prof:bkm:
30代/二次元/メンタル/お洒落
教師にだって好き嫌いはある
19:58 2014/11/2
話題:黒い感情

子どもの頃、学校の先生は神様みたいなひとだと思っていた。「友達を100人作りなさい」「人のいいところを見付けなさい」「人が嫌がることはしてはいけないよ」、口癖のように言うから。きっと先生はクラスのみんなの事を心の底から大好きで、こわい敵から守ってくれるスーパーマンみたいな大人なんだって。そう思ってた。小学校2年生まではね。

3年生の頃に担任だった男の先生は、クラスのみんなを一軍と二軍に分ける人だった。一軍に入れるのは成績が良い子、運動神経が良い子、お父さんお母さんに権力がある子。二軍は落ちこぼれの集まり。一軍だと教室の前の方に机を並べてもらえる。二軍は後ろの小さな黒板の端に寄せられて、教室内の前と後ろでくっきりラインが引かれていた。

わたしは算数以外の成績は良くて体育も得意だったから、最初は一軍に入れてもらうことができた。だけど病気がちで学校を休むことに加えて母子家庭でもあったから、先生の機嫌がわるいとすぐ机を後ろに追いやられる。生徒が長く学校を欠席すると、事情はよくわからないけど担任の先生の評価がまずいことになるらしい。不登校を疑われるってことかな?一週間ぶりに教室へ入ると、お前みたいに弱い奴は運動会の足を引っ張るからいらん、お前みたいな片親の子どもは先生達の中でも嫌われとるんぞ、と机や体を蹴る。

そこから「許して」もらうためには、先生に謝るだけでは駄目でね。たとえば授業中に先生を下敷きであおいだり、マッサージをしたり、膝の上に跨らないと一軍には戻れなかったの。とても悲しくて馬鹿な思い出。でも、わたしだけじゃなく、他の女の子もそうやって先生の機嫌を何とかとろうとしていた。先生が褒めてくれる色付きのリップクリームを塗ったり、サンリオのハンドクリームで手をすべすべにしておいたり……。親には言えなかった。子どもながらに恥ずかしさや申し訳なさを感じていたから。母親がこの事を知ったら悲しむだろうと分かっていたから、学校が楽しいフリをしていた事もある。(最終的にバレたけどね……)

先生だって人間だから、好きな生徒と嫌いな生徒はある。わたしに好きな先生とそうじゃない先生がいたように。先生だって人間だから、気分の良い時も悪い時もある。でも、せめて表向きには平等にするのが教師だと思う。あの時のあの先生の名前をわたしや当時のクラスメイトは忘れていない。小学校を卒業して何年か経った時、やっと色んな事がPTAにバレて処分がくだったらしいと聞いた時はみんなでやった!と大笑いした。もう自分たちのような目にあわない子が出ないことが嬉しかった。ほんの少し、ざまあみろ、とも思った。

こちらからもコメントできます



-エムブロ-