・三年い組でいつも顔色が悪い。
・自ら迷子になろうとふらふら歩いてる。
・学級委員長委員会所属。
・委員会の度に三郎に回収されてる。
・三之助や左門についていくと確実に迷子になれるので、よく一緒に散歩に行くことが多い。
・三年生の髪色カラフルだから主人公もカラフルにしよう!
黒髪で両サイドピンクとか。派手・・・?
・実は三郎から変装を学んでるとか?
孫兵成り代わりとか書きたいな。
――・・・・ふと、何かにひかれるように空を見上げた。
空は雲が疎らに広がっている、よく晴れた青空。
何時までも空を見ている私に焦れたのか、私の半身が袖を引く。
「もう、どうしたの三郎?急に立ち止まって」
「・・すまない雷蔵。なんでもないよ」
私の返事に少し納得のいかない顔をするも、それ以上は聞かなかった。
私の半身は膝丈のスカートを揺らし、前を歩きだした。
「ハチも勘ちゃんも兵助も、もう来てるんだって。あとは僕達だけだよ」
「それは、遅いって怒られそうだな。雷蔵、急ごうか」
雷蔵の手をとって少し急ぎ足で歩き出す。
私達五人は、少し特別な事情があった。
私の名前は三郎。
そして私の半身、双子の姉の名前は雷蔵。
友の名前は、
パンッ、と銃声のようなかわいた音がなった。
ノボリに頬を叩かれたのだ。
じんじんと痛む頬をおさえてノボリを見上げた。
肩で息をして顔を歪めるノボリを見て、ああ限界がきたんだなって、冷静に考えてた。
「わたくしは貴方が羨ましい・・・・っ!」
「・・・・・・」
ボクを叩いた手を食い込むくらいに握りしめ唇を噛んでいるノボリ。
「貴方は期待されない!貴方はプレッシャーがない!貴方は自由だ!」
「・・・うん」
「羨ましい!妬ましいっ!」
「・・・うん」
涙をぽろぽろと流し、ボクを叩いたことへの罪悪感と、その逆の嫉妬や羨望の入り混じった目でボクを見る。
いつかこんな日が来ることはわかってた。
ボクはノボリを妬むつもりもないし、叩いたことを怒るつもりもない。
ただ可哀相なボクの兄を慰めることだけを考えて。
両手を広げ、ノボリへ微笑みかける。
「ノボリ」
「っ!!?」
「おいで、ノボリ」
最後まで言うと同時にボクの腕にノボリが飛び込んできた。
よしよし、と言葉を呟きながらノボリの背中を撫でてやると、痛いくらいに抱きしめてくる。
「ノボリ、だいじょうぶ。ボクがそばにいる」
「っはい」
「ボクはノボリに失望しないし、裏切らない」
「はい」
「だからのノボリ。ボクを頼って」
だいじょうぶ傍にいる。
繰り返しノボリに言い聞かせ、背を撫で続けてやると穏やかな寝息が聞こえはじめた。
近くにあった毛布を手繰りよせノボリにかける。
ノボリの下から抜け出そうとすると、ノボリはボクの服を掴んで離そうとしない。
仕方ないかと抜け出すことを早々に諦めて、一緒に寝ることにした。
次に起きたときはノボリ笑ってるといいな。
今日もボクは怒られた。
ノボリにテストで負けたから。
こういうときはいつも書斎に篭る。
本があると、落ち着くから。
もうボクは期待されないことに慣れた。
正直見てくれないのは寂しい。
でも期待されるのは苦しいことも知ってる。
だからノボリは可哀相だって思えてくる。
ボクの前では必死に良いお兄さんを演じてくれるけど、いつも影で苦しんでる。
どうしたのって聞いても曖昧に笑うだけ。
きっとボクのこと、疎ましいか羨ましいって思ってる。
「っクダリ!!」
ほら来た。