Side.ラグナス&コーラル&柳田
「なんてことしてくれたのよバカ女!」
怒りを含めた声をコーラルに向ける少女
「あと少しだったのよ!あと‥‥少しで、アー様がワタシのモノにっ」
「アー様?」
「多分、アルトかな」
「ふむ」
「聞いてるの?バカ女!あんたがいきなり爆弾なんてモノを使うから、おまじないが吹っ飛んだじゃない!」
「ごめんなさい。まさか誰か遊んでいるなんで思わなくて」
「遊んでたんじゃないわ!おまじないって言ってるでしょ!」
「投下場所が横にズレていたら、吹っ飛んでいたのは‥‥」
「不吉なこと言わないで!」
「それより、おまじないとは何だ?」
マイペース・ラグナス
「‥‥むかつくわ」
Side.スハラ&鳥遊
声の主を探しいたスハラは、不自然な穴を見付けた
どうやら声はその中から聞こえているようだ
「鳥遊さん、この中みたいです」
「ん‥‥―。おーい」
鳥遊が呼びかけると、穴の中から返答があった
「あっ!あっあのっ助けてください!落ちちゃったんです。深くてとどかなくて、あのっあのっ」
必死に乞うその人は、どうやら子どものようだ
「ちょっと待ってな」
穴の中に声を掛けて、鳥遊はドコからともなく縄を出した
「スハラくん、縄の先を持ってて。合図したら引き上げてね」
「え」
スハラの疑問を聞かず、穴の中の主に「ちょっと端に避けてて!」と声を掛けた鳥遊は、あっと言う間に穴に飛び降りた
Side.ラグナス&コーラル&柳田
「教えてあげないっ」
ぷんっとそっぽを向く少女
そんな少女に、近付くコーラル
「なっなによ」
おびえる少女に、コーラルはスッと手を出した
「!」
ギュッと目をつむり、身構えたが何もこない
恐る恐る目を開けると、コーラルの手がある。何か持っているようだ
「あげるわ」
「‥‥‥」
コーラルからソレを受け取る少女。紙に見えたソレは、写真のようだ
「!こ‥‥これっ」
にっこりほほ笑むコーラル
2人以外はソレがよくわからない様子
「アレは何だ?コーラル」
「うふふ」
「‥‥いいわ。おまじないのこと、教えてあげる」
少女は、ゴソゴソと写真をなおした
【NEXT】