「それじゃっ仲良くしてあげてねー」
語尾にハートをつけてカカシ先生は去っていた。
「(...寝よう)」
なんの因果か後ろの睡眠場所に適している、と見える場所に当たった私はスィートタイムに入ることにする
見た目は真面目風だが所詮見た目は見た目だ
それで総てが分かるではない
憂鬱
そんな2文字が朝―厳密に言えば07:05―起きた時から私の脳内を支配していた
「つーーか有り得ないだろおぉっッ!」
静寂な朝の空気に十代特有の高い声が響いた
洗顔をし、これからの為に初めて買った男性用ハードワックスのフィルムを乱暴に剥がす。
どろり、とした乳白色のそれを、ずっと長かった藍色の髪―襟足を少し伸ばして切ってしまったにべちゃりとつけて整える
空気を一気に吸い込み胸を一気に巻いた
糊が残るワイシャツに手を通し、黒紫色のブレザーを羽織った
黒縁眼鏡
(伊達)をかけて、鏡を覗き込んだら、真面目な 男子 高校生がこちらを見つめてきた
(.......)
「はーい、俺が君の担任のはたけカカシでーす。ヨロシクネー」
「....はぁ、よろしくお願いしますホワイトマスク先生」
「...え?」
ホワイトマスクもとい白髪眼帯マスク先生―カカシはぽかん、とした表情を
(いや元々か?)浮かべた。
「改めまして、木葉校へようこそ!じゃあ教室に行こうか」
「....はい、」
(憂鬱→絶望へのカウントダウン開始、)