特別な人
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2013.9.11 11:20 Wed [恋愛]
歪んだかたちが二人の答え

ドキドキした時間を過ごしたまま、約束の時間になった。
何て切り出すのか、どんな答えが返ってくるのか検討もつかなかった。

迎えに行くといつもの顔したカレ。
『どした?なんかあった?』

「んー?」とわたし。

『ここで話せない感じ?』

ここってコンビニの駐車場だしな。
サクッと終わらせられる感じでもないんやー。

LINEでは『泊まりはムリだよ?』って言ってたが、
どんな神経してるんじゃい!!!

とりあえず、人気のない別の駐車場に場所を変える。


沈黙が続く。


『1つ、心当たりがあるよ』カレから切り出した。

『前もあったよね?』と聞く。

「うん。でも、それはいいの。きっかけにすぎないから。」

「とりあえず嘘はつかないで欲しい。わたしには。」

『さえさんに嘘つかないよ?』

ゆっくりと話し出す。

「わたし、あなたのこと スキだよ?
でもそれは、前にあなたがいってくれたみたいに
人としてスキ。
付き合いたいとか、旦那も子供も捨ててどうこうって気持ちは全くないから。」

確かにカレの表情が安堵の色に変わるのが分かった。

「一緒にいて楽しくて、気があって、スキで。。。
その先に体の関係があっただけ。」と言った。

「わたしのこと、どう思ってるの?」

『オレは、さえさんは割り切ってるって思ってた。
じゃなかったら、会ってないし。
さえさんと同じ気持ちだよ?』

『オレが付き合おうって言ったらどうする??』

「逆にごめんなさいだわ(笑)」迷わず答えた。

わたしは、カレと付き合いたいワケではない。
だって、未来はないのだから。
旦那と別れて、子供とカレとやり直すなんてありえない。
現実味がない。
カレには違う幸せが待っていると思うから。
相手は、わたしではない。
それくらいは分かる。

わたしの言葉にカレが笑う。

『何このちょうどいい感じ。友達以上恋人未満だね。』
と言った。

胸のつかえがスッと取れた気がした。

『もー、早く言えや!!!
絶対、マジになったって告られると思ってたわー。』

うぬぼれるな!!!

『前回のことがあるからさ?』

「言わせてもらえば、前回も別にマジとかではないけど??」

『おいおい!!さえさんのこと、ちょっと避けたオレなんなの(笑)』

和解しました。

『そうゆうコトは早めに言おうか?』

「マジメな話しないオーラ出してんの自分じゃね?!」

『確かに。』

で、元カノの件に。

「誰とどこで会おうと何をしようと構わないんだよ?
誰かと付き合ったって全然OK。」

「でも、あの子だけはダメだわ。」

『なんで?キライなの?』

「むしろスキだよ?仲いいし。
だからこそ、罪悪感があるんだと思う。」

今、思うとそれは建て前だった。
ただ単純にこの子ともしてるんだって、容易に想像出来てしまうのがイヤだからだ。

『それはアイツと会わないで欲しいってこと?』

「そうだけどそうじゃない。会わないなんて出来ないでしょ?」

わたしはカレの弱さを知っている。
彼女に依存してることも。
でも、形にしてあげないズルさも。

『面倒だから、どっちとも会わない。。。



                 …のは、出来ない。』

寂しそうに笑う。

「わたしのこと、切ったら?」

『アイツには言いたいこと言えるんだ?
いいヤツだし。キライじゃないし。
さえさんと居るとラクだし。。。』

『絶対にどっちかってなったら。。。
アイツのこと切るよ。』

思いがけない答えが返ってきた。
今の感情は嘘ではないと思う。
その言葉だけで充分だよ?

「いいよー。困らせてゴメンね。
もう大丈夫だから。話せて良かった。」

男にとって、こんな女がいたらいいよねー。
結果、セフレやんな?!

わたしの中でモヤモヤが晴れたからいいけどさ。

『また時間あったら会おうな?』

「はいはい。忙しいからね。わかったわかった。」

会ってやる的な物言いのカレを一別して、ばいばいしました。




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