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優しい狂気2

前作は元恋人から逃げたものの結局見つかって無理矢理襲われてしまった主人公ですが、今回は囲われてしまいます。

何故でしょう。エロ中心がシリアス中心になってしまいました。

しかもこれでHappyendです。
はい。
ではどうぞ。



2・鳥籠の中



 キングサイズのベッドに寝転がり、ぼんやりと天井にぶら下がるシャンデリアを見上げていた。

 黒いシーツに彼女の白い肩が扇情的に映えていた。 その下はやはり黒い上掛けの中に隠れている。

 虚ろな茶色の瞳が不意に暗く淀んだ。

 同時にドアの鍵が開く音がした。

 彼女は動かなかった。
 きらきら光を弾くシャンデリアを見つめていた。

 冷酷な青い瞳を持つ妖艶な男が、覆い被さるように顔を覗き込んでくるまで。

 黒い髪の間から、心を探るような瞳が見下ろしてくる。


「休めたか? マリア」


 甘く囁く声。

 彼女は答えず、眉間に皺を刻んだ。

 彼は微笑してベットに腰掛け、彼女の体を隠している上掛けを剥いだ。

 表れたのは、瑞々しい曲線に富んだ白い裸体。

 そして、昨夜、男が刻んだ赤い所有印だ。

 全身に視線を這わせ、男はゆっくり手を伸ばした。


「ローグ」


 マリアは固い声で告げ、彼の手首を掴んで止めた。


「私はあなたの性処理の道具じゃない」


 無防備な裸体を晒していても、彼女の表情は厳しかった。
 ローグは面白がるように彼女を見据えていた。


「抱かれ続けるだけの日々なんて真っ平よ。いつまで私をここに閉じ込めておくつもり?」

「分からないか?」

「分かるはずないわ」


 ローグは自分の手を掴んでいたマリアの手を逆に掴み、ベットに押し付けた。
 そのままマリアもベットに沈む。
 ローグはマリアに跨がり、悔しそうに顔を歪める彼女を見下ろした。


「簡単だ。お前が自分から望むようになればいい。俺に抱かれるのも。ここで暮らすのもな」

「冗談じゃないわ!」


 マリアは怒鳴って、身を捩った。


「なんのために、離れたと思ってるの!?」

「お前はただ、くだらん道徳観に縛られて俺を拒んでるだけだ」


 切り込むような言葉に、マリアは目を見開いた。
 ローグは笑みを消していた。


「お前の両親を殺したのは確かに俺だ。憎いか?」

「憎いわよ! 素晴らしい人たちだったわ! 私を、愛してくれてた……。それなのに……何も知らないで両親の仇であるあなたに生かされて、私は」


 マリアは悲痛な面持ちで口を閉ざした。
 ローグはその様子にせせら笑う。


「正直になればいい。マリア」

「何を言うの」

「愛する両親を殺した俺を、それでも愛していると」

「そんなわけ、」

「俺を愛することは両親への裏切りだと? 罪悪感でも抱いてるのか? ならばなぜ俺から逃げた? 復讐をすればいい。……マリア。お前は逃げたんだ。復讐すべき相手である俺から逃げた。何故か……気付け」


 __やめてよ。

 マリアは青ざめていた。

 ローグは巧みにマリアの心の隙間に入り込む。
 その隙間こそ、真実。


「俺の前にいるのは親の復讐を誓う孝行な娘じゃない。復讐と罪悪感に心を揺らす、女の顔をしたお前だ」

「やめてよ……! んっ」


 叫ぶなり塞がれた唇。
 マリアは涙を流し、瞼を閉じた。


「マリア……事実を知り逃げた時点で……お前は復讐を捨て、俺を選んでるんだ。それを認めたくなかったんだろう。俺か、両親か。どちらかを選ばなければならないと」

「やめて……ローグ……私は、両親を愛していたのよ……」


 マリアはすすり泣いた。


「分かってるさ……だからお前は自分を許せない。俺を拒むことで、どちらもえらばないようにしているだけだ」


 ローグは優しくマリアの髪を撫でた。


「俺を選べ、マリア。生きてお前を愛することができるのは、俺だ」


 ローグらしくない真剣な眼差しに、何故かマリアは笑っていた。
 涙を流し、瞳は沈鬱に淀んでいる悲痛な笑み。


「ひどい男」


 泣き笑いの声がそれだけ告げて、マリアはローグに自分から唇を重ねた。



◇◇◇◇◇◇◇◇


「声を、抑えるな」

「まっ、……んぁあ!」


 限界まで足を開かせ、濡れた秘部を一気に貫いた。

 白い喉が仰け反り、内部が激しく収縮した。


「ッ締まるな……」


 唇に笑みを刻んで腰を打ち付ける。
 蕩けた内部は挿入を助け、引き抜けば物欲しそうに食らいつく。
 濡れた音が嬌声と重なる。


「やっ、ローグ! はげしっ」

「その割には絡み付いてくるぞ……っ、」


 結合部に目を落とせば先走りと混ざった愛液が内部から溢れている。

 この女の内部を犯しているのは自分だと、支配欲を満たす光景に溜飲が下がる。


「あぁ!?」


 突然質量を増したそれに、マリアは戸惑いを隠せない。


「ここも、触れて欲しそうだな」


 緩慢な律動に変えたローグが触れたのは、敏感な突起だった。


「やめっ! っ、はッ!」


 どっと沸き上がった強烈な快感にマリアは絶頂を迎えた。
 ローグをくわえたままのそこがさらに潤う。


「ローグ……っ、も、触んなっ…で!」

「なぜ? おまえの中は悦んでるぞ。ここも、硬くなってる」

「ひっ…あ、あぁッ!」


 突起への執拗な攻めに、唾液を垂らしながら彼女はよがった。

 その嬌体に微笑を漏らし、マリアの足を抱えた。


「……俺の全てをおまえにやろう」


 囁いて、最奥まで穿つ。

 マリアは目を見開いて微笑むローグを見上げた。

 時折見せる、この男らしからぬ穏やかな表情。
 らしくもない言葉。

 激しく打ち付ける怒張したものに思考をさらわれてしまうけれど、確かに心が震えた。

 あぁ、どうしようもないのだ。この心は。

 マリアは泣いた。

 ローグは激しく揺さぶりながら、マリアの目尻から溢れる涙を指で拭った。

 その動作はひどく優しくて。

 胎内のものが大きく震えるのを感じると、マリアはうっすら目を開き、ローグの頬に手を添わせた。
 ローグはその手に唇を寄せ、低くうめいた。


「くっ、」


 放たれた熱が染み渡り、マリアはゆっくり言葉を紡いだ。


「私が、奪うわ……あなたの全てを……。あなたが死ぬその日まで」


 それが胸の内を暴かれた女の、選択。
 どうしようもない、復讐の言い訳。


 ローグは見透かしているのだろう。

 笑みを浮かべて、頬に触れるマリアの手を自分の胸の上に置いた。


「いいだろう。俺が死ぬその日まで」


 交わされた口付けは誓いのキスのように優しかった。


 出会ったときから、逃れられない運命だったのだ。

 女は男を愛し、男は女を愛した。

 きっと死が二人を別つまで、血の犠牲を経て結ばれた絆は途切れることはない。





拍手コメありがとうと次の予定

応援ありがとうございますー。
頑張りますです!

さて、皆さんいかがお過ごしですか。
私は腹痛です。

いっそのことス*もの書いちゃおうかななんて考えてます。
ひっそり憧れです。
行灯は変態です。

が。

エログロも好きですが書く勇気がありません。
そこらへんの思い切りの悪さに自分の尻を蹴飛ばしてやりたい気分です。


てなわけでですね。
どういうわけか言ってる本人が分かりませんが、

中身のないエロが書きたい。


ストーリーなんて元からないですが、ストーリーよりエロ重視で次のはupしたいと思います。

焦らして焦らして泣かせてやります。

あ、いや、実際仕上がりはどうなるか分からないですが(汗)

近日up予定です。
近日っていつだって話ですね。

うん。

えー、金曜日までには。
はい。あの、必ず更新しますので。


乞うご期待!


あ、言ってみたかっただけですすいません調子乗りました。

ではまた。

傷痕 2


前作読んでなくても大丈夫だと思います。
ただのエロなので。
強引ですが愛はあります。
ではどうぞ。


傷痕2 暴かれた蕾




 復讐に生きた俺の人生は、それを成した時点で終わるはずだった。
 血にまみれたろくでもない人生。未練なんてなかったのに。

 同じ敵を狙っていたあの獣のような男の出現によって、全てが狂った。

 この醜い体を蹂躙され、奥底に封じていた“女”を引きずり出された。
 全てが思わぬ方向に動きだし、今俺は。


 あの男から、逃れられずにいる。

 残凱(ザンカイ)と名乗った、あの美しく狂暴な男から。

 忌まわしいはずなのに、あの非情な金色の瞳に心を乱されてしまう。

 俺は一体、どうしてしまったのだろう……。

 自分の心が分からない。



◇◇◇◇◇◇◇



「もッ、やめっ…」

「足りねぇよ……お前ん中だってまだ俺を求めてるぜ?」


 ひくつく結合部分を見下ろし、残凱は笑った。
 愛液をだらしなく垂らし、内部は熱く彼の肉棒を締め付けている。
 残凱は彼女の膝の裏に手を添えて左右に割り開いた。


「もっと奥まで欲しいってよ……」


 低く囁く。
 体を進めながら身を乗り出して、彼女の苦しそうな表情を見下ろす。

 欲望のまま自分を抱く男を彼女、紫婪(シラン)は睨み上げた。



 出会った日から今日で五日目。毎夜のように彼は彼女を抱く。

 明楼館、という娼館で。
 初めて出会った日に残凱は紫婪を犯し気絶させた。そして連れて帰ったのが顔馴染みの女主人がいる明楼館だったのだ。

 以来、紫婪はここで下働きをしている。娼婦として店に出すにはあまりに傷痕が目立ちすぎるのだ。

 今の紫婪は残凱だけの娼婦のようなものだった。


「そう怖ぇ顔すんなよ」

「おま、のッ…せい…だろうがッ」


 突き上げられる息苦しさと沸き上がる確かな快感にうめくように告げた。

 容赦なく腰を使う男の表情に余裕があることが気に入らない。
 乱されている自分が馬鹿みたいだ。

 残凱の金色の眼差しが紫婪の身体を眺め回した。


「憎まれ口叩ける余裕がありゃ十分だ……なあ?」

「やッ! 痕に、触るなっ……やだっ!」

「何度見てもそそるぜ……ここからかっさばいてやりたくなる」

「変人……っ、はなせって! ……くッ」


 胸の谷間から臍の下まで切り裂かれた刀傷の痕を、残凱は楽しそうに指でなぞる。何度も何度も。

 その度に紫婪は切なげに眉を寄せて吐息を噛み殺す。


「……素直じゃねぇなあ。感じてんだろ?」


 残凱は紫婪の耳元に唇を寄せた。


 __触る度、俺のモン締め付けてくるぜ?


 熱い吐息と一緒に吹き込まれた言葉に紫婪は真っ赤になった。
 濡れた黒い目が残凱を睨んだ。
 悔しそうな彼女の表情に沸き上がるのは暗い欲望。

 泣かせたくなる女だと、残凱は内心ほくそ笑んだ。


 どんなに快楽に突き落としても勝ち気な眼差しは反抗的で、そのくせ脆さを含んでいるのだ。
 崩したいと思う。

 紫婪が隠す“女”を引きずり出して犯したい。


「堕ちろよ……紫婪」


 甘く囁いて唇を塞いだ。紫婪は目を見開き、口内を暴れまわる舌から逃れようとした。
 けれど唾液も舌も絡めとられ、息苦しさに喘ぐだけ。

 零れ落ちてくる鬣のような銀髪が擽ったい。


「ふっ…ん、ァっ」


 ゆったりとしていた律動が重たく深い挿入に変わる。
 奥から引きずられていく甘い快感に体が震えた。

 濡れた音が激しさを増していく。

 奥ばかりを突きながら残凱は紫婪の小さな突起に触れた。
 一番繊細で強烈な快感を呼び起こすそれを摘まれ、紫婪は目を見開いて仰け反った。


「んぅッ! んん……!!」


 絶頂の喘ぎ声は残凱の口付けに消えた。
 残凱はゆっくりと唇を離すと紫婪の口の端から溢れている唾液を舐め取った。

 紫婪は目を閉じて絶頂の余韻に打ち震えている。

 残凱も腰の動きを止めてやる。

 紫婪は乱れた呼吸の下、薄く目を開き自分を観察する男を見上げた。


「なん、で?」

「あ?」

「なんで、イかないんだよ……」


 体内で硬度を保つソレの生々しさに芯が震える。
 残凱は一回しか放っていない。その間に自分は何度、絶頂を迎えたか。

 今回も引き延ばすつもりらしい男に、彼女は身を強張らせて警戒した。

 残凱は嫌な笑みを浮かべて入れたままの腰を緩く回した。
 紫婪は息を詰めた。


「そりゃおまえ、楽しむために決まってんだろうが」

「もう、やだっ……抜けよ!」


 もがいて身を捩ろうとする。が、のし掛かる逞しい体が体重をかけてそれを阻む。

 紫婪が動いたことで残凱がうめいた。知らず、中の彼を締め付けたのだ。

 残凱は紫婪の両手を押さえつけ、怯んだ黒い瞳を真上から見下ろした。


「そんな顔すんな」

「なにがっ……」

「俺を怖がるんじゃねぇよ。ただおまえを感じてぇだけだ……」


 動揺を隠さずに目を見開いて固まる紫婪。
 半開きの濡れた唇に残凱の視線が向かう。


「可愛いぜ、紫婪」


 そして、落とされた口付け。
 貪るような荒々しい舌をの動きを感じながら、紫婪は目をきつく閉じて言われた言葉を思い出していた。


 __可愛いぜ、紫婪。


 そんなことを傷痕だらけの醜い自分に言うなんて。
 考えられないことだった。
 どうしようもなく心が乱れる。


 そんな自分の気持ちを知る由もない残凱が再び動き出す。
 再開した律動に震えが止まらなくなる。

 尖った胸の先が厚い胸板に擦れる度、甘い痺れが走った。


 だけど、その奥で走る擽ったいような痺れはなんだろう?

 肉体に与えられる快楽とは違うソレ。

 肌が粟立つような感覚。


 結局、淫らな快楽が思考すら犯し始めて、紫婪は何も分からなくなった。


 ただ、残凱がようやく絶頂を迎え、気絶しようとしたとき。

 重ねられた手のひらの温かさに安心したのを覚えている。



 彼女の中には、本人も知らない小さな蕾がついたばかりなのだ。

拍手お返事

のりさん、コメントありがとうございます。

楽しんでいただけたようで何よりです。

書き始める前はもう少し鬼畜風味が加わる予定だったんですが、紫頴さんは鈴凛ちゃんを甘やかすのが大好きになってしまったようで、ひどいことは出来ませんでした。

鈴凛ちゃんも紫頴さんの色っぽさに悩殺されている模様です。

なんだか二人が甘く暴走したお話になってしまいましたが、のりさんが喜んでくれたなら良かったです。

ホント安心しました(笑)

なんか労りの言葉もかけていただいて、ありがとうございます。
じーんとしました。

のりさんもお体に気を付けて

それではありがとうございました!

氷の愛撫2・後編の更新

ギリギリ、日曜日に更新するという宣言を守れました。


氷の愛撫2・後編を更新したのは1日が終わる5分前でした。

何て言う滑り込み。

この記事を書いてる時点で月曜日です。
ホント焦りました。


というか、えぇ。

普通に更新が遅いですよね。

すいません。



なんか色々反省はありますが親指がもうしんどいのでこれで失礼します。

ホント、お待たせした。
いつもありがとうございます。

それでは。
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