話題:今日見た夢
なんだろう、すんごい微妙な感じの描写が多くて。日常回っぽいけど、裏方がメインみたいな。


本部では宇崎が鼎と御堂にあることを頼んだ。

「この資料を解析班に届けて欲しいんだ。彼らは今手離せないからね」
宇崎は黒い塔に関する調査資料を鼎達に渡した。
「解析班?」鼎はきょとんとした反応。
「鼎は解析班知らないんだよな〜。御堂、解析班の部屋に資料届けるついでに案内してやれ」
「へ〜い」御堂は怠そう。


本部の端にひっそりと解析班の部屋がある。そこは古びた扉に貼り紙で「解析班」と殴り書きされてある。貼り紙だ…。

「ここなのか?本部の中で異質すぎないか…」鼎、少し引いてる。
「御堂だ。資料届けに来たぞ〜」御堂はノックもせずにいきなり扉を開ける。そこには朝倉・矢神の解析班と烏丸が。


「御堂さんですか!?資料わざわざ届けに来たの!?ありがとうございます!」
朝倉は嬉しそうに資料を受けとる。手が離せないんじゃないのか!?矢神は御堂と一緒にいた仮面の女隊員を見て反応する。

「あ…あのもしかして紀柳院鼎さんですか!?」
「そうだが…どうした?」鼎、反応に困る。
「やっぱりそうだ!僕達裏方だから戦闘隊員の人達に滅多に会うことがないから…。ごめんね、びっくりさせちゃって」

矢神はごめんね〜とジェスチャーしてる。


「それにしてもこの部屋…なんでこの部屋だけ古いんだ?」鼎はさらっと疑問をぶつける。

本部の外観や内部は比較的新しいが、なぜかこの解析班の部屋だけ古めかしい。事務室みたいな広い部屋だが、部屋には複数のモニター・奥には上司の机が放置。解析班は地味に缶詰が多いために、部屋の隅には小部屋の仮眠スペースがある。


朝倉と矢神は資料を手際よく仕分けながら鼎に教えた。解析班では見慣れた光景。

「この部屋はゼルフェノア前身のファーストチームが活動していた場所なの。だからこの部屋だけ当時のまんまなんだ。長官の意向でこの部屋だけ黎明期当時のままにしてるわけ」

だから解析班の部屋は古めかしい雰囲気なのか…。矢神はどや顔で言う。
「部屋は古いが、設備は最新だぞ。このモニターは塔解析のために増設したくらいだからな」
「さすがに47ヶ所に定点カメラは設置出来ないから、首都圏とそれぞれの地方に1つずつになったけどね。本当は全てにつけたいとこだけど…」


この部屋からゼルフェノアは始まったのか…。御堂と鼎は部屋を出た。


朝倉は淡々と作業をする烏丸に声を掛ける。この日の烏丸は柚子色のスーツを着てる。
「烏丸さん、一旦休憩したら?大丈夫?無理しちゃだめだよ」
「あ、ありがとうございます…」烏丸は遠慮がちに返事した。

「烏丸さん、元はゼノクの入居者だったって聞いて。烏丸さんって食事の時はさすがにそのマスク…脱ぐよね?」
「…私にはこれがあるから…」
烏丸はどこからか透明な道具を出す。鼻と口元に着けるようにも見える。
「これは長官が作ったもので…スーツを脱がなくても食事が出来るから…。これがあれば嗅覚も感じることが出来るから…」

よくわからないけど、ゼノクの謎技術はすごい。マスクを脱がずに食べれるってことなのか!?


烏丸には複雑な過去があるように思えてきた。朝倉と矢神は休憩で部屋からいなくなった烏丸がいない隙に、ゼノクの西澤に聞いてみることに。


「あれ?君は解析班の朝倉?どうしたの?…烏丸について聞きたいのか…いいよ。彼女は自分のことを話さないからね。話したくないんだろうな…」
「ゼノクで何かあったんですか」

「彼女はゼノクで7年くらい治療でいたんだが、回復してからもなかなか調子が戻らなくて…そのままゼノク職員になった。あのスーツは調子を戻す役割を担っているんだよ。彼女の後遺症は精神的にかなり影響してるものだったから、支えが必要だったんだ」
「じゃあ烏丸さんのスーツは…」
「彼女の心の支えなんだよ。見た目と引き換えに安心感を得たと言ってもいい。スーツ依存にしてしまったのはすまないと思っているが」


「ゼノク隊員になったのは?」
「彼女に素質があるのを長官は見抜いたんだ。引っ込み思案な彼女をどうしたら任務に出せるかと考えた長官は戦闘スーツを開発した。朝倉、烏丸とは少し難しいかもしれないが、解析は進んでる?」
「進みましたね。烏丸さん、意外とポテンシャル高くてびっくりしてます」
「あいつはスーツさえ着てれば任務をこなせるからな…」


そうなんだ…。だから頑なに回復してるのに治療スーツを着てるんだ、烏丸は。滅多に人前で素顔を見せたくないのもそれが関係してるらしい。


晴斗達は呑気にグラウンドでサッカーをしてるらしい。本部はそれどころじゃねぇだろうに。御堂と鼎はグラウンドを眺めてる。

「晴斗達にとっては今が束の間の休息なんだろうな。最近急激に敵が出なくなったのが不気味だが」
「鼎って烏丸と話したことあったっけ?」
「ぼちぼちと」ぼちぼちか…。


烏丸は休憩室から戻ってきたところだった。鼎は思わず烏丸に声を掛ける。

「烏丸…本部に来てから無理してないか?わかるんだよ、顔が見えなくても仕草や声でな」
「鼎さんはわかるんですね…」

烏丸の声は小さい。鼎は仮面姿のため、治療スーツ姿の烏丸とどこかシンパシーを感じているようだ。


鼎と烏丸は互いに素顔が見えない者同士。烏丸は鼎にぽつぽつ話始める。

「怖いんです…。解析班の人達は優しいんですが…私がいてもいいのかなって…」
「烏丸は役に立っているだろ。自信を持て」
「烏丸は考えすぎなんじゃないのか?気楽にやろう。無理なら無理で別の方法があるからさ。室長もわかってくれるって」
御堂は不器用にアドバイスする。

「私…無理していたかもしれません。追い詰めていた…。朝倉さん達に話してみます」
烏丸は解析班の部屋へと戻った。


「烏丸も複雑だなー。鼎は聞いてないだろ、あいつ…ゼノクに7年くらい治療でいた話。そこから職員兼隊員になったってやつ」
「え…」
「あいつのスーツは見た目と引き換えに安心感を得るために着た選択をしたって…」
「だから人前に出たがらないのか…。あの姿だとかなり支障があるものな。カモフラージュでもしない限り、人前に出られなくないか?」

「鼎の仮面がまだマシに思えてくるな」
「御堂、マシも何もあるか!仮面なしだと生活に支障があるの知ってて言ってるのか!?」
鼎は少しイラついてる様子。鼎は烏丸を案じた。


「烏丸さん…やっぱり無理していたんだね…。ごめんなさい。ちょっと方法変えれるか、室長に聞いてみるよ」

朝倉はすぐに行動に出た。


烏丸はずっとうつむいたまま。矢神がトントンと優しく肩を叩いた。

「烏丸さん、僕達も少し押しつけちゃったのかもしれない。言ってくれてありがとね。烏丸さんのスーツのわけ、西澤室長から聞いたんだ。それを聞いたら人前に出たがらないのも仕方ないのかなーって。まだ調子戻らないんでしょ?」
「後遺症は回復したはずなんですが…。調子がなかなか戻らなくて、結局この治療スーツ生活せざるを得ない状態になっているんです…。本当は色々と出かけたいんですが、この姿だと…弊害が」

矢神はニコッとした。

「大丈夫。本部にいるこのタイミングを逃したくないんでしょ?カモフラージュすればそのスーツ姿でも行けると思うけどな〜。薄いベージュか肌色のスーツはあるよね?」
「あります」
「だったらなんとかなるな。今の季節的に紫外線対策しすぎで不審者みたいになってる人っているよね」
「確かにいますね…」
「マスクが問題だが、他はカバー出来るだろうね。問題はそののっぺらマスクなんだけどな。目元はサングラスでごまかせるが…鼻と口元は隠さないとソッコーバレる」

「出かけるの、やっぱり難しいんでしょうか…」
「なんとかしてみるから。他の隊員にも当たってみるよ。この任務の合間に出かけたい願望、叶えるから。嫌なら嫌って言ってね」
「はい…」


朝倉が戻ってきた。

「室長からOK貰ったよ!方法変えていいって!烏丸さんに合ったやり方にするからさ。烏丸さんはモニター解析に回った方がいいと思うんだけど、矢神はどう?」
「確かにそれなら負担はかからないかも。スーツ着てることを考慮したらこっちの方がいいかもね」


宇崎はふらっと解析班を訪れる。

「お前ら〜、解析頑張ってるからケーキ買ってきたぞ〜。いつの間にか仲良くなったみたいだね。烏丸は馴染んだみたいだな」

朝倉は嬉しそう。
「室長、ありがとうございます!塔の解析、進めますね。私達がいないと戦闘隊員が動けなかったりするんで。解析班は裏方で地味なんだけどさ、けっこう重要なんだよね」
「そうなんだ…」

烏丸は解析班の重要さを知る。


異空間。禹螢は釵焔がいないことに苛立ちを見せている。
「釵焔のやつ、どこに消えたんだ?サボりか!?俺の計画聞いて怖じけついたんかな。んなわけないか」

禹螢は貯めた負の気を使い、世界滅亡を目論んでいる様子。貯まった負の気はまだ3分の1程度。
「増幅装置のおかげで確実に貯まってはきてるから…1人でも計画は実行可能だがな!!」


釵焔は1人、どこかの地方都市にいた。こんなことをしても何もならない…。世界滅亡させて何がしたい!?禹螢を止めるには…。釵焔は葛藤していた。

こうなったら禹螢を裏切るか?どうする自分…。



解析班の部屋の秘密、組織の前身のファーストチームの活動拠点だった事実。
だから解析班の部屋だけ古めかしい。長官は本部に来ると古巣だったこの部屋に必ず来る。

烏丸の過去が露に。ゼノクに約7年治療でいた→回復はしたが、調子が戻らずそのまま職員兼隊員になった。烏丸は見た目と引き換えに安心感を得た。
そのせいか、引っ込み思案になっている上になかなか人前に出たがらない。組織内なら大丈夫なのだが。


西澤は烏丸をスーツ依存にしてしまったことを後悔している。引っ込み思案にしたことと自由を奪ったような気がして。逆に烏丸本人は治療スーツのおかげで少しずつ心を開いたというか…。

なんで戦闘になると、烏丸のキャラが変わるかは今のところ不明。スイッチが入ってしまう系?


敵サイドも動きが。釵焔は裏切りそうな雰囲気出てるけど。


描写がリアルだったのは解析班の部屋。扉に貼り紙ですよ。しかも殴り書き。
ちょっと古い事務室みたいな部屋に仮眠スペースを付けました的な、感じ。

解析班の部屋自体は古いが設備は最新鋭。端から見るとオフィスみたいな部屋が解析班の部屋。
塔周辺に定点カメラを設置したのは調査員や翳珠メンバー達。

朝倉と矢神は解析命な隊員。2人ともインドア派なので稀に激務で缶詰になっても気にならないっていう。解析班の部屋の近くにはシャワールームがあるので快適らしい。


本部は広いのでトレーニングルームや道場・射撃場などがあったりと、かなり充実している。本部には演習場とグラウンドがあります。
グラウンドは滅多に使われないのだが、派遣された隊員が若いせいか晴斗達はサッカーでリフレッシュしてたり。そんな暇、ないだろうと。