欲情少年

白い骨


大きなコンクリートの

箱の中から出てきた

白いカタマリ


手の中で握れば

パラパラと音をたてて

崩れて、逝く


サラサラと鳴る

白い粉を手にとって

それを口の中に、


それを口の中に入れて

ゆっくりと

飲み込んでいく


嗚呼

愛しい君


白に変わった

愛しい白骨の人よ





白い骨

抱きしめてください


離してください


生かしてください


殺してください


壊してください


直してください


笑わせてください


泣かせてください


僕に自由を


与えてください

飾りのない

言葉だけで

貴方は愛を

語ってみせて



綺麗事なんて

嫌いだと

言ってる貴方は

嘘つきね



この世界にある

言葉なんて

全部飾りつけた

綺麗な事じゃない



綺麗事が

嫌いなら

貴方は何も

喋れない



飾りつけた

綺麗事ばかり

好んでいるのは

貴方でしょ

ただ居る

ここに居る



僕の存在に

気づいてほしくて



手を伸ばす

君の元へと



届かないなんて

言わないで



瞳そらすなら

僕のことを



否定するのと

同じでしょ



笑顔なんて

飾りたてた



つくりものは

欲しくない



何かくれるって

言うならば



君の全てを

くれなくちゃ



本当の君が

欲しいから

生まれたと

言われない


造られたと

言われます



殺されたと

言われない


壊されたと

言われます



だって僕は

人形だから