話題:突発的文章・物語・詩



「あれ。…珍しいな、木立ちゃん。トワレでもつけてる?」

金子に突然絡まれた。
しかもスンスンと人の匂いを嗅いでいる。
思わずぶん殴りそうになるが、教室にいることを思い出して何とか踏み止まった。

「ちょっとシダーウッドっぽいけど、ユニセックスな感じで木立ちゃんらしいな」
「???」

いや待て。
シダーウッドって何だ?
しかもセックス!?
つーかその前に…

「そもそも俺何もつけてないぞ!?」
「トワレじゃないならボディミスト?香りのあるものとか何かつけた?」

ヘラヘラしながら首を傾げる金子。
香りのあるもの…。

「そうだ、ハンドクリームならつけたな。少し早いクリスマスプレゼントにって阿実から貰った」
「へー…阿実が選んだのか。良い趣味してんな」



「百合セックス!?真昼間から何の話してるんですか!」


…葵。
どこから沸いてきたんだ。

「ユニセックスだよユニセックス。何だよ百合セックスって」
「え、あぁ私の聞き間違いでしたか」
「木立ちゃんのハンドクリームの話してたんだ」
「…何だかいい香りがしますね」
「阿実が選んだヤツだってさ」