:絵本の話。



以前の日記で、ネットオークションで絵本を狙ってる事を書いたのですが。

後日談書くの忘れてましたけど、無事落札できたんですよー。
値段は多少上がってしまいましたけど(汗)


エドワード・ゴーリー作、『ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで』という絵本です。


絵本という形態をとっている以上、子供向け?の作品なのかと思いきや、内容は全然子供向けじゃないです(笑)


タイトルだけ見ると、なんだかピクニックに出かけた子供たちのほのぼの話か?って感じですけど。


まず表紙がおかしいです。
ずらりと並んだ子供たちが描かれていますが、その後ろに立っているのが明らかに死神。

そして裏表紙は、子供と同じ数の墓石。

やー、もうヤバイ臭いがぷんぷんしますよね!
ここまで引っ張っといて、絵本の中身は内緒、なんつーのはフェアじゃないのでもうハッキリ言っちゃいますけど、



名前のアルファベット順に子供たちが次々と死んでいく過程が、淡々と描かれてます。



あ、引かないで!(汗)



わかってます。皆様の心の中の想いは。


『そんな絵本があるの?』というよりは、

『何そんなもん買っちゃってんの?』という想いでしょう。


まぁ、その通りなんですがね。
なんで私がこの本に興味を持ったのか、おおざっぱに説明させて頂きますと、私、ブラックユーモアというものをこよなく愛しておりまして。

そういう本がある、と知って以来ずっと探してたんですけど、何処にも無くて。

諦めかけた頃にオークションで発見して、思わず落札してしまったというわけです。

他にも『自殺うさぎの本』というネガティヴ極まりないブラックユーモア絵本も所持していますが、その話はまたの機会に。



話を戻します。
『ギャシュリークラムのちびっ子たち』です。

死んでいく様子、と言ってもリアルに死体が描かれてるわけでは無く(無くはないが)、死ぬ結果になる前の瞬間、まだ生きている時点での姿がラフな線画で描かれているので、絵を見る限りでは別に怖くない筈なんですけど。



怖いです。



なんというか、背筋が寒くなる怖さがあります。

そして嫌な気持ちにさせられるんですが、何故か目を離せずに最後まで読ませてしまう魔力があります。

この作者はマニアの間では有名な存在らしいのですが、とっても興味深いです。他の作品も読んでみたいのですが、探すの大変そうだなぁ…。



とにかく、『面白い』と言っていいのか微妙なんですが、わざわざ落札した甲斐はありました!



多分どこの本屋にも置いてないと思いますが(笑)、見かけたら立ち読みしてみて下さいませ。
嫌な気分になれますから。



しかし私と入札競争した人はどういう人で、どういう意図でこの本を欲しがったのか、それが知りたいよ。



タイトルだけで、ほのぼの絵本と勘違いして買おうとしていたのなら面白いけど。
知ってて買うつもりだったのなら、それはそれでどうかと思う(お前が言うな)。