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15

ハルと確かに目があったが、何事もないまま授業が始まった。
結局、弁当は残りを食べ切れなかった。雨足は強くなっている。
窓を見ていた私の視界の角で何かがチカチカ。机の奥にある携帯が光っている。

『昼休み何があったの?』

そういうのには敏感というか時折女を軽蔑するかのような目になるハルからそんなメール。

『カラオケの帰り見られてたのかも。私だったか聞かれた。』

『あー面倒だね。今度、家来たら?』

え。思わずハルが座る方を見ると前をぼーっと見つめるいつもと変わらない彼がいた。

『うん。行く。』

ハルにはきっとあまりに簡単なことなんだ。

14


今日は雨。

梅雨入りをニュースが伝えた2日後のお昼、遠足以来すっかり仲良くなった4人でお弁当を食べていた。
クラス全体にはまだ少し緊張感が残るもののだいぶ和やかになってきた。窓の外の紫陽花は雨のおかげか生き生きみえる。

「小浦さん」

お弁当を食べている仲間とは違う声が後ろから私を呼ぶ。クラスを仕切っている女子だ。瀬野....なんだったっけ。

「ん?呼んだ?」

箸を置き振り向くと、ニヤニヤしながら私を眺めるその女がいた。
そして後ろに構える女子が2人。

「あのさー、小浦さんって葉川くんと付き合ってんの?」

「付き合ってないよ。なんで?」

「えーこの前、葉川くんと一緒にいたの小浦さんでしょ?」

疑問系の会話。この前というのは多分、猫のいる公園に寄った日のことなのだろう。
お弁当を食べていた3人はキョトン。
その女を含めた3人はニヤついている。

「見間違いじゃない?私じゃないよ」

真っ直ぐ見つめ言い切る。雨音だけがやけに教室に響いていて、湿気のせいかこの空気のせいか手が湿る。

「あ、え、そうなの?なんだ。ごめんね」

その女が言い終えたとき、体育館でお昼を過ごしていた男子達が帰ってきた。
教室にいたみんながそちらに注目。いっせいに視線を浴びた男子達はぎょっとしながらもそれぞれ用事のある方へ散らばった。

いつもの日常。


小説というか今書いてる物語

名前以外はほぼ実話 笑

会話までは覚えてないから継ぎ足し継ぎ足し

けど流れとかはほとんどそのままかなー

美容師さんってことも



ハルとはsexしてないか

そこはちょっと盛ろうかな 笑

13

「すいません。初めてで」

嘘はついてない。
今この状況で考えられることはただ一つ。
そのことから生まれる彼の疑問に先回りで答えた。私は間違いなく処女だ。

「分かった。待つよ」

そういうと後ろからまた抱きしめられ、谷口さんは寝てしまった。

12

谷口さんこと、美容師のお兄さんからまたお誘いがあった。
約束してた家に伺うという話。迎えにきてもらって(まあ、彼は車持ちじゃないのでチャリだけど)お邪魔して1時間。
品のないバンドの品のないライブDVDを見ている。率直に言えば気持ち悪い。
そんな言葉も出してくれたジュースと一緒に飲み込み、小さい順に並べられたリモコンを気にしつつもソファに座っている。

生まれて初めて一人暮らしの男の人の部屋。特に興味を持てるものもなくてこんなもんかと思った。

「おいで」

ベットに腰掛けている谷口さんが自分の隣を叩く。

「なんですか?」

愚問だ。駆け引きをしているつもりなんかさらさらないけど、どんな台詞が返されるかワクワクするくらい許して欲しい。
隣に腰掛けると抱きしめられた。

「付き合おうか」

つまらない男。

「はい。よろしくお願いします」

ベットに倒され、触れるだけのキス。自分に酔ってるみたいな谷口さんの表情は、品のないバンドの品のない曲と似ている。
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