気付かれないように

話題:会いたい｡

3月31日、15時53分の
新幹線(のぞみ)に乗って
彼は行ってしまいました

あと1ヶ月あったのが
あと1週間、あと数時間
になって淡々と過ぎてった

今日は朝から迎えに
来てくれて神社に
お参りに行きました

電車で新幹線乗れる所まで
でて、時間までずっと一緒

近くの展望台に行きました
エレベーター乗って
びゅ−っと屋上まで

人が少なくって
静かに、ふたりで過ごせた

人気がなくなると
きょろきょろして
こっそりちゅう

ちょうどふたりきりに
なれる所を見つけて
ひたすら、ぎゅっとしてくれた

「連れていきたい」
「ずっと一緒ね」

そう言っては、すぐ顔隠す
彼は最近、涙もろくて
すぐ泣くもんだから
あたしも泣いちゃうよね

だんだん時間が迫ってきて
駅まで手つないで
黙って歩いて行きました

あの音、
列車が到着する時の
ベルみたいな音が
鳴り響いて、時間切れ

ふたりとも泣いてた
周りに人いるのにね
声は出さずに
ほんとにぽろぽろ

「じゃあ、行くね
　大学がんばってね。」

「うん。いってらっしゃい」

言いたいことたくさん
あったのに、
最後じゃないよね？って
聞きたかったのに
これだけしか言えなかった

手紙書いといて
良かった。
読んでくれたかな

今日から遠くに
いるけど、触れないけど‥

あ−やっぱり寂しい
またすぐ逢いたい