最近哀しかったのは、スナオクワハラさんが閉店していたことと、vivienneのシンガーデンが廃盤していたこと、けんこーです。
スナオクワハラさんのお洋服を見るの、好きだったのに……(買えよ)。
シンガーデンは暫く使わない内に消えて居りました。
プドワールは重くて好まないのですが、香水なんて瓶ありき!な質故、vivienne以外を考えて居ない手前は大ダメィジです。
アリスのどちらかは割りと好きだったのですが……どっちだろうか……。
そもそもアリスこそ廃盤に成っていそうだ……。
閑話休題(ソレハサテオキ)。
追記は映画感想です。
引き籠りの友として、DVDを借りていましたので。
ネタバレして居りますので、ネタバレNGな方と個人的なアレコレがお嫌いな方はご注意くださいませ。
ではでは!
話題:映画感想
1枚目は「ドント・ディスターブ!」。
フランス映画です。
コミカルな粗筋・ジャケ写、コミカルどころか凄いセンスの邦題に惹かれて選んでみました。
ストーリィはこんな感じ。
*
子作りに励む丑三つ時、突然現れた珍客は、主人公(おっさん)の親友(おっさん)。
2人は美術学校時代の友人であり、当時主人公は絵、親友は詩に打ち込んでいた。
「2人で何かやろうぜ!」と、青春時代に誓ったモノの、自分の才能を信じられずに2人での旅立ちをドタキャンした主人公。
親友は一人で旅立ち冒険家に、主人公は結婚しマイホームを構える平穏な日々……。
そんな道を違えた2人が再会し、物語は始まります。
親友と共にヒッピー?の集うパーティに參加した主人公、余りにボーダレスな人々に囲まれ嘗ての血が騒いだのか、酔った勢いでポルノ映画を作ることに。
酔った勢いでの提案は「ストレートな男2人のゲイポルノって前衛的!」。
そんな酔った勢いのまま、親友と主人公はベッドインすることと成り……。
*
―――うん、最高に馬鹿らしいですね(誉め言葉)。
完全にお馬鹿コメディだと思っても仕方無い酷さです。
しかしこちら、全くドタバタコメディでは有りません。
大半は淡々と、只菅に下ネタが続きます。
そして最後まで観ると……何とも云えない、ほろ苦映画でした。
2人ともストレートでありながら、どこかあやふやな雰囲氣を醸し出し(それは親友の眼差しだったり主人公のカミングアウトだったりするのですが)、
しかし「芸術家(或いはマイノリティ)」を氣取っても、2人とも保守的な殻を破れない性質だったり……。
結果お互いがお互い
「お前が怖じ氣づいたなら兎も角、違うなら俺はヤルからな!本氣だからな!」
と、威嚇しつつの探り探り。
しかし2人して頑固(と、云うか2人して『マイノリティな自分』を諦められないのかもしれませんが)な為、主人公の夫婦問題にまで発展しているのに一切引かずに物語は進みます。
いざ当日、ホテルでカメラを回しつつあれやこれやと必死に画策する2人。
氣合いでディープキスをしてみたり、AVを観て氣を高めたり、互いのパンツの中を取り敢え不覗いてみたり……。
結果、全てに於いて萎えていた訳ですが←
何をしても氣は乗らず、親友に強姦紛いの組み敷かれ方をした主人公はマジ切れし、しかし
「俺が突っ込む!」
「いや、俺が突っ込む!」
と、子供のような意地の張り合いは引かず、そのくせ、ルームサービスでご飯を食べるときには心底楽しそうな2人に戻る……。
そんな子供仕味た2人のやり取りは、地味ながらも笑えました。
結局2人は何も出來ず、それどころか一泊を共にすることもありません。
「俺は帰るよ。夫婦問題の修復を急がないと……」
と、やおらに立ち上がる主人公と、それに賛同する親友。
「また明日」と手を振る主人公に
「出來ない約束をするんじゃない」
と微笑む親友。
2人とも昔と変わらぬ「愛してるよ」を(お互いに)持ちながら、決定的に歩む道が違うことを知る…それは何とも切ないことです。
距離や時間の隔たりは一見霧散するような情で結ばれていても、離れていた距離や時間が築いたモノは確実にそこにあります故。
一人ホテルに残った親友は、撮ったばかりのぐだぐだな2人の映像を眺めて小さく笑います。
主人公は深夜に一人、妻の待つ自宅へと車を走らせます。
うーん、ほろ苦い。
下ネタばかりの映画ではありますが、フランス映画だからか逐一画面が美しいのも印象的でした。
主人公の家に映える光や緑なんて、雑誌のグラビア以上に美しい。
あと奥さんの生尻も大変美しい←
90分程度の作品ですが、イイ意味で長く感じました。
ストーリィも演出も無理なく進む、スッキリとした映画です(中身はアレですが)。
じわじわくるビターさがあるので、そう云った感覚が好きな方は是非。
おしまい!
(因みに邦題は「♂オレたち最強のバディ♂」とかでした。開き直り過ぎ)