話題:今日見た夢
前日がなんだか辛い感じの夢だったせいか(リアルに涙出た)、日常パート多めになってた。


全国各地に出現した謎の黒い塔。支部やゼノク、組織の調査員は塔を調査してるがいまいち。敵が首都圏に集中してるため、本部は戦闘中心。


群馬県某町・ゼノク研究機関及び複合施設。西澤は穏やかになったゼノクの様子を見ながら呑気なことを呟いてる。

「長官、ゼノクは穏やかになりましたね〜」
「西澤何言ってんの?禹螢の狙いが首都圏に変わっただけでしょ」
蔦沼はまた何かを作ってる。西澤はチラ見。

「長官、また何か開発してるんですか…?4DXあれば事足りるんじゃ」
「それは隊員の装備のことだろ。敵の目的は鐡以上に規模が大きいと見てるからね。『負の気』を集めて世界規模で何かやるのではと読んでいる」
「世界規模ぉ!?」

「あの黒い塔、あれはそのための装置かもね。ゼノクの近くにも出現したが立入禁止にしているよ。触ってはいけないものだ。支部・ゼノク隊員・調査員達にも知らせてある、塔には触れるなと」
「本部は?」
「本部は調査どころじゃないよ。調査員は全国にいるから彼らに任せておけばいい。本部には解析班がいるから大丈夫でしょう」
「解析班…」


鐡撃破後のゼノクは入居者が減った。元々人が少ないが、怪人による後遺症が回復した人数が増えたのもある。中には回復したにも関わらず、ゼノクに残る人もいる。柚希の友人、七美もその1人。

「柚希、人減ったね…。こんなにもがらがらなゼノク、初めてだよ。人多いの、病院くらい」
「新しい勢力の被害者がまだはっきりと出てないのもあるのかなぁ。兄貴がそんなこと言ってた。七美はゼノクに残るんだ」
「柚希は隊員だからいいけどさ、私はまだ日常生活に馴染めなくて…。回復したのは嬉しいけれどすごい複雑」
七美は後遺症から既に回復したが、あの肌全体を覆うスーツは着たまま。七美はピンクを好むため、かなり目立ってる。今日は淡い色なのでマシな方。


「烏丸さんもあのスーツ着てるよね…。素顔見たことないや」
「先輩、スーツ依存だって言ってた。制服感覚で着てるから慣れすぎて大変なことになってるって。だからゼノク隊員になったって」

「受付の入居者担当って…大変だなぁ」
「七美だって依存症じゃんよ。ピンクの治療スーツ着てるの七美くらいだし」


突如、ゼノクの病院付近がざわめき始める。何かあったか!?
病院に搬送されたのは禹螢の怪人によってやられた被害者。ゼノクでは初のケースとなる。この事態に蔦沼と西澤が病院に急ぐ。


被害者は高校生。たまたま近くにいた職員の新山が蔦沼達に伝える。新山は天気が悪いため、庭仕事出来ずに館内にいたが相変わらずの黄色い全身を覆うスーツに作業着。

「長官・室長、この制服…俺の母校のですよ。紀柳院が通っていた高校と同じ…」

西澤は患者を見る。高校生は苦しそう。
「被害者には外傷はないですが…なんで搬送されたんですかね?」
「原因不明の発作を起こしている。霊咒にやられたんだ」
「霊咒?」西澤はなにそれみたいな反応。
「雑魚怪人のことだよ。とにかく彼を入院させろ。怪人絡みとなると…ゼノクは入居者増えるな」


「この間の戦闘の被害者がゼノクに搬送された!?」

鼎は冷静さを失いかけている。
「あぁ、あの学校で起きた戦いで逃げ遅れた男子生徒が原因不明の発作を起こして搬送されたよ。最初は組織直属の病院だったがわからずじまいで、結局ゼノク行きになったわけ。鼎…大丈夫だから。ゼノクは怪人絡みの後遺症専門なの、わかってるだろ?」
「わかっている…」


「御堂・烏丸、ちょっと時間ある?」蔦沼は2人を呼んだ。
「ゼノクは今のところ平穏だから、ちょっとばっかし本部へ行ってくれないかな?支部からも派遣してるけど追いついてなくてさ」
「本部…」
烏丸は嫌な予感がしていたのか、声が小さい。

「烏丸…君は人前に出るのが苦手だったよね。ごめん。だからそのスーツを着てるんだよね…」

戦闘になるとキャラがガラッと変わるのにな。
非戦闘時の烏丸は人見知りが激しい上にシャイ。ゼノクではゼノク特有の肌全体を覆うスーツ着用可なので、なんとか受付業務は出来てるような感じだが…。


蔦沼は気まずくなり、言い直した。
「…か、烏丸は本部から出ない任務をやるから。それでいいだろ?組織の人間相手なら大丈夫なんでしょ?」

烏丸はうなずく。

「御堂は久しぶりに兄貴と一緒に任務だよ〜」
「兄貴と!?」
「柚希は烏丸のことも頼んだよ。烏丸のことなら柚希の方が詳しいよね」
「は、はい…。先輩のことならある程度は…」

「烏丸のことを考慮して、移動手段は組織の車を出すから。組織の車両なら一般市民は近づかないだろ」
「車なんですか?」
「うん、急ぎじゃないし。烏丸の任務は本部の方が確実だからね。烏丸…心配すんな。うちの組織は変わり者を受け入れてるんだ、支部にもいるだろ?本部は変わり者だらけだが、鼎もカウントされるよね」

烏丸はずっと下を向いている。意外と傷つきやすいのか?


「本当に本部で任務ですか…」
烏丸は小さな声で聞く。

「事務室みたいなところで、黒い塔の解析任務だって宇崎が言ってたよ。人手が足りないってさ。場所はそれぞれ仕切られてるし、基本的にデスクワークだから周りは気にならないと思うよ。同じ組織の隊員だから気にする必要もない」

「先輩の力が必要とされてるんですよ。一緒に本部、行きましょうよ」
柚希は烏丸の肩を優しく叩いた。烏丸の顔はマスクで隠れているため、のっぺりとしているが柚希の言葉を聞き何かしら変化があったらしい。

「…そうだね」


翌日、柚希と烏丸は本部へと向かうことになった。運転手付きの組織の車両で東京へと向かう。

柚希は初めて組織の制服を着ることになる。ゼノク隊員の制服は白いのは同じだが、デザインが異なる。
烏丸も久しぶりに組織の制服を着たが、やっぱり肌全体を覆うスーツは着たまま。今回はクリーム色にしたらしい。見た目がまるで動くマネキンすぎますよ、先輩…。


「柚希…私、すごい不安で…」

烏丸の顔は見えないが、かなり不安そうにしてる。柚希はなんとか不安にさせないようにしてる。

「先輩、大丈夫ですって。兄貴達に会ったことあるでしょ?大丈夫だってば…。烏丸先輩は気にしすぎなんですよ」
「そ、そうかな…」

烏丸は移動中、ずっと柚希の手に触れている。柚希はゼノク特有のスーツの感触には慣れてるが、烏丸の場合はゼノクで日常的にスーツを着てるから急に顔を出せ・マスクを脱げと言われても…無理なんだ。


やがて本部へ到着した。烏丸は任務中、本部へ泊まることになっている。人目を避けるためだ。柚希は兄の家へ泊まる。


「烏丸・柚希、よく来たな〜。待ってたぞ〜」
「宇崎司令、初めましてでしたっけ?」
柚希はいまいちわかってない。
「柚希〜。初めましてだよ〜。烏丸は久しぶりだな」
「え…えぇ…」烏丸は戸惑ってる。


宇崎はそれぞれの任務について話し、烏丸の任務場所と烏丸が泊まる部屋を案内した。任務場所は確かに事務室みたいな広い部屋。
前情報の通り、それぞれ仕切られてる上に1人のスペースが広い。事務室のようでモニターが複数あるのが気になるが…。


「烏丸、見ての通り解析班は2人しかいないんだ。例の黒い塔の解析が全っ然進んでない。烏丸はゼノク近くに出た塔を見たんだよな…」
「近くでは見てませんが…。長官から立入禁止と言われているので」
「やっぱり触れちゃいけない代物みたいだなー。朝倉・矢神、ゼノクから助っ人来たから挨拶しとけ」
「は〜い」


解析班の2人は男女の隊員。この2人は研究肌なために解析班に抜擢されている。

「あぁ、君がゼノク隊員の烏丸さんですね〜。僕は矢神と言います。よろしく〜」矢神は天然パーマの冴えないマイペース眼鏡という感じ。
「私は朝倉だよ。解析一緒に頑張ろうね」
朝倉は逆に活発的な印象。


朝倉はなんの躊躇いもなく、烏丸と握手した。烏丸はこの自分の出で立ちを全然気にしないのか…?と思ってる。

「烏丸さん、私達は慣れてるから気にしないよ。本部は変人ばかりだし。烏丸さんの情報は前もって聞いてたから、分け隔てなくしたかったんだ」
「ゼノク職員の何割かはそのスーツを着てるというから、僕達は全然気にしてないからね〜」


矢神はさりげなく烏丸のスーツを観察していた。

「や、矢神さん何ですか…」

「ゼノクの治療スーツ、興味あるなぁ…。着心地いいの?それ」
「肌触りと通気性はいいですよ。見た目は全身タイツですが…。視界もそこそこいいです」
「そのスーツってゼノクに行かないと入手出来ないのかなぁ…」
「まぁ、基本的にゼノクでは支給・オーダーメイドも出来ますし…」

「矢神ー、烏丸さんになんてこと聞いてんのさ。解析始めるよ!」
「は〜い」
本部解析班ってこんな感じなんだ…。独特だなぁ。


解析作業は淡々としているが、ゆるい部署なせいか雑談しながらやってる。組織自体がゆるい感じだが。烏丸はスーツ姿にも関わらず、淡々とPCにデータを打ち込んでいた。

「烏丸さん、すごいよね…。あの治療スーツ、視界が狭いはずなのにブラインドタッチしてるよ…」
「室長にゼノクのスーツ入手出来るか、僕聞いてみるわ」
「矢神、着る気!?」
「前もゼノク隊員が本部に来た時があったけど、スーツ着てなかったからあれ気になっていたんだよ」


2人は烏丸を見ながらなんとなく思っていたことがある。動くマネキンにしか見えない…。ちょっと怖いというか…。


休憩時間。朝倉と矢神は烏丸と話をしようとしたが烏丸がいない。そういえば烏丸は人前では滅多に素顔を見せないと聞いた。


「烏丸さん、人見知り激しいって聞いたけど…」
「戦闘になるとキャラ変わるの本当かなぁ。信じられないよ」
「人見知りすぎて声小さいもんね…。なかなか顔を上げないし。ゼノクの西澤室長から聞いたんだけどさ、烏丸さん…あのスーツなしだとかなりキツいんだってさ。依存レベルらしい」

「ゼノクでは日常的にあれ着て業務してるせいかね〜。ゼノク隊員であのスーツ着てる人って、何かしら闇抱えてる説あるらしいぞ」
「矢神、なにそれ。嘘臭い〜」


解析班の2人はなんとか烏丸に歩み寄ろうと必死。本部・支部とゼノク隊員は一緒になることが稀なので難しい。


一方柚希は久々の兄貴達との再会に喜んでいた。

「兄貴〜、来たよ」
「柚希!?なんでお前が」
「烏丸先輩と一緒に助っ人で来たの。長官からの命でね。今本部ヤバいんでしょ?ゼノクは平穏だから派遣された」
「支部からも3人派遣されて、ゼノクからも2人派遣か…。あれ、烏丸は?」
「先輩人見知り激しいから、解析班にいるよ」

あー、確かに烏丸はあの出で立ちだと本部の外に出られないよなぁ。悪目立ちしすぎて。あいつ、人前でも滅多に素顔を見せないくらいだから相当だ。

曲者が増えたな、本部…。それにしても解析班って、裏方だがかなり重要じゃなかったか?



ほぼ烏丸メインになってる…。本部がヤバいからと助っ人として烏丸・柚希が本部に派遣。
烏丸は出で立ちが異様なために(ゼノクでは至って普通)、本部に籠る任務を任された。

全身タイツ状態のスーツに組織の制服着てる烏丸…暑そうだが、ゼノクではスーツにゼノクの制服着てるから本人は大したことないっぽい。烏丸はデスクワークに向いてるタイプ。


解析班の朝倉と矢神の凸凹コンビは毎回こんな感じ。矢神はスイッチが入ると危険なために、朝倉が止める役になっている。


本部は変人ばかり、変わり者ばかりなせいかゼノク隊員で肌全体を覆うスーツに制服着てる烏丸が来ても動じてないっていう…。
本部は耐性ついてるから…。

鼎さんの仮面がまだマシに思えるレベル。
日常回っぽいけどちょっと違う感じ。全国各地に出現した、黒い塔の正体は長官がなんとなく感じてる。

解析班の部屋は何か秘密があるらしい。一見すると広い事務室なんだが。