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小ネタ(レオセリ←クロニカなクロニカVSレオン)D


視聴覚室は音楽室からもっとも近い。

音楽室を出て曲がれば直ぐ。
ドアノブに手をかければガチャリと開く扉。

自分の得意の"ヤマカン"は
正解を導いていたようだ。

中に入れば大きな天体望遠鏡の設備。
夏休みに入ると天文部が泊まりがけで星の観察をしているのを思い出す。
季節によって夜空は様々だが
特に夏の夜空は綺麗に星が見えるらしい。

「さて、問題は…」

レオンが辺りを探すと天体望遠鏡の付近でキラキラ光る何か。

それに触れると辺りがフラッシュに包まれる。
一瞬でそれがおさまるとヒラリと落ちる一枚の封筒。

「さて、次の問題は…」

カサリと封筒を開けると
中に入っている一枚のカードを取り出す。

『視聴覚室に散らばった12星座のピースを全て見つけろ』

「12星座…?星座の事か?てかピースって」

ふと、足元を見ると光る何かのカケラが落ちている。
カケラには獅子が書かれていた。

「ライオン…レオ、もしかしてしし座か?」

視聴覚室で12星座のピース。
クロニカの事だ。
これは、簡単に見えて一筋縄で行かない宝探し。

「やるしか無いよな…」

残された時間は少ない。
1秒でも早く目の前の問題をクリアするのが先決だ。

気合いを入れる為に腕まくりをすると。

「宝探し、開始だ」

レオンは視聴覚室内をあらゆる場所を探しはじめる。

おひつじ座のアリエス
ふたご座のジェミニ
てんびん座のリブラ
かに座のキャンサー
さそり座のスコーピオ
やぎ座のカプリコ
いて座のサジタリアス
おうし座のタウロス
おとめ座のヴァーゴ
うお座のパイシーズ

ここまでは良かった。
残りの一つであるのアクエリアスが見つからない。

「よりによって…あいつの星座かよ」

セリオスは2月生まれ。
彼の星座はみずがめ座。
意味はアクエリアス。

みずがめ座のアクエリアス。

「俺はいつだって全力だ!絶対に見つけてやる!!」

視聴覚室内の目についた場所を片っ端から探し始める。

鐘が無情に鳴り響く。
此処で残りの時間はあと2時間。
着々と迫っているのは身に染みていた。

(レオン、お前は熱くなりすぎだ。少しはクールダウンをしろ。そうすれば、見えなかったものが見えてくるはずだ。)

脳裏に蘇るセリオスの言葉。
ほんの少しだけ落ち着いて深呼吸をする。

吸って吐いて吸って吐いて。
あれだけ熱かった頭がほんの少しだけクールダウンした。

「セリの言う通りだな…」

自嘲気味に微笑むと目の前にキラキラ光るカケラ。

「アクエリアス…みずがめ座」

手にした瞬間。
全てのピースが一つに集まりヒラリと落ちる一枚のカード。

『NEXT→英雄の間にて待つ』

「いよいよ…か」

レオンはカードを手にしたまま視聴覚室を後にする。

視聴覚室を出ると
再び、時間を告げる鐘が鳴り響いた。

−タイムリミットまで

−あと、1時間。


−−−−−−−−

バトル編5話。

本当は3月までに終わらせる予定が腱鞘炎をやっちゃいまして大幅に予定が遅れてしまいました。

言い訳ですね、ハイ。

バトル編もいよいよ終盤です。
レオンがクロニカからセリオスを取り戻せるか!?
次に待ち構えるのは…!?

ま、話の流れからして想像はつきますがね…ハイ。

視聴覚室の出題は本当に宝探しみたいな感じでしたがね。

QMA6から視聴覚室だとプラネタリウムで使う大きな天体望遠鏡が書かれてたので星座という安易な考えです。

では、次の更新でバトル編最終話です。
気が向いたら最後までお付き合い下さいませ。

小ネタ(レオセリ←クロニカなクロニカVSレオン)C


アカデミーに響き渡る階段を駆け降りる足音。

美術室から音楽室からの移動。
焦りが募っていくがレオンはそれをあえて振り払う。

焦りがミスを招く。
それに嵌まれば嵌まる程クロニカの思うつぼだ。

(冷静に、冷静で居るんだ…セリみたいに)

"クールで立ち向かうんだ"

音楽室に着くとレオンは恐る恐るドアノブに手をかける。
ガチャリ、と扉が開く。

「ここも開けてやがるのか」

レオンが中に入ると音楽家の肖像画がこちらを見ている気がした。

七不思議にもよくある肖像画がこちらを見ている。
アカデミーにもそんな噂が持ち上がっていたのを思いだす。

レオンは辺りをキョロキョロする。
同じパターンならクロニカが何処かに問題が入った封筒を貼付けているはず。

ふと、目に入るグランドピアノ。
真っ黒なそこに貼付けられた真っ白な異物。
それを剥がすとレオンは封筒を開封する。

『次の問いをローマ字にして最初の頭文字を繋げて答えよ。その答えが次の行くべき場所だ。

詠唱
交響曲
テンポ
輪舞曲
歌劇
音符
聖譚曲
行進曲
叙事詩(ユーカラ) YUKARA

※最後だけは大サービスで答えを載せてやったぞ。感謝するんだな。

「あの、野郎!!」

馬鹿にされた文面にレオンは怒りが沸くが今は問題と向き合うのが先決だ。

「しっかし、サッパリわかんねー。曲とか書いてあるから問題は全部音楽用語ってのは解ったけど」

こんな事なら普段から真面目にフランシスの授業を真面目に受けておけば良かったと今更ながら後悔する。

「まぁ、解くしかねーよな。テンポはまんまtempoだな…詠唱って英語だと何だ?歌劇は確かシャロンがオペラだって言ってたな…歌劇はoperaで綴りは良いのか?」

行進曲はmarch、音符はnote
輪舞曲はrondo、交響曲はsyphony

暫くは唸っていたレオンだったがフランシスが普段から使う音楽用語の本を音楽室に置いてあるのを思い出しそれをヒントに問題を解いていく。

「詠唱はaria…っと、あとこの"せいたんきょく"?ってのがわっかんねーよ!」

詠唱は"a"、交響曲は"s"、テンポは"t"、輪舞曲は"r"、歌劇は"o"、音符は"n"、行進曲は"m"、叙事詩は"y"。

詠唱・交響曲・テンポ・論舞曲・歌劇・音符・聖譚曲・行進曲・叙事詩

これをローマ字にしてそれぞれの最初の頭文字を繋げると答えが出るのだが。

聖譚曲だけが解らない。

「えっと…確か、なんか聞いた事あるんだよなー。マロン先生の授業の音楽ゲームの問題で…」

『マロンが個人的にオススメなのはオラトリオ!歌も綺麗で物語みたいになってるんだよー!ちなみに意味は聖譚曲って言うのだー!"』

「オラトリオ…聖譚曲…オラトリオ…オラトリオか!」

聖譚曲を埋めるとレオンは全ての文字を繋げる。

"astronomy"

「あ…アストロノミー?意味はなんだっけな…だけど俺の勘だと次の場所は視聴覚室か実験室なんだよな」

レオンは暫く悩む。
どちらかが正解でどちらかが間違い。

「よし、決めた!」

そう叫んで立ち上がるとレオンは音楽室を後にする。
目の前には実験室へ続く階段と視聴覚室に続く廊下。

レオンは階段を見向きもせず視聴覚室がある廊下の方を歩いていく。

同時に時間を知らせる鐘が再び鳴る。

−タイムリミットまで

−あと、3時間。

--------------

バトル編4話。
今回は意外に頭を使いつつ調べたら解る問題でチャレンジです。
音楽用語は本来ローマ字を日本の言い方にすると響きや違った言葉になり好きだったりします

解説を少し入れると問題にした最後のユーカラはアイヌ語の言葉で叙事詩という意味になります。
持っていた辞典に載ってましたもので(笑)。

あと一日で残りを更新出来るか…ヒヤヒヤな所。
あと2話…頑張って載せます。

バトル編おまけ話については4月に入ってから載せますね。

小ネタ(レオセリ←クロニカなクロニカVSレオン)B


アカデミー内に響く階段を駆け上がる靴音。

人の気配が無い為かレオン自身の息や靴音がよりいっそう大きく響き渡る。

美術室の前に着くと駆け上がって来たせいもあり頬に伝う汗を拭い、息を整えた。

無常にも過ぎていく時間。
時間内にクロニカがアカデミー内に隠した問題を見つけて解いてセリオスを見つけなければ自分の負け。

クロニカの毒牙がセリオスに及ぶのはもはや明確。

「絶対に…負けてたまるかっ!!」

意を決する様にレオンは美術室のドアノブに手をかけた。

ガチャリ、と開く扉。
普段は部活が終了した後、鍵はマロン先生が施錠する。
本来なら鍵で開けなければ開く事は無い。

クロニカがこのゲームの為に魔法を使って予め開けておいたのだろう。

本来なら気になる事も無い扉の音がいつも以上に気に障る。
それだけ、焦りが今のレオンを支配しているのだ。

中へ入ると絵の具の独特の匂い。
キャンバスと置かれた彫刻。
真夜中のせいか置かれたその彫刻さえも今のレオンにはクロニカの罠だと考えてしまう。

「っ、どこに問題があるんだよ!」

辺りを探すと彫刻張られた一枚の封筒。
レオンはそれを剥がすと封筒を開封する。

『美術室に隠された十字架を見つけろ』

「はあっ!?」

思わず素っ頓狂な声を上げる。
美術室で十字架なんて想定外であった。

大聖堂ならまだしも
こんな場所に十字架なんて有るわけが無い。
諦めにも近い絶望が襲ってくる。

「結局、最初から何もかも罠だったのかよ!!」

ダンッ!と壁を叩くレオン。
その場で大きく響き渡る音がやがて静寂へと変わる。

「セリ…」

愛しい人の名を呼ぶ。
自分がもっとしっかりしていれば彼をこんな目に合わせずに済んだ。

「セリ…ごめんな」

諦めにも近い謝罪をぽつりと呟く。
雲に隠れた月が再び姿を現して月明かりがレオンの顔を差し込む。

「今日は本当に月明かりが眩し…」

ふと、気付く。
差し込まれた月明かりが彫刻の配置によって光がある形になっている事に。

「十字…架…?」

形はいびつだが紛れも無い十字架。
その真ん中でキラキラと何かが光っている。

「まさか…!」

それに触れるとバチッ!と静電気が流れたがその場に落ちる一枚のカード。

『NEXT→音楽室で出題。ヒントを見つけよ』

「音楽室か…!」

それを手にしてレオンは飛び出していく。

再び静寂へと戻った美術室にコツリと響く靴音。

「…ここは簡単過ぎたな、しかし運が良い奴だ。だが…」

月明かりが人影を照らす。
彫刻に触れたクロニカがフッと笑う。

「ここからが本当の絶望の始まりだ」

遠くで鐘が再び時間を告げる。


−タイムリミットまで

−あと4時間。

−−−−−−−−−

まず、本当にすいませんでした!(スライディング土下座)

最終更新からかなりの月日が立ってますがようやく、バトル編3話目更新です。

ネタは既に纏まってるので残りも今月中には全て更新予定です。

してなかったら足蹴りして下さい←マテ

久しぶりに書いたせいもありレオンもクロニカもブレブレだ(汗)。

小ネタ(レオセリ←クロニカなクロニカVSレオン)A


「最初のヒントのある場所はエントランスにあるのか…」

レオンは走りながら
クロニカから渡されたヒントの紙を見る。

『縦55・横258に交わるレンガの場所を見つけよ』


「これは前にクララと宝探しした時と同じヒントだ!そうなりゃ話は早いぜ!その時の要領でさっさと探して次のヒントを見つけてやる!」

一刻も早く。
セリオスの元へ行く為に。
それだけが今のレオンを突き動かしていた。

夜のアカデミーは昼間の静寂さとは違い、夜のせいか静寂さと漆黒の闇がさらに増している。

「夜のアカデミーに改めて来るとちょっと不気味だな…」

そう呟きながら
エントランスに足を踏み入れるとシンと辺りは静まっており
自分の足音だけが重く響き渡っていく。

「流石に暗いと見えないな…」

レオンは指先に魔力を溜めると指先から明かりが灯る。
その明かりを頼りに
まずは縦のブロックの数を数え始める。

「54…55!縦はクリアだな!次は…258かよ!」

レオンは叫ぶが今はそんな事は言ってられない。

たとえこれがクロニカの罠でも
セリオスを助け出せない事の方が自分にとって恐ろしい事なのだ。

「よし、行くぜ!」


レオンは横の数を数え始める。
エントランスを一周するのはもはや確実。
これはクララと宝探しした時と同じ要領だしそんなに苦痛は感じないが。


今は違う。
焦りを感じてか
途中でミスをしたりとちったりして解らなくなってしまい、また最初から数え直すレオン。

それを繰り返す事15回。
レオンの額に汗が落ちる。

だけど諦めたくない。
諦めてたまるか!

レオンは一呼吸を置いて
もう一度数え始める。
ゆっくり慎重にだけど早く。


「…256…257…258!よっしゃあ!数え終わったぜ!」

そう叫んだレオンの声がエントランスに響き渡る。
そして、外でも鐘が再び鳴り響いた。

「っ!いきなり最初で時間かかっちまったぜ!次のヒントは…」

ブロックの間に挟まっている紙を見つけレオンは中を広げるとこう書かれていた。

『NEXT→美術室にてクイズ出題・ヒントを見つけよ』

「美術室か…」

レオンはエントランスの階段を見つめながら

(セリ…俺が行くまで)


ーどうか、無事でいてくれよ!


レオンは走りだすと
エントランスの階段をかけ上がっていく。

再びエントランスが静けさに包まれる。


足音が遠ざかるのを確認した様に闇から現れたのはクロニカ。


「最初の問題はクリアか…ここで時間かかっているようじゃ、この先の問題でどうなるやら…」


肩を竦めてクロニカは呟く。
そしてフッと笑い

「まぁ、せいぜい無駄骨を折るんだな…レオンちゃん?」

皮肉った様に呟くと
クロニカは再び闇へと姿を消す。

ータイムリミットまで

ーあと、5時間。


ーーーーーーー

やっと二回目って遅っ!←

またまたDSイベントネタ使わせていただきました。
レオンだからまず一回はとちると思うんですよね。

やるときはやる子ですが!
今はセリオスの為に頑張れレオン!

クロニカからセリオスを取り戻せ!←

全6話+セリオス視点ネタを一個を目標に頑張っていこうかなと思います。

しかしクロニカのレオンちゃん呼びが定着しそうな予感…


小ネタ(レオセリ←クロニカなクロニカVSレオン)@


今宵も月明かりが綺麗な夜。
夏も終わりを告げ、肌に感じる風が秋の気配を告げているかの様だ。

「久しぶりだな」

突如、聞こえてきた声音に背筋が凍った。
同時に冷たいものがうなじに伝うのが感じる。

振り返りたくない
だけどこの声音と気配を逃がすわけにはいかない。

「久しぶりと言いたい所だが、俺はお前には会いたくなかったぜ。"クロニカ"」

声音が思わず低くなる。
闇に覆われていた場所に月明かりが照らされ、不敵に薄く笑みを浮かべたクロニカの姿を現す。

「…そう警戒するな、今日はお前に用があって来たんだ。」

「俺に用だと…?」

クロニカの言葉にさらにレオンは眉をひそめる。
だけどクロニカの事だ。

(何か裏がある…絶対に)

そんなレオンの態度にクロニカはニヤリと僅かに口元に笑みを浮かべ

「…ゲームをしないか?」
「ゲーム?」
「あぁ、ゲームだ。俺がアカデミー内に仕掛けたクイズを解いて隠された宝物を見つける、とても簡単なゲームだ」

そう言いながらクロニカの手に一枚の紙切れが姿を現す。

「これに仕掛けられたクイズの場所のヒントが書かれている。それを推理しながらクイズの場所を見つけろ」

レオンは警戒をしながら紙切れを受け取るとフッと笑ってクロニカは背を向ける。

「何がおかしい?」
「お前の頭と力で宝物を見つけれるのかと思ってな…お前の大事な"宝物"をな」

クロニカが強調をした"宝物"の言葉。
宝物の意味は…

「セリに何をした…っ!!」

レオンがクロニカの肩を掴むとクロニカはククッと嘲笑いを含んだ笑みを零し

「さぁ…?俺が何をしたのかは自分の目で確かめる事だな」

クロニカは自分の肩からレオンの手を振り払うと転移魔法を発動させる。

「タイムリミットは今日の夜明けまでだ。せいぜい頑張って大事な宝物であるお姫様を探す事だな、レオンちゃん?」

そう言い残してクロニカの姿が消える。
クロニカの居た場所には月明かりが雲に覆われて再び闇へと姿を変える。

「っ…セリっ!!」

レオンの足は寮ではなくアカデミーへと駆け出す。


遠くで鐘が0時を告げる。

ゲームの開始を告げる様に
静かに重く響く。

夜明けは6時。



ータイムリミットまであと6時間ー




ーゲーム、スタートー



ーーーーーーー

前に書いたレオセリ←クロニカなクロニカVSレオンな続き的なお話

この二人のお姫様争奪戦←バトルをずっと書きたいなーとちまちまとネタやら展開を考えてました

どんだけ長くなるか解りませんが続きます

ええ
続きます
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