『ＭＹ ＧＩＲＬ』

あの人の声が好き。電話越しの声が。

低く耳に響いて、甘く胸に届く。

ちょっ…！！

ポエムですかっ？！どうした私！？


でもね。
好きなんです。あの人の声。

笑い声も好きなんです。


でもなんでだろ…
切ないこの気持ちは


きっと
私だけのあの人じゃないからだよね。


どんなに『好き』と言われても
あの人の後ろには『彼女』という大きな存在があって…。


だから

切なくなる。


好きと言われる度に…。

好きだ、とか

逢いたい、とか 一切使わず、友達としてメールしていたら突然


『俺、ずるいけど、ヒミコのことが気になって仕方ない』


とメールがきた。

ずるい…ホントにずるい。


あなたがそうだから私はブレーキかけるしかないじゃない。

なのに

『逢いたい』

とか…。
私はどうしたらいい？私の方が逢いたいよ。
なのに 逢いたいと伝えたら

『彼女とは別れられないけど それでも逢いたいと思う？』

って どういう意味？


あなたはどうしたいの？
どうなりたいの？

メールしてもいいものなのか…


悩み、結局しなかった。


だって向こうからのメールもなかったから…当たり前と言えば当たり前だけど。




で、昼休み

受信。
『メールしない方がいい？』


こんな一言でも嬉しいや…。

しちゃいけないと思っていたし。

その後
電話。


何事も無かったかのようにバカ話…。

切る間際、あの人が言った一言。


『メールくるの待ってたんだけど…』


ずるいな…。

その一言。


私だって待ってたんだから。

『じゃあ、お互い待ってたのか…そりゃメール来ないわな。』


だね…。


でも

やっぱりずるいと思う。

『友達になろう』なんて酷すぎないかい？


頭の中じゃ
久保田利伸のMissing がリピートし過ぎてます…。



しかし、
友達、って表現は便利だね…

友達宣言されて
それなのに『いい人現れるまで俺がヒミコを支える』とか…

『俺が幸せにしてあげたいけどなぁ』

って…。


友達だから許される発言？
昨日の今日で？

私には辛いだけだよ…。

結局
あの人は
彼女と別れるつもりなんて 最初からなかった訳だし

私だって
あの人が彼女と別れることを望んでた訳じゃない。


…そういうことですよ。


スキだけど本気にはなれなかった…今の安定している環境を壊すつもりもなかった…


ただ、日常では得られないドキドキ感や
ときめきを求めただけ…。

満足したら元の環境に戻ればいいだけの話し。


言わば

擬似恋愛。





なのになんで
切なくなるんだろ…。

なんで
泣けてくるんだろ…



擬似恋愛に
マジになった私がバカだった…


バカだ…。