澪が、結婚…する。
前に、結婚するって言った時は…結婚記念日を一緒に出来たらいいね…って、笑いあえてたのに…。
今は…心から祝福なんて、出来なくて…。
飛龍が、澪をしっかり想って愛を伝えてたならこんな事にならなかったのに…。
澪は、悪くない…。
最低なんかでも、ないと思う…。
1番悪いのは、飛龍だ…。
まるでボタンをかけ間違えたように、澪と飛龍の心は繋がっているようで繋がってない…。
私は、澪に心から笑顔になって欲しい…。
どうすれば、澪の心が晴れるのかな…。
話を聞いて、抱き締めたい…きっと、1人で沢山沢山悩んで…辛い想いをしてるから…。
何も出来なくて、ごめんね…。
樹浬。
…昨日、飛龍に…会った…。
来月の…7日は…あたしの誕生日…。
『花束にしようか、澪でも食べれそうなケーキにしようか、アクセとかにしようか…色々考えてるんだけど!』
…そんなお金どこにあるんだ…と、思いつつ…。
花束は日持ちしないし、飲食系は…要らないと言った…。←
『澪ー!』
『何…?』
『結婚しよ?』
……え…。
『だから澪には、今年から年とって16歳になって欲しいし、ずーっと一緒にいたい!』
……沈黙してしまった…。
『…大切に、してくれる…?』
『うん!
澪がほんまにほんまに大好きやから!
澪の誕生日に、結婚したい。
…嫌?』
『……ううん…。』
…もちろん、頭の中には…奈央人の事…。
本当にこれでいいのか…と、自問自答…。
だけど…まぁ…
…早い話が、流された…のかな…。
嫌?って、聞かれて…断れなかった…。
あたしは…ただでさえ、浮気してしまって…飛龍を悲しませてしまっている、し…泣かせて…たくさん、たくさん傷付けた…。
飛龍を完全に選ぶ事も出来ないけど
飛龍を完全に失うのも…嫌、で…
不安だらけ…
釈然としない…
後悔、しそう…
…わかっては、いたけど…
7日に、あたしは…
16歳に、なって…
飛龍と…結婚…する…。
…端から、飛龍になびかずに…
奈央人を愛せていたら。
誰も傷付けずに…こんなに、モヤモヤも…しなくて済んだ、のかな…。
…その後にシた行為は
気持ちはいい…けど、
いつもの様な…強い快感が、なくて
身体が、あたしの複雑な気持ちを…表わしている様だった…。
……あたしは、本当に、最低だ。