*この夢は一体誰の見ている夢だろう。
*ほんのりダークサイドストーリー調。
*誰も見たこともない脳髄の片隅絵図。
*さぁ、次は一体誰の番になるだろう。
【:†精神心情*隔離病棟ワールド†:】
(掴み掛けていた『何か』が消えた)
(それが思い出せない夢現な日々だ)
誰かが作ったハリボテの絵空世界
青いペンキまみれの空に有刺鉄線
枝の上で鳴くゼンマイ仕掛けの鳥は
錆び付いた声でしか誰かを唄えない
何時だったか白い色の壁の部屋
誰だったか話していた世界情勢
その昔々人は知識を得過ぎて
脳が変質してしまったらしい
そんな誰も彼もを閉じ込める為に
地上に楽園(隔離病棟)創ったんだ
まるでアダムとイブの受けた
愚かで浅はかな呪いのようだ
ねぇ、『神様』聴こえてますか?
ねぇ、この『命』は本物ですか?
偽物じゃない作り物の世界の片隅で
何処かの人形少年は小さく呟いた…
◇
透明な水槽の底に描く幾何学模様
赤いインクまみれの脳に塩基配列
肢体を脱ぎ捨てた霊魂の電気信号は
敷かれた線路の上以外では動けない
何時だったか暗い色の夜の箱庭
誰だったか諭していた変革実験
その忌々しい術を持て余して
命すらも可逆になったらしい
そんな闇も光も零れ出でない為に
地上に楽園(隔離病棟)用意された
まるでいつかの未来で読んだ
マザーグースの一節のようだ
ねぇ、『神様』聴いていますか?
ねぇ、この『命』は詐りですか?
試験管の丸い硝子越しに触れる空気
ヘソの緒が繋がったままで歪んだ…
◇
いつか見た夢の中の誰かは
自由に羽ばたける蝶だった
いつか聴いた夢の中で誰かは
シャボン玉越しに世界を見た
繋がれた電子回路から流れる
誰かの記憶の追体験を終体験
どうやら来世は『僕』の番らしいぞと
道徳を棄てた『神様』がほくそ笑んだ
(掴み掛けていた『何か』が消えた)
(瞬きの度に景色が変わってグルリ)
もう少しで、もう少しだけなのに
夢と現の境界線は薄れて途切れる
(たった五分間だけの筈だった白昼夢は)
(どうやら無期限の悪夢だったらしい…)
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続き>>>後書き&ありふれた近況報告。
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