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美しく美しく

今日は明るい雰囲気を。
可愛すぎず、美しさを大事に。
髪を靡かせ、女らしさを出してみる。

「こんな感じでどうかしら?」

早く撮影終わらせて、セレナイトとお茶会したいわ。

↑アップ

「綺麗に写してね」



少し肌が黄色くなった。orz

蒼羅

「これ? ただの水だけど?」

ムツキ

「あたし、一生懸命頑張ります!」

姿に騙されてはいけない


「今日も見事に勝っちゃった〜♪
沙夜には悪いけど、今夜も負ける気はしないんだから♪」

私は軽快な足どりで家路に向かう。
イカサマを暴けない沙夜には負けることはない。
今夜もがっつり搾ってやるんだから。
と、そんなことを考えていたら、目の前に不審なお兄さん達が現れた。
嫌な予感がする。

「よう、夜宵さん。久しぶりだねぇ。最近うちの店に顔出してないみたいだけど、何してんのかなぁ?」
「別に。なんの用なの?」
「ほら、夜宵さん、うちでイカサマして金とったでしょ? だから回収しようと思ってねぇ」

ほら、予感的中。
高揚してた気分が一気に下がる。

「イカサマ? 知らないよ。証拠は?」
「証拠なんていらないのさぁ。さて、返して貰おうか?」
「証拠がないのにいちゃもんつけないでくれる?」
「大人しく返してくれたら、それだけでいいんだけどなぁ」

お兄さん達は一斉に獲物を取り出す。
どれもこれも一目見て危険とわかるようなものばかり。
……完全に脅しですね。

「なんなら痛い目見るかい?」
「痛い目見る気はないけど、証拠もないのに返す気もないよ」

私は笑ってみせる。

「いい加減にしろよ、こんのアマぁ! 返す気ないなら、無理矢理奪うまでだぁ!」

お兄さん達が向かってくる。
このくらいの人数ならなんとかなるかなーとか考えてたら、私とお兄さん達との間に人が入ってきた。

「ちょっと! 危な……」
「五月蝿い」

まだ子供にしか見えないその子は、ボソリと呟いたあと、荒々しいお兄さん達を静かに吹き飛ばした。
地面は盛り上がり、岩のようなものがその子の周りに浮いている。
お兄さん達はその岩と共に吹き飛ばされていた。

「ガキぃ! お前女の仲間かぁ! 邪魔するんじゃ……」
「だから五月蝿いってば……」

男の言葉は遮られ、ぎゃっという呻きと共に男は黙った。

「……で、騒ぎの原因……君のせい?」

その子は振り返り、首を傾げた。
アシメに切られた黒い前髪が、サラリと傾く。
赤い左目が私の目を見据える。

「どうなの……?」

きめ細かい白い肌。
腕より長い袖はだらし無く垂れ下がり、ダボダボのズボンが更にだらし無さを増している。
けど、この子……。

「可愛い」
「……は?」
「かーわーいーいー! 君いくつ? 女の子だよね? 肌白ーい! 首傾げて上目遣いとか超可愛いー!」

私は訳がわからないという顔をしたその子を抱きしめ、いろいろ叫びまくった。

「顔赤らめて可愛いー! 純粋なのねー! でもその純粋さとさっきの強さのギャップがまたいいー! しかも細いー! 華奢なんだねー!」
「ちょ……ちょっと……」
「スカートはかないのー? きっと可愛い服が似合うのに、ズボンなんて勿体なーい!」
「離……れて!」

その子は私を無理矢理引っぺがし、距離をとる。
あぁ、赤らめた頬が可愛い。

「さっきから……ゴチャゴチャと……勝手に……まず質問に……答えてよね……。
それに……僕は女の子じゃ……ない! 僕は男だ!」

彼女……じゃなくて、彼は地面を殴る。
地面はその衝撃でクレーターが出来た。
あの細い体のどこにあんな力があるんだか。
私はぽかーんと見つめる。

「もう……疲れた。女の子って言ったこと……見逃してあげるから……早く消えて」

その子はそう言って、スタスタと立ち去ってしまった。
私はちょっと彼の力に驚いて動けなかったが、すぐ正気を取り戻し、彼の後を追った。
が、簡単に撒かれてしまい、見失ってしまった。

のちに彼のことを聞いて回ったら、実はなかなか偉い人で、神楽という名前だとわかった。
偉い人でも、あの可愛いさは半端ない。
私は彼に似合う可愛い服を着てもらうために、日夜神楽を追い続けている。

「あっ! 神楽見つけた! かーぐらー!」

今日こそ可愛い服を着てもらうんだから!





▼姿に騙されてはいけない
≪可愛い神楽に可愛い服を着せるまで、私は彼を追いかけてやるわ≫
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