がりがりと削られていく意欲。
膨れ上がる反骨精神。反比例。
削られていくのは意欲だけではなく自信すらも、自身すらもで。
自分の作品に足りないものを見付けてしまったあの子は、描けない描けないと泣き喚く。
絵が描けない自分に存在する意味は無い。
そんな強迫観念に抱かれながら、あの子は今日も筆を握れない。
貼り付けた仮面の下には、何を隠しているのだろう。(知っているけれど)
あの子に足りないのは、鬱と狂気だ。
似てる呪文だ。
確かに、確かに似ている。
幼馴染からコール。
小中高とつるんでいた同級生が、月末にライヴを行うそうだ。
まだ自分がボイトレをしていた頃、偶然同じ音楽サロンで再会した彼女。
高校時代にはヒップホップ一筋だったのに、パンクバンドを組んだのだと聞いた。
あれから、何年だろう。
まだ、活動していたのか。凄いなって思う。
彼女のバンドのライヴ、自分のことみたいに嬉しい。
でも、苦しい。
自分は音楽から遠退いてしまった。
でも、歌ってみたい。もっと上手くなりたい。
そんな欲求ばかりが膨らんでいく。
音楽も、イラストも、文章も、みんなみんな中途半端。
人格解離を起こすから、やりたい時に出来ないことが多々。
解離した子たちの得意分野もバラバラ。
あー、なんでこんなに中途半端なんだろう。
苦しいね。
サングリアとエビリファイでカクテルを作ってみても、心拍数と呼吸が少しだけ上がっただけで。
浮き沈みする意識が何だか気持ち悪くて、結局ベッドから抜け出して音楽を聴いてる。
エとセとラ
まだ冬ではないけれど、聴いてると夜の散歩に行きたくなる。
迷子に、なりたくなる。
或いは、ココロってやつはもう迷子だから、身体も伴わせたいのかな。
久し振りに、音楽に触れたいと思ってしまった。作り手として。
歌うのは下手だし、素人だし、打ち込みも下手だから歌唱ソフトに歌ってもらうのも諦めた筈だったのに。
なんでだろ。
目頭が痛い。飲み過ぎ。
朝になるまでに、眠れればいいな。