スピンオフにするならこの二人がいい
(創作/ネストリとラディム)
「はぁ?」
素っ頓狂な答えだった。
誰のことだよ。アイスなら何でも食うっての。
「いやはやそうじゃないかと思ってね。興味本位で読心術学んでるんだ」
どうやらまだまだ足りないようだねと苦笑いをした。
アスタとは年齢も種族も違うが、言い方は似てる。強いていえばこっちに毒はあまりない。
「……読心術なぁ」
「どうかしたかい?」
「心が読めるってさ、つまり悪口や批難も聞こえんだろ?辛くねえか」
辛いかそうでないかはさておき、<同類>を俺は知ってるからだ。
旅人は考え込んで唸った。
「それは種族なりに……不味いね。やめようか」
あっさり止めてしまう旅人。異端者のヒーグってそんな奴だっけか?
「いいのかよ?」
「良いんだよ。デメリットが強そうだし読心術より誇るべき魔法があるからね」
それは同時に皮肉にも聞こえた。ヒーグはマーギアより魔力が強い。
その力で破壊行為もしている連中もいるという話だ。しかし旅人からはそんな情報は偽りだと言った。
所詮は人間の立てた噂に過ぎないのかもしれない。
「魔法だけでもダメだぜ?孤独の身なら尚更な」
「そうだね。騎士団の君に言われちゃあ何も返せないよ」
終始笑顔で語るこいつには何かありそうだとは思う。でもそれがなかなか掘り出せない。
まるで地を金属で固め、地中の奥深くで眠る宝箱だ。
その中身を見たら一体どうなるのだろうと好奇心は踊る。けどそれは掘り出しちゃならない気がする。
…ヒーグは想定外の種族なのかもしれない。
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