蝶々日和

2012/04/25 04:22 :夢追(ブンジロ長編)
夢追4

凄く可愛らしい店の雰囲気に黄色い声が飛び向かう店内
そんな中にある異様な光景


「何で仁王と柳生が居るんでぃ…」


意外すぎる存在に思わず度肝抜かれた。
確かに仁王は学校が終わってすぐに帰ったのは知っていた。そう言えば部活に顔を出した時真田以外にジャッカルと柳が居たのは見たので解ったが柳生は居なかったなと今思い出した


「いやですね…もうすぐ卒業ですので、お世話になった仁王君と軽くご飯でもと誘ったのですが」

「ケーキバイキングに行きたかったんでね。」

「ついでに席空けといてって頼んだのもこの二人だよー。」

「マジかよ」

「………プリッ」


立海のテニスメンバーに踏まえ、異様に明るい頭のした謎の少年に周りの女の目が更に輝いてるのがズキズキと刺さる。
別に目立つのが嫌いなわけではないが、無意識の内にジローと静かにゆっくりしたかったんだと思う

何故かだんだん自分の気持ちがジローに傾きつつある


「…とりあえずケーキ取りに行くか…」

「んー…そうだねー」


ジローを連れてケーキを選ぶ。
俺は次々ケーキを皿の上に乗せるがジローはのろのろとケーキを選んでは乗せたまに欠伸を漏らす


「最近眠そうだな?」

「んー…普段から寝てるから丸井くんと会ってるときは眠くなかったんだけど…最近寝たりない感じ」

「まぁ常にテンション高いとうるさいからちょうど良いかもな」

「Eー?そんなこと思ってたの?マジヒドいCー!」

「冗談だっての」

「雰囲気ラブラブじゃのう」


席に戻ろうかと振り返ったらケーキを取りに来た仁王が立っていて思わず皿を落としそうになる。
そして今一番触れられたくないことを言われた気がして妙に焦ってしまった

「男同士だってのに気味悪い事言うなよ」

「ムキになっちゃって、可愛いのうブン太君」


仁王自体はただ冗談を言ってるだけだと言うのに真に受ける自分が悪いのは解っている
確実に仁王は面白がっている。


「………まぁすっごく仲良C〜!だからねー!」


その場を和ませるかのようにジローは俺の腕とジローの腕を絡ませピースしながら茶化す。
少しだけ距離が近付き心臓がバクバクした。それを悟られないように「そうだな」と肯定しさり気なくジローの腕をふりほどいた

自分の顔が赤いんじゃないかと思い、ジローの顔など見れなかった


「でもこれでラブラブって言われたらあとべとかと居るときなんかもう付き合ってるって勘違いされそうだなあ」

「ジロちゃん甘えすぎはいかんぜよ」

「…………甘えてないCー」


背を向け先に席に戻ろうと歩いた
その時聞こえた仁王とジローの会話にまた胸が痛んだ。





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