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『ラカトシュ・アンサンブル』
2016.3.25 Fri 19:17 :舞台/イベ


『ラカトシュ・アンサンブル〜“超絶技巧のキング・オブ・ジプシー・ヴァイオリン”〜』
2016.03.20.sun.16:00
よこすか芸術劇場

大好きなロビー・ラカトシュ。彼のヴァイオリンは神だと思っている私。
同じ曲を演奏しても、弾く人によってまったく違って聞こえるんですが、柔らかくて優しい人、官能的な人が基本的には好き。激しく弾く人の演奏は攻撃的で苦手だったりしますけれど、ラカトシュの演奏はどんなに早弾きをしても攻撃的にならないのがすごい。

確か前回の来日は10年くらい前だなぁと思ってたら9年ぶりだって。諸々タイミングが合わずに行けなくて悔しかったので、念願叶って嬉しいです。
場所も、横須賀でちょっと遠かったけど一応県内だし次回来日したら絶対行こうと決意していたのもあって即決でした。ほんとは都内でやって欲しかったけどね……横須賀遠いし。

劇場ホームページで曲目を見たら、知ってる曲ばかりだったので(というか好きな曲ばかり)喜び勇んで行ったのですが、始まってみたら知らない曲も幾つかありました。
当日の演奏曲目のチラシには、演奏順や曲は変わることがあるとあったけど、まさかそんなに変わるとはってくらい(笑)


時間より少し遅れて(ちんたら席につかない人が多くて!)始まり、第二ヴァイオリン、ツィンバロン、コントラバス、ギター、ピアノの方々登場。
そして音合わせ。ミュージカルも暫く観てなかったからオケの音合わせを聴いてなくて、久し振りに聴いて「私はこの瞬間が好きなんだなあ」って改めて思った。
一曲目、始まったと思ったら後方から花道を通りながらロビー・ラカトシュの登場!
客席に愛想振りまいてたのがなんだか新鮮。
ニヤリと笑いながら例のとんでもない演奏を披露してるんです。遠目から観てても幸せだったなぁ。ラカトシュの生音聴いてるって。

ステージへ上がって、演奏終わってからコンニチハのご挨拶。
日本に来たよーってのと、アンサンブルの紹介をしてゆきます。
下手側の楽器から順に、
ピアノ(カールマーン・チェーキ)
彼の父も、ラカトシュ・アンサンブルでピアノやってたよー色々な楽器弾けるよー
(私と同い年に見えないんだよねこの人w)

ギター(ラースロー・バログ)
昔はツィンバロンをやってて、ギターに転向したよー

コントラバス(ラースロー・リステシュ)
お兄ちゃんはツィンバロンのイェヌー。昔ヴァイオリンで今はコントラバス

ツィンバロン(イェヌー・リステシュ)
超すごいツィンバロン奏者!

(第二ヴァイオリン)ラースロー・ボーニ
自分(ラカトシュ)のお父さんのとこでヴァイオリンを学んでたよー

っていう、頭弱そうなコメントですいません。英語分かんない貧弱なリスニング力じゃこれが限界wでもだいたいあってる←
そんな感じで続いての演奏。
知らない曲でした……チラシにも載ってなくて何だろうこれってもやもやしながら聴いてた。

ラカトシュのマラケシュの夜。
ラカトシュらしさ全開だなぁと。超絶技巧の人ってひけらかすいやらしさが出たりするんだけど、彼にはそれがない。ただし緩急はめっちゃ激しい。ラカトシュの曲はメロディアスで聴かせる部分が多い印象がある……

ピアソラのオブリビオンも、普段聴いてるのと違ってなかなかドラマティックな展開をしていて良かったな。ピアソラ好きだからほんと嬉しくて。
ミュージカル曲、サンライズ・サンセット。これいまだに生で観れてないっていうやつ。

ジャズ曲、Out of nowhere
ほんと多才だなって思うわ。でもジプシー・ヴァイオリンとジャジーな曲は合うとも思う。雰囲気めっちゃ良かった。
ツィンバロンはスネアドラムへ。矢っ張り打楽器は見てるのが好きだ。オケでもパーカッションずっと見ちゃう。
ラカトシュがシェイカー振ってて、矢っ張り楽器出来る人は何でも出来るんだなぁとかぼんやり。(自分が弾けないので。ピアニカすらとても怪しい)

そしてそして、大好きな二つのギター!
格好良かった! とんでもなく格好良かった!!
もう一曲、大好きな黒い瞳がなかったのが残念だったけど。もう大満足!

ああ、幸せで死ぬ……って浸りながら第一部終了。

休憩挟んで第二部。
ハンガリー舞曲5番。
これも好きな曲。第一部で演奏される予定だったのにやらなかったからしょぼーんとしてたけど、やってくれて良かった。
6番と続けてくれたら最高だったのになんていうのは贅沢な我儘ですね。

リムスキー、熊蜂の飛行。
これが熊蜂になるかマルハナバチになるかは演奏者によるんだよね。勿論、ラカトシュの蜂はふわっとは飛ばない(笑)しかしラカトシュが「ツィンバロンのソロやるよー」って言って、始まるソロ。
うわー、凄い。素晴らしい。手に汗握って聴き入りました。
ほんとさ、ツィンバロンの彼は素晴らしい奏者だと思うよ。

っていうかこのアンサンブルの皆さん全員が超絶技巧の楽器奏者なんだよ。第二の彼とかラカトシュのアホみたいな指の動きに合わせてるとかやっぱこの人もアホなんだよ(褒め称えてます)

ポーリシュカ・ポーレ。
ここも有名どこ。

トゥルブラン・ボレロ
途中、ラカトシュはヴァイオリンをやめてシェイカーを演奏してました。ツィンバロンの撥が飛んで第二が拾ってあげてたw

モンティ、チャルダーシュ。
ラカトシュ真骨頂だと思ってる。勝手に。
この曲の演奏でラカトシュを知ったんだなぁって。色々な方の演奏を聴いたけど、矢っ張り一番はラカトシュだと思う。大好きな曲です。
転調直前の一瞬の静寂。くるぞ、くるぞって身構えてあの瞬間に毛穴がブワッと開く感じ。たまんないです。

ディニーク、ひばり。
ひばりの囀りがほんとに凄かった。そこまで鳴かないんだって思ってたら後半キューィ、キューィってひばりが鳴きまくってた。お腹いっぱいになるくらいこれでもかって聴かせてくれて、第二の彼がヴァイオリンを咥えて、ボディと唇で「ピューィ!」ってひばりを鳴かせたのに客席が沸きました(笑)。面白かったわ。

黒い瞳は二部でもやらなかった。大好きなのに。

アンコールではゴッドファーザー、愛のテーマ。
アレンジあり、二つのギターへと繋がって終演に。

コントラバスが好きで、ボディを叩くのも好き。で、弓より手指のほうが多かったんじゃないかってくらい様々な奏法でした。あの叩くやつなんか名前あるのかな。あるんだろうな知らんけど。

終演後、曲目が貼り出されてました。チラシと全然違うwって思いながら撮影してきた。

↑あと綴り間違ってるよね。“nowere”でh抜けてる
ほんといいコンサートでした。素晴らしかった。



お客はアレだったけど。変なタイミングで拍手するのとかわけ分かんなかった。私は今ラカトシュのピチカートが聴きたいんだよ邪魔すんな! ってちょっとイラっとしたり。
後ろの席ではピアソラ知らないとか話してるし。検索したけど出なかったとか(そんな訳ないよ! バンドネオンと言えばピアソラの世界的な人でしょうが!)
隣の席では「ハンガリー舞曲しか知らない」人の連れが「くまんばちの飛行だって、面白い名前」とか言ってるし(が、学校で習いませんでした……?)、どこぞの席からは「チェンバロってあんな形してるんだねー」(あれはツィンバロンだよ! まったく別物だよ!)
みんな一体何をしに来たんだって思ったよ……
そりゃ私だって最近の歌謡曲とか知らんからそういうとこ行ったら場違いな事言うかもだけど。勿論、クラシカルな楽器のことだって疎いし、音楽の成績は体育に次いでダメダメだった。だから、それについてはいいんだ。

でも、終始ずーっと曲の合間どころか演奏している最中にパチパチやらかす客が理解不能だった。それにつられる他の客も。

それとも、正式なクラシックコンサートではそれが礼儀? 普通なの?
だとしたら行ってみたかったけど集中出来なくて嫌だなぁ。演奏してる方は集中してるから気にならないだろうけど。
余計な拍手に邪魔されずに楽器の音だけに浸りたいです。はい。






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