粗末さまでしたー。