話題:本の感想


今日読み終わった一冊





表紙とタイトルを見た時
ちょっと重いのかな?と
思ったのですが、


所々ぷぷっと
笑ってしまうところも
ありながら、
それでいて
深い作品でした。



タマヨハウスに住む
三人の下宿人と、その
管理人トモヨさん

自分が幼い頃に父を亡くし、
父親というものを
知らないで育った
主人公


そして、ダメダメな
父親を持った
他の下宿人
でこちゃんと涼子さん


二人とそのダメダメな父親との
関係や出来事を傍で観ながら、

自分は父親というものを
知らないということが
引っ掛かる


「なにも知らない方がいい」


諦めか惰性か
そう思っていながらも

自分の人生が常に迷路のようで
迷い続けていることに
自分でも気づいている


姉は父親からの暴力を受け
憎んでいるはずなのに
愛情も知っている

そんな姉に嫉妬を
感じたり



何も知らなければ
傷つくこともない。
けれど、本当に
そうなのか


傷であっても
あれば、それだけ
人生は深くなるのではないか



++


人生、生きていれば
辛いことも
嬉しいこともある


無ければ良かった
と思う出来事も
あるかもしれない


私の人生の中で
いくら辛いことも
あって良かった
と思うこともいくつか
あるけれど、
無くても良かったこと、
無い方が良かったこと


それもある



でも、
「これが無かったら?」
っていくら考えたって
結局違う問いを
繰り返すんだと思う



良いことも、嫌なことも
全て含めて
やっぱり今の自分なんだよね




辛い時、一歩を
踏み出す背中を押してくれる
物語の中のトモヨさん
みたいな、
自分を心から信じてくれる
人がいれば
頑張れることも
あるよね




なかなかいい
一冊に出会えました



大沼紀子さん、
初めて読みましたが、
また図書館行ったら

探して、もっと
読んでみたいです+