これを観終わってからは、いつも通りの生活に戻る。残念ながらオーガニックへの羨望のみで、実際の変化はない。
こういった啓発ドキュメンタリーは、どうしても意識に終わってしまい直ぐ行動とはいかない。
妥協しながら市販された食品を使う。

言い訳になるが、現在の食文化で全てのオーガニック化は可能だろうか。
実行する情熱があればなによりだが、人間の生活に密着し様々に依存しきった「食」において、ひとりの情熱だけではやっていけないようにも思う。
もはや、個人の領域では処理できない。これの強行は反社会的にもなりかねない。

収穫・加工された食品は、包装された後、遠地から輸送され不自然に陳列されている。それはまるで無機質のようだ。(もちろん全てとは言わない)
さらに、食品偽装まである始末でもうなにを口にしているか確証がもてない。
もともとひとつであったろう食と自然が、分離している現状で全てのオーガニック化は不可能であると思う。

しかし、このままの敗北主義で、一を識りて二を知らずのままで終わってしまうのもいけない。
このままでは、なにか情けないような気がする。
このドキュメンタリーで提起される問題は、これからは特に考えなくてはならないテーマだろう。
そして、オーガニック化のモデルとしても最適だ。
しかし、フランスは日本からすると遠すぎる。これでは一過性の流行に終わってしまう。
なにか、日本の土壌に適したオーガニック化というものを、なんとかこれを専門にしている人には探求してもらいたい。



話題:ドキュメンタリー