相棒

話題:愚痴・ボヤキ

私の日々の楽しみの一つが、午後にやってる相棒の再放送を録画して観賞することなんだけど、今日の再放送の話はちょうど今学校で習っていることとリンクしていたので吐きたくなった。
常識的なことかもしれないので恥ずかしいけれど熱く語る。私は無知で浅学なので間違いがあったら指摘していただきたく思う。



今回の被害者、といいますかお亡くなりになった柴田さんという男性は、右京さん曰く「社会に殺された」のだということだった。就職に難儀して転々と派遣先を放浪した挙句、婚約者も職も名義も住所も何もかも失い、福祉からも見捨てられ、それでもなりふり構わず誰かに縋ることはできずに自殺してしまった。雑にまとめたらこんな感じだろうか。

そもそも福祉というものは、世界恐慌の反省とWW3を防ぐために、戦後の経済成長と完全雇用などによってケインズ主義が可能となって生まれたものだ。今回のドラマであったように、生活保護の審査を厳しくするようになったのは、このケインズ主義の前提条件、つまり経済成長と完全雇用が崩壊してきたからだ。これに至った理由としては、みんな大好きグローバリゼーションによって民間企業間の競争が激化し、正規雇用や安定した収入を得ることが不可能になったこと。一人親が増えたこととか、独立しないつまり結婚しない子供が増えて、一般的であった世帯主義が崩壊してくるなどの結果、社会保障ニーズがあんまりにも多様化してきたこと。あと、ww2中に疎開とかでの平等化が崩れて階層化が進んでいることなどなどが挙げられる。

こういう事態から生まれたのが新自由主義路線であって、規制緩和とか小さな政府を目指すことで民間市場競争の促進をおこない、経済成長しましょう!ということだ。つまり自分でなんとかしろ努力しろ国家を頼るなということ。失業は自分のせいだから自分でなんとかしてねということだ。でも本当に全部が全部自分のせいなのかどうか・・・・どうだろう・・・・。
例えば震災後はやった「絆」とか、「自助共助公助」とかいう言葉は、その精神をよく表している。

でも、新自由主義による経済成長は本当に可能なのかは疑問視されていて、あまりある成長力が消費を上回っている現状では、物は売れない。同じスーツやネクタイはいくつも要らないのだ。
ならばどうしたらいいのかというと、人口が減れば消費してくれる人間がいなくなりどうしようもないので、少子高齢化対策。新しいものを作ってどんどん売る、成長産業の創出、そして消費のあるところに物を売ることつまり成長市場への輸出。この三つが考えられるけれど、どれも長年言われてきたことだし実現は難しい。今できることはやっぱり、金を持っている層が、つまり激増中の高齢者がどんどん消費を増やすこと。
・・・そのことが分かっているからこその高齢者優遇、中年の冷遇があるのかもしれないが。

逆説的だけれども、福祉社会は今こそ必要なんじゃないかと個人的に思う。失業者が増えているのは、新卒採用が芳しくなく就職難であるのは、本当に努力が足りなかったからなのか?階層化がもっと進んで、学力差が更に開いたとき同じことが言えるのか。そうして失業者がたくさん出て社会が不安定になって経済も・・・となったとき、どうなるか。



知れば知るほど考えてみれば考えてみるほどに嫌になってきた。
何も知らない無知のままのほうがいいかもしれない。でもそれじゃあ悔しいので私はもっと色々なことが知りたい。

そうだったのか!現代史いい加減買おうかしら・・・


06/24 20:52
[日常]
(0)





・・・・


-エムブロ-