造花幻想

陽の沈まない世界、
陽の昇らない世界、

住むとしたら、どちらが良いだろうか。

光に満ちあふれた世界、
（全てが正当がされてるなんて嫌、。）

闇に染まった世界、
（抜け出せない孤独、ひとりぼっち？）

何で悪い所しか思い浮かばないの、
何で良い所だけ思い浮かばないの、

どちらも同じ世界で
どちらも同じ憂いや
どちらも同じ喜びを
どちらも同じように持っているのに、

どうして比べてしまうのかしら、。
違うものを比べたって、駄目でしょう。
答えは出ないのに。

ああ、
どちらも選んだとしても、それは愛しき罪。

悲しみを指でなぞって　愛してると言って

嘘だって良いの　壊れるほどに愛して

ねえ　愛しいのよ　硝子越しのキスじゃ足りない

憂いに口付けを落として　必要だと囁（ささや）いて

言葉なんかじゃ足りない　壊れちゃうんだよ

ねえ　哀しいのよ　あなたはいつも夜のヒト

ああ、

君は　もう居ない


ああ、

君は、籠の中

君の

唇に

キスをしよう