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素直なこころ。 ー後編ー



それでも私は…やっぱり乱馬に会いたい。

素直なこころ。 ー後編ー

「あれ?もしかしてあかねちゃん?」
「!!?」
私がびっくりして顔を上げると、
「やっぱりあかねちゃんだ。髪随分切ったんだね。」
いつの間にか東風先生は私の目の前にきていた。そう言いながら笑う東風先生に、私はどう答えたらいいか分からなかった。
そのまま中へと案内されて、
「ゆっくりしていくといいよ。」
笑顔でお茶まで出されてしまった。
(どうして東風先生私のこと…今の私は髪は長いし、学校に行ってるはずなのよ!?髪は短くなってるし、今こんなところにいたら不自然なはずなのに…先生どうして……)
「…あかねちゃん、もしかして乱馬くんと喧嘩でもした?」
「えっ!?」
「何か悩んでるみたいだし、悲しい顔をしてるよ。」
「……」
(先生には…全てお見通しなのね…。もしかしたら、先生は全部解っているのかもしれない…。私が今乱馬と上手くいってないこと…、私の気持ち…、そして…ひょっとして、私が未来から来たことも……)
「あかねちゃんは多分気付いてないと思うけど…あかねちゃんは乱馬くんが来てから変わったよ。」
「え?変わった…?」
「うん、とってもね。」
「どうゆうことですか…?」
「昔のあかねちゃんは、いつも気を張っていたとゆうか、無理をしていたような感じがしてね。でも乱馬くんに会ってからは、そんな感じはなくなって、素なあかねちゃんって感じがするんだ。」
「!先生…!」
(先生が言ってることは…確かに事実かもしれない…。私無理をしていたの。東風先生に振り向いてほしくて髪を伸ばしたり、女の子らしくしてみたり…かすみお姉ちゃんみたいになろうって頑張って…無理だって分かってたけど諦めきれなくて…素の自分を出せずにいた…そう、乱馬に出会うまでは……)
「あかねちゃんはきっと、乱馬くんといるときが、1番自然体で、幸せなんだよ。喧嘩したり、色々あっても、結局は大切なんだよ、乱馬くんのこと。違う?」
「先生…私……!」
全部先生の言うとおりだった。私はあんなことがあっても、やっぱり乱馬が大切で…
「気付けたなら大丈夫だよ。…あとはあかねちゃんと乱馬くん次第だね。」
(私と乱馬次第……。)
「それじゃ、ちょっと回診に行ってくるからね。」
先生はそう言って、部屋を出て行ってしまった。
(確かに乱馬は、はっきりしないし、素直じゃないし、むかつくとこもいっぱいあるけど…、優しくて、守ってくれて、本当は良い奴だってことも分かってる。私も素直じゃないけど…、喧嘩しちゃうし、嫉妬しちゃうけど…私はそんな乱馬が……)
「好きなの…っ…」
自然と涙が溢れた。
「乱馬に…会いたい…っ…」
私は南蛮ミラ−を握り締め、夢中で祈った。
「会いたいよ…っ……乱馬ぁっ…!!」
次の瞬間、私は再び眩しい光に包まれ、南蛮ミラ−に吸い込まれた。


「…あかねがこのまま見つからなかったら……俺………あかね−!!…っ!!?」
その瞬間、眩しい光と共に、ずっと探していたあかねが現れた。
「あかね…?あかね…!!!」
「乱馬…乱馬ぁ…!!!」
俺は喧嘩していたことも忘れ、無意識であかねを抱き寄せた。あかねも、俺をきつく抱き締めていた。
「あかね…ごめんっ…俺……!」
「乱馬っ…」
「俺っ…はっきりしねぇし、あかねのこと傷付けてばっかりで…最低だけど……あかねのこと…すっ好きだからっ…だからっ…」
「っ…乱馬…!」
(乱馬はちゃんと私のこと……!私も…伝えなきゃ…!)
「私も…好きっ…!…大嫌いなんて言っちゃって…ごめんねっ…」
「あかねっ…!」

私は南蛮ミラ−と今までのことを、乱馬に話した。
「あかね…戻ってきてくれて本当に良かった…」
「うん…私も良かった…」
「また俺に会いたいって思ってくれて…ありがとな。」
「乱馬…!」

これからも色々あるかもしれない…。でも私は、この出来事のおかげで、また再認識した。

好きな人を好きだと想う気持ちを大切にすることを。
それこそが、幸せに繋がるんだということを。


          ーー end? ーー


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素直なこころ。 ー中編ー



気付いたときには、もう遅くて…

素直なこころ。 ー中編ー

またあかねを傷付けてしまった。はっきりしない俺のせいで…。やっとの思いでシャンプ−をまいて、家に着く頃には、もう夕方になってしまっていた。
(せっかくの大切な時間だったのに…俺はなんてことを……あかねに何て言ったらいいんだろ……怒ってるよな……いや、泣いてるかな……)
そっとドアを開けると、玄関にはあかねの靴だけしかなかった。
(みんないねぇのか…?)
みんな用事があるらしく、あかねと2人っきりなんだと気付いた。
(こんなときに喧嘩なんて…俺、最低だな…)
とりあえずあかねに謝るため、あかねの部屋に向かった。あかねの部屋の前に着くと、あかねの反応を見るのがちょっとこわくて、少しためらったが、やっぱりこのままではいけないと思い、深呼吸してからノックした。
(……あれ?返事がねぇ…やっぱ怒ってるからかな……)
それから何度ノックしても、あかねからの返事はなかった。最初は凹んだけど、さすがに不思議に思った俺は、意を決して
「…あかね、入るぞ?」
そう言って、扉を開けた。しかし、そこには
「!?あかね!!?」
誰もいなかった。あかねの鞄はあるから、帰ってきたことは間違いないだろう。家のどっかにいるのか?と思ったが、帰ってきたとき明らかに人の気配はなかったはずだ。自分の部屋にあかねがいないなら、あかねは一体どこに行ったってんだ!!?どっかに出かけたのかもしれないとも考えたが、玄関にあかねの靴があったことを思い出した。
(…じゃああかねは一体どこに!?)
俺は不安でたまらなくなって、思わず叫んでいた。
「あかね−!!!」


私は気付いたら、南蛮ミラ−を片手に、うちの前に立っていた。おそらく、私が乱馬を好きになる前だから…、乱馬と出会う前か、出会ったばかりのとき。私がまだ…東風先生を好きだったとき。
(これからどうしよう……)
どうしようか悩んでいたとき、
「行ってきま−す!」
「ちょっちょっと待てよ、あかね!」
「!?」
当時の私と乱馬が家から出てきた。私は咄嗟に電柱の影に隠れた。
(乱馬がいるってことは…乱馬と出会ったばかりのときってことか…。)
私と乱馬は学校へと走っていった。私も思わず気付かれないように後ろをそっとついていった。
「何よっ変態!」
「おいっ、その呼び方やめろよ!」
(…そっか…、あのときの私と乱馬ってこんなだったんだっけ…。)
今も幼いけど、今よりもっと幼くて、そして何より…
(まだお互い心を開いていない…。)
私は東風先生が好きで、私と乱馬の関係は、本当に親同士が勝手に決めた許婚だった。
(…やっぱり何か…さみしいな……)
そんなことを考えていたら、いつの間にか2人を見失っていた。そして、小乃接骨院の前に辿り着いていた。
(!…東風先生……)
身を隠しながら、接骨院の前を覗くと、そこにはトレ−ニングをしている東風先生がいた。
そのとき、私はすっかり忘れていた。東風先生は名医で、すごい人なんだってことを。

「あれ?もしかしてあかねちゃん?」
「!!?」


       ーー 後編へ続く ーー


素直なこころ。 ー前編ー



すっかり忘れてたんだ。
過去に置き忘れてた気持ちを。
そして今の大切さを。

素直なこころ。 ー前編ー

「何よっ!乱馬の馬鹿!!大っ嫌い!!」
「あっあかね…!!」
ある日の帰り道。
付き合い始めた私たちは、久々に2人で放課後買い物をしていた。いわゆる放課後デ−トってやつだ。久々だったし、付き合い始めだったこともあって、私は正直かなり楽しみだった。…でも、そんな期待は大きく崩れ去ってしまった。
付き合い始めたとはいえ、私たちはあまり前と変わらず、乱馬は相変わらずシャンプ−たちにはっきりしていなかった。だからこの日も、偶然現れたシャンプ−に乱馬ははっきりせず、私はいらついた。そして悲しくなった。せっかくの2人の時間が、楽しみにしていた時間が、乱馬のせいで台無しになってしまった。乱馬の曖昧な態度のせいで…。そして、私の可愛くない態度にも、腹が立った。
私はそんな気持ちを抱えたまま、シャンプ−とイチャついている乱馬を置いて、1人家に帰った。すると、珍しくみんな用事があるとかでいなかった。みんな帰ってくるのは夜遅いみたいだ。
(乱馬の奴はあんなだし…今日は私1人か…。)
そう思いながら、自分の部屋に行こうとしたら…
「あかねちゃあ〜ん!」
「!?おじいさん!!」
私の部屋の前におじいさんが立っていた。
(そういえば、おじいさんがいたの忘れてた…)
「待ってたぞ、あかねちゃん。ちょっと頼みがあってのぉ。」
「頼み?変なことじゃないでしょ〜ねぇ?」
「ひどいっあかねちゃん!ただこれを預かってほしいだけなのに…!」
そう言いながら抱きつこうとしてきたおじいさんを突き飛ばし、私は聞いた。
「預かってほしいものって?」
「これじゃっ!!覚えとるかのぉ?」
「!?そっそれ…南蛮ミラ−じゃない!!」
おじいさんの手には、以前壊れたはずの南蛮ミラ−があった。
「ピンポ−ン!とゆうわけで、あかねちゃん頼んだぞいっ!わしもちょっと用事があるのでなっ」
「ちょっと!おじいさん!!」
そう言って私に南蛮ミラ−を押し付け、おじいさんは行ってしまった。
「もうっ……ってどうして壊れたはずの南蛮ミラ−をおじいさんが……あっ!」
よく見ると、接着剤でくっつけた後があった。
「あの後くっつけて、またおじいさんが持ってたのね…!」
南蛮ミラ−とは、戻りたいと思った過去を思い浮かべながら、鏡に涙をこぼすと、その過去に戻ることができるという不思議な鏡だ。でも以前壊れてしまったので、まさかまた修復しておじいさんが持っていたなんて思いもしなかった。
「はぁ…仕方ないわね。」
私は預かった南蛮ミラ−を持って、部屋に入り、ベッドにダイブした。
「………乱馬の馬鹿…」
さっきの出来事を思い出すと、悲しくて苦しくてたまらなくなる。付き合っているのに、何で私たちは付き合う前と変わらないんだろうと、切なくなる。
「乱馬は…私のこと…本当に好きなのかな……」
ずっと抱えていた不安を改めて口に出すと、余計に悲しくなった。
「っ……」
終いには涙がこぼれて、とまらなくなった。
(いつから私はこんなに弱くなってしまったのだろう?)
「っ…昔はこんなんじゃなかったのにな…っ」
そう、昔は男に興味なんかなくて、もっと強かったはずだ。まぁあの頃はあの頃で、叶わない恋に苦しんでいたけど…。でも、こんな弱くて、好きな人のことばっかり考えて、嫉妬して、涙を流すような自分じゃなかった…。
(私…いつからこんなに乱馬のこと……)
気付いたら、こんなに好きな気持ちは膨らんで、親同士が勝手に決めた許婚のはずだったのに、いつの間にかそれを受け入れるようになり、こんなにも乱馬は私にとって大切な人になっていた。
(……それなのに、どうして……上手くいかないんだろう…っ)
昔の…まだ乱馬を好きになる前の私なら、今こんなに悩むことはなかったのかもしれない。こんな気持ちにはならなかったのかもれない。
「…こんな気持ち知らなかった私に…戻れたらいいのに…っ…」
そう呟いた次の瞬間、
「っ!!?」
私は眩しい光に包まれ、そのまま持っていた南蛮ミラ−に吸い込まれてしまった。
(私っ…まさか……!!)
そう気付いたときにはもう手遅れで、私は過去にタイムスリップしてしまっていた。

そう、まだ私が乱馬のことを好きになる前の…あの時代に…−


       ーー 中編へ続く ーー


helpless night



たまに、無性に、さみしくなるときがある。
そんなときは……

helpless night

夢を見た。
お母さんと手をつなぎながら、幼い私は笑っていた。お母さんとの思い出は、幼少のときに途切れてしまったはずなのに、夢の中の私はだんだん成長して、今の自分になって、そうなった瞬間、お母さんとつないでたいたはずの手が急に軽くなり、隣を見たらお母さんはもういなくて。有り得ないってわかってるのに、すごい悲しくなって。まだかすかにぬくもりの残る自分の手を握り締めながら、私は塞ぎ込む。
そこで目が覚めた。目覚めた瞬間、何かわからないけど、無性にさみしい気持ちでいっぱいだった。独りでいると切ない、誰かに甘えたい、そんな気分だった。パジャマは汗で濡れていて、夢を見たせいで自然に零れたのであろう涙で、枕も少し湿っていた。枕元の時計を見ると、3時半。変な時間に起きてしまった。このままでは寝られない、そう思って、道場に行くことにした。
下に降りると、道場から何故か明かりがもれていた。
(何で…?誰か起きてるの?)
不思議に思いつつ、道場の扉を少し開けると、
「!」
(乱馬…!!)
乱馬が何をするでもなく、ぼーっと座っていた。
ガラッ
「!?あかね…!いきなりびっくりすんじゃね−か!……ってどうかしたか?」
突然扉を開けた私に、当然乱馬は驚いていた。そして私の異変に気付いたようで、乱馬の声が急に優しくなったのが分かった。
「………っ…」
(…やばい、泣きそうっ…)
私は思わず、涙が零れそうになった。乱馬は、黙り込む私に、近付いてきた。
「あかね…?お前も寝れねぇのか?」
「…っ…乱馬…!」
私は我慢の限界で、乱馬に思わず抱き付いて泣いてしまった。
「おっおい!どっどっどうしたんだよ!?」
乱馬は動揺しながらも、私をぎゅっと抱き締めてくれて。今の私にはそんな動作が、安心するには十分過ぎるものだった。
「乱馬っ……ごめん、いきなり。」
「いやっ構わねぇけどっ……ホントどうしたんだよ…?」
「っ…お母さんの夢…見たの…。」
「!そうだったのか…。」
乱馬は無理に追究しようとはせず、黙って抱き締めてくれていた。それが余計に安心からくる涙を誘う。
「あのね…、」
ゆっくり夢の内容を話すと、乱馬は相槌を打ちながら聞いてくれた。
「大丈夫だよ、あかね。さみしさが消えるまでこうしててやるから。な?」
乱馬はすごく優しくて、ホントは優しい奴だってわかってるけど、今はすごく分かる。
「乱馬……ありがとう…」
しばらくそうしているうちに、私は安心し、もうさみしさは消えていて、大丈夫だって気持ちになれた。
「乱馬、もう大丈夫。本当にありがとう。」
「おう。そろそろ寝ねぇとな。」
「うん、おやすみ。」
安心したら、急に眠気が襲ってきた。もう寝れないなんて思わなかった。
まだ残っている乱馬のあたたかいぬくもりを感じながら、私は眠りについた。
(今度は、あなたとの幸せな夢が見れますように。)
そう願いながら…−


           -- end --


★らんまグッズ☆



いきなりですが、お気に入りのらんまグッズをご紹介します

携帯についてるキュ−ジョンのストラップとボ−ルペンと愛用中のキ−カバ−です(´ω`)



他にもスペ−スがなくて飾れないタペストリ−とかいっぱいあるんですが、まず身近なものってことで紹介しちゃいました笑
改めてらんま大好きだなって実感します
あっもちろん、る−みっく作品はどれも大好きですよ(´∀`) うる星もめぞんも犬夜叉もRINNEも♪ 1ポンドや人魚も☆ 短編とかも全部、高橋留美子先生の作品は大好きです

…って、またまた長く語ってしまいました(^^; またこうやってる−みっく作品について語っていきたいと思います♪

では、また更新していきますので、応援よろしくお願いいたします(^^) **


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