TOP
REAL

『家族はつらいよ』
2016.3.13 Sun 23:26 :φ(.. )





話題:最近観た映画
2016.03.12.sat.
ピアリで公開初日に。

『家族はつらいよ』
キャストがものすごく良くて、ほんとに“たまらんな”って女優さんである吉行さんが出てるというだけで行ってきた。
あと西村さんも大好きなので。

橋爪さんの昭和な頑固者、言葉にせずとも妻は自分が感謝してることくらい伝わっている筈だと口から出るのは悪口雑言と茶化しばかり。行動も見ててあぁ……ってなるのね。脱いだ服を床に放り、それを拾う嫁や妻。靴下も丸めてぽいと投げ捨てる。

それに愛情を目減りさせていった妻が、自分の誕生日に気紛れで「たまには何かプレゼントでも」なんて言った夫に突き付ける離婚届。
一緒に住む長男一家は、老夫妻によく懐いている孫たちと、気の強い嫁、父親と折り合いの悪い長男。でも彼もまた、父親そっくりの物言いと考え方なんだよね。まだ、子供たちへ愛情を目一杯注いでいたり、嫁に対する愛情が少しでも見えていたりするだけ父親よりマシなのかなぁ。
結婚して家を出た長女も気が強く、頼りない旦那を引っ張りながらも喧嘩が絶えずにしょっちゅう離婚騒動。
いい年齢になって尚、家を出ない次男は、折り合いの悪い長男と父親との緩衝材のつもり。彼は、漸く家を出て結婚する決意をする。
降って涌いた両親の離婚問題、父親と長男、長女夫婦の離婚騒ぎ、次男の結婚。家族のそれぞれの問題が一度に起こり、大爆発した父親は激高の瞬間に倒れてしまう……

問題解決の為に奔走する、という作品ではないです。
家族会議を開き、意見をぶつけ合い、摺り合わせてゆく。相手を認めるとか自分を認めさせるとかいう崇高なレベルではなく、ただ思いの丈をぶちまける。それが許されるほど互いが密で、濃い関係なんだよね。家族ってこういうのだなぁと思わせられる。

何より、嫁がいい。駄目親父の義父と、そのミニチュアかクローンかのような夫をうまく操縦してる。家族の心配をするし、声も大きい。次男にとってはもう一人の姉のような存在だったのだろうなと、引っ越しの際の短いシーンで感じた。そこのシーンくらいでしか絡みはないのだけど。
そんな中に居た次男は、父親と兄を反面教師に、義姉をモデルに、可愛い彼女を大事にして新しい家庭を作るのだろうなぁ。
ほわんとしたいいお嬢さんのようだけど、意外にも芯がしっかりしているし、義父となる人にも真っ直ぐぶつかってゆく。
彼女の言葉で、下手なりに長年連れ添った妻への感謝を伝えられたんだろうなぁ。ほんとに、いい子だわ。

婿の「どうもすいません」とか、歌う鰻屋とか、ダンディーなカルチャースクールの先生とか、“どっかで見た落語家みたいな頼りない医師”だとか。細かいネタが多くてなぁ。色々笑えた。
東京家族の上映会ポスターがあったり、ラストには東京物語を観ていたり。あと婿の車のキーにふなっしーついてたな。

狼狽しながら救急車呼んだり、父親が死ぬと思って葬儀社に寄ってパンフレット貰ってみたりと西村さんが可愛い。
ちょっとだけでてた笹野さんも良かった。いい感じに爪痕を残してた。

あと、一瞬あらけんが出てたw
ものすごくびっくりしました。あらけん? まじで? って終わった直後に調べたけど情報が出てこず、ダメ元でイベント(荒木の部屋)やった時のブログ検索してみたら「一瞬出てます」って書いてた! 知らんかった、ブログやってたんだ!


大きな何かがあるとか感動巨編とかじゃないんだけど、気持ちがほっこりするいい映画でした。
言葉って大事だよねぇー




舞台が青葉区だったのだけど、なんか見覚えあるなと思ったらついこの前行った病院だった。おおってなった。
余計なことながら、横浜の田舎とはいえ7人と犬が暮らせる家ってすごいなとそんなこと考えてしまったわ。(げすい)






つうち

-ログイン-
-Kitty-
-エムブロ-