反省文 をここに記す。

これは八朔さんと
付き合う前のお話。


商太(しょうた)という同級生がいた。

どうしようもない
救いようがないでブ男で
優しい温室育ちな草食男子だった。


女の子と良い関係になんて
なったことなんて一度もなく
典型的な
年齢=彼女いないです君だった。

ちょっと仲良くなった私は
最低な事を彼にした。

『男の人が怖い。怖い。』と
言いながらも心のどこかで
憎く、恨んでいたのかもしれない。

彼を弄んだ。


小さな映画館の片隅で
好きでもないのにキスをした。

何にもない。
ただ、むなしいキス。

愛なんか恋なんかなくて

「初めてなのかな」

「下手だな」

「気持ち悪い」なんて
思いながらキスをした。


彼を酷く傷つけた。


もう商太くんとは
暫く連絡もとってないし
友達として一緒にすらいられない。

彼はこんなにも酷い私が好きで

私は彼を傷つけた罪悪感から
傷つけておきながらも
仲良くなんてできなくて。

友達でいられると
勘違いしてた時期に
私が八朔さんと
付き合うことになった話を
彼に打ち明けた時に


彼は祝福してくれなかった。
予想はついたけど
どこか残念で、悲しくて
でもそれは自業自得で…


彼は真っ当な恋愛なんて
できないのではないのかな。

私が誰かさんに
気持ち悪い感触を
植え付けられたように


彼もまた
女性に対して言い知れぬ
不信感や嫌悪感を抱いているのでは?


今、彼にかける言葉が
見つからないほどに
反省している。