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魔物を狩る者5「新たなナイトアーマー」続き(2)

「じゃあちょっと始める前に仲間を呼ばせてもらうよ?三体一は流石に辛いからさ―?」

「させないっ!」

突撃した。

「ハッ!正面から来るなんて・・・馬鹿の一つ覚えか!?」

「流石に一人では無謀だが・・・人数がいればどうだ?」

ニヤリッ。

微かに笑う。

(アイツ、何を笑って・・・・・?)

「俺の兵装を忘れたか・・?」

「クソッ!!」

雷鳴の兵装に気づいたがどちらにしろ遅い。

ズドンッ!

「ガハッ!?」

アークの攻撃が決まり・・・。

「私を無視すんなあああ!!!」

「クソガッ!!!」

ドッ!!

鋭い一突きが、相手を貫く・・。

それを見ながらアークは一言言った。

「良く喋る奴は早死をする」

ズッ・・・。

シャルロットが刀を抜き、違和感があった。

「・・・・・ククク、気づいたみたいだね?ああ、そうさ、コイツは本体じゃあない」

「え!?」

「やはり、か」 

驚くセレナに対し、アークはどうやら薄々感づいていたみたいだった。

「でも、まあ、この有様じゃあ戦闘は不可能だし・・・退散するよ」

ボッ!と体から黒い炎が出現し・・体を覆ってさらに燃えていく。

後で調べられないようにするためだろうと思われる。

「目の前の敵は去ったが、油断はするな・・・」

「はい、・・・姉さん、ガーディアンさんの所へ行きましょう!?」

「ええ、そうね!!」

だが、アークは静止する。

「いや、加勢はダメだ」

「なんでよ!!?」

「疲れきった状態で加勢に行けば逆に足手まといになるだけだ」

もっともな意見を言われる。

「でも、だからって!」

「姉さん、アークさんの言うとおりかも」

「だからって!」

声を荒げたシャルロット。

魔物を狩る者5「新たなナイトアーマー」続き

「・・・・・なるほど、簡単なことだったな?」

(・・・バレた)

「雪が教えてくれるかメンドーだ、面白いものを見せよう」

敵は四方へ何かを投げた。

「発動!」

ブウゥゥン!!

黒い壁が突如現れ、四人を覆っていった。

「さてと、脱出不可能の結界だぞ?抜け出すには俺を倒す以外はない」

「クッ・・!」

「姉さん!」

「大丈夫、セレナは私が守るから!!」

ニヤリと不気味に笑った相手はこういった。

「安心しろ、仲良く消してやるから」

(攻撃をするとしても前方からでは確実に防がれるし、動きまわったとしてもこっちの体力が持たない・・・だったら、やることは一つ!!)

まっすぐ走り、刀を振り下ろす。

「ハァ、呆れたな?無駄だと解ってなお、正面から攻撃をするか?」 

「ダアアアアアアアッ!!!」

ギンッ! ギンッ! ギィン! 

連続攻撃に集中。

「面白くないぞ、人間?」

相手の言葉を無視しながら攻撃を止めない。

「・・・・・ハァ」

相手が呆れて溜息を漏らした・・。

「無様に終わらないようにしてやろ―」

最後まで言いかけた瞬間だった、何かが敵の左胸を貫通した。

「ッ!?」

驚いたのは敵だけではなく、シャルロットもだった、二人の視線は後ろへと向いた。

「貴様ッ!」

「悪いが・・・・・コッチは、怪我人なんでな?早々に終わらせる!!」 

攻撃したのは意識を取り戻したアークだった。

「意識がなければ楽に死ねたものを・・・まあ、良い」

「俺は簡単には死なねぇさ・・・!」

剣を抜き、構えた。

「私も、戦います!!」

アークを見て、セレナも戦うといった。

魔物を狩る者5「新たなナイトアーマー」

「・・・・・人間ってのは面倒だね?大切な存在のためには己を犠牲にして護る」

「黙れ、それは人として当然のことだ」

「人間ならね・・じゃあ始めようか?楽しい楽しい殺し合いをさ!?」

九本の尾を左右から振った。

ドォォォン!!!

「姉さん、加勢に行かなくて大丈夫なの?!」

「・・・悔しいけど私じゃあ足手まといなのよ、だから・・・今はアイツを信じよう!」

「う、うん!!」

三人は休みなく走る。

「ふぅ、ここまでくれば・・・良いかな?」

「そう、だね・・・」

息を整えつつ少し身を隠す。

「セレナ、アークさんの容体は?」

「うん、今はまだ大丈夫」

「そうか、残念だな」

知らない声が聞こえその方向を二人は向いた。

「おっと、失礼・・・ソイツを渡せば命だけは助けよう」

「アンタ、誰?さっきの奴の仲間?」

「ああ、だが、俺は好戦的ではない・・・戦闘もそんなに得意でもないからな」

警戒する二人。

「警戒をするということは、渡さないと受け取って良いのかな?」

察して言う。

シャルロットは柄に手を伸ばし、素早く抜いて斬りかかる。

「・・・・・」

「もらったあああああ!!!」

ギィン!

「なっ!?」

相手に刀を 振り下ろすも見えない壁に阻まれた。

「俺は戦闘は得意ではないと言っただろ?・・・俺が得意なのは守りさ」

「こんなモノォォォオオオオオオ!!!!!」

力を込めて切ろうとするが見えない壁は斬れない。

「やれやれ・・・その様子だと魔装使いであってもまだまだヒヨッコということか・・・?」

「ふざけるなああああああ!!!!!」

ザンッ!!

「やはり、一枚では長くは持たんか?」

「一枚では?」

一枚という言葉にセレナが反応した。 

「喰らえええええ!!!」

「ダブル」

ギィン!

「ハァアアアアアア!!!」

もう一度同じことを試すが、さっきと同じようには斬れない。

「ぐっ!?」

「姉さん、相手の横から攻撃をして!」

「なんで!?」

「早く!!」

シャルロットは素早く相手の横へ移動後に相手に刃を振り下ろす。

「・・・」

ガッ!

相手は腕で防御した。

「腕で・・・防御した・・・?」

「姉さん、相手の正面以外からの攻撃を!!」

「わかった!!!」

(気づかれた・・・?だが、どうやって?)

不思議そうにするもシャルロットの方へ正面を向けようと動く。

(やっぱりだ、あの敵は正面の攻撃以外は防げない!!)

魔物を狩る者4「力の解放」続き(5)

「・・・もう、朝か」

アークとシャルロットとセレナはまだ寝ていた。

ガーディアンは小屋を出た。

「・・・・・何か用か?」

「あ、気づいちゃった?」

「殺気を向けられたら誰でも気づく」

「そっか、じゃあ・・・」

ギィン!

「消えてよ!!」

「悪いが無理だ!」

いきなりの攻撃を防御した、ガーディアンは剣を鞘から完全に抜く。

「聞きたいことがあるんだけどさ、この小屋には君以外に誰かいるの?」 

「どういう意味だ?」

「簡単なことさ、俺は・・・皆殺しにした村人を守った奴等を探してるからさ」

笑顔で楽しそうに言った。

「なに!?」

「命の火が一瞬で消えるって、最高に気分が良いと思わない?」

「貴様・・・」

「命乞いの瞬間は少し火が弱くなるけど、安心した時を狩った時は凄く良いと思わないかな?」

にこにこしながら喋る者は本当に楽しんでいた。

「君もそうは思わないか?」

「・・・俺は」

「んー?」

「俺は貴様を斬る!!」

「良い殺気だね・・・これなら本気で開放しても大丈夫そうだ」

「消えろ!!」

ガーディアンは一瞬で相手の視界から姿を消し、相手の足元から切り上げる。

「おっと!」

ギィン!

「逃がさん!」

その場で剣を振る氷の刃が飛ぶ。

「おっと!」

剣でその氷を受け止めた。

「受けたな?」

「だったら――なっ!?」

剣と片手が凍った。

「へぇ・・?」

「トドメだ!!!」

「食い尽くせ!!!」

カッ!

「なにっ!?」

敵の剣が光を発し、敵の全身を光らせその姿を変貌させた。

「貴様は・・・一体!?」

「クククッ、悪いが先に荷物を排除してやるよ!!?」

化物とかしたソイツは尾で小屋を上から叩き潰す。

「さてと、これで荷物は・・・・・ん?」

「目が覚めて敵がいて準備してたらなんなのよ!!」

「へぇ、俺の攻撃を受け止めれるんだ?」

「シャルロット、セレナとアークを連れて此処から離れろ!!」

「なんでよ!?」

「コイツは普通じゃないからだ!」

「だったら尚更二人で!」

「君等を死なせる訳にはいかない!!」

「なんでよ!?」

「良いから逃げろ!!」

「・・・・・ハァ、俺を無視すんじゃねえええよ!!!!!」

シャルロットが上から叩き降ろされ防いでいた尾を持ち上げ横薙ぎに今度は振った。

「くそっ!!」

ガーディアンはシャルロットと尾の間に入り、防御。

「くっ!?」

「ガーディアン!?」

「意外と力があるんだね?」

「じゃあ・・・ソレが後八本あったらどうする?」

「嘘でしょ!?」

シャルロットの目の前に居るのは九本の尾を持つ化け物の姿だった。

「させるかあああああ!!!」

ガーディアンはナイトアーマーを召喚。

「コレがオリジナルか」

「遠くへ逃げるんだ!!良いな!?」

「わ、わかったわ!」

シャルロットとセレナはアークを連れて移動を開始。

「・・・何故攻撃をしてこなかった?」

「ただの気まぐれさ」

笑顔で言い終えると直ぐに尾でガーディアンのナイトアーマーへ攻撃。

「俺は、倒れるわけには行かないんだあああああ!!!」

次回
第5話『新たなナイトアーマー』へ続く。

魔物を狩る者4「力の解放」続き(4)

「・・・・・」

横になっているアークの看病をしながら考え込むガーディアンにシャルロットが近づく。

「ねぇ?その人の怪我だけど、どうだった?」

「・・・ああ、無茶をしないなら数日で治るさ」

「そっか、ガーディアンって四騎士のアークと知り合いなの?」

「ああ、・・・友人だ」 

「そっか」

「セレナは?」

「セレナなら夕飯作ってるわ・・・私も手伝うって言ったけどね」

「断られたと?」

苦笑するシャルロットに対してガーディアンは料理が苦手なのだと気づく。

襲撃された村から少し離れた小城では、化物達が次の手を考えていた。

「本当に貴様が一人で十分だと?」

「ああ」

化物の中に人が一人居た。

「襲撃を退けた村は少し気になってな」

「わかった、だが、もしもの保険はつけるぞ?」

「ああ、ご自由にどうぞ」

言い終えると身を翻してその場から去る。

「・・・ふんっ、王が認めた者だから従うが、何時か亡きものにしてやる」

廊下を歩く男は用意された部屋に入る。

「さてと、襲撃を退けた者がどんな奴であろうと切り伏せてくれる」

さらなる襲撃の準備を始める。

時間が過ぎ、早朝にさらなる襲撃が行われた・・。

「さあ、狩りを始めようか!!」

ザンッ!

村に残っていた者が次々と斬られた。

聞こえてくる悲鳴と絶望の声。

「良いね・・・狩りはこれだからやめられない!!!」

殺しの快楽に浸る。

「質問に答えるなら逃がそう・・・この村を守った者は何処に居る?」

「こ、ココから少し離れた山小屋に居る・・!!」

「そうか、わかった」

背中を見て安心したが答えた者は切り捨てられた。

「さてと、行くか・・・」

笑顔で剣を振る。

ピシャッと刃についた血を掃う。
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